〈報告〉フィリピンリーダーシップ研修②

 フィリピンリーダーシップ研修引率の 田中 洋平 先生から、研修3日めにあたる8月5日(月)の様子について報告が届きました。写真と一緒にご覧ください。

 朝6時から引率の教諭1名と数名の生徒で早朝ランニングへ!6時半ごろから後発の散歩組が外に出ようとすると急に雨が降ってきて、残念ながら周辺の散策はできませんでした。

 9時からエンドラン大学にて、生徒たちはエンドラン大学の学生14名と初対面しました。最初は緊張した表情が見られましたが、アイスブレイクが始まるとすぐに打ち解けていました。続いては、エンドラン大学のキャンパスツアーで、グループごとに大学生がそれぞれ生徒たちを案内してくれました。

 次に、恒例の自撮りをするレクリエーションが始まりました。生徒とエンドランの学生のグループにはそれぞれ紙が渡されます。その紙には9マスの表があり、マスごとにそれぞれ課題が書かれています。例えば、「フロントデスクに行って、写真を撮る」「歌を歌っている動画を撮る」「ダンスをしている動画を撮る」「先生と一緒に写真を撮る」などです。その課題をこなせばマスを埋めることができ、1番に9マスをすべて埋めた生徒には賞品が用意されていました。

 その後もこれまた恒例のゲームで、みんなで輪っかを作り、真ん中には1人オニ役がいます。オニ役が輪っかの一人に「フレー」と言うと、言われた側は「ヘップヘップ」と返して、「ヘップヘップ」と言うと、「フレー」と返すという遊びです。言い間違えたり、詰まったりするとオニ役を交代したり、輪っかから脱落したりしていきます。

 昼食は、フィリピンで有名なファストフード店のJolibeeでした。フライドチキンを売りにしているチェーン店で、チキンとパスタ、チキンとライスなどのセットがあります。生徒たちは初めて見るJolibeeに驚いているようでした。

 午後からはエンドランの学生が高校3年生のときに考えていたビジネスプランのプレゼンをしてくれました。プレゼンの内容は三国丘高校の生徒がビジネスプラン作成のときに使用している、Business Model Canvas の項目に基づいたものでした。

 プレゼンが終わった後は、三国丘の生徒が、エンドランの学生に自分たちのビジネスプランを説明する時間が取られました。生徒たちは、自分たちの考えているプランを英語で説明するために、クロームブックやスマホを使いながら、学生と一緒にディスカッションをしていました。

 午後の予定が終了した後は夕食です。生徒たちの中には、エンドランの学生たちとヴェニスモールで夕食を一緒に食べたグループもありました。

 明日も同様に大学で1日を過ごします。今日なかなか英語で自分たちの考えを伝えきれなかったりと、悔しい思いをしたりした生徒も多くいました。明日はしっかりと準備をし臨んでくれることを期待しています。

 以上が研修3日めの報告です。私は昨年度のフィリピンリーダーシップ研修の引率をしましたが、三丘生たちはみんなプレゼンで苦労していました。自分たちの考えたビジネスプランを英語でプレゼンして、エンドラン大学の先生から助言を受けるというプログラムがあるのですが、その時、答えに窮して思わず涙が...というシーンもありました。

 だからこそ、この研修は値打ちがあると私は思っています。去年参加した三丘生たちは、こうした試練を乗り越えて厳しい目を養い、より良いビジネスプランを作り上げた結果、大阪大学賞などたくさんの賞を獲得することができました。

 もうひとつ、私がその時感じたのは、エンドラン大学の学生さんたちとの絆です。各班にはそれぞれエンドラン大学の学生さんたちがついてくれているのですが、プレゼンの段階になると、もう、1つのチームのような一体感がありました。エンドラン大学の先生方の鋭い質問に立ちすくんでしまった三丘生たちを後方から支援してくれたのは学生さんたちでした。全部、英語のやりとりですので、難しいことは全然わかりませんが、その場の空気を感じているだけで感動したのを覚えています。

 大人になって、お金と時間さえあれば、フィリピンに観光旅行をすることは難しいことではありませんが、フィリピンリーダーシップ研修は違います。今しかできない貴重な経験ができるのです。三国丘高校が、長い時間を掛けて築いてきたこの研修は、これからも守っていきたいと思っています。三国丘高校をめざす中学生のみなさんが、この研修に魅力を感じてくれたら嬉しいです。

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