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〈詳報〉模擬裁判選手権! これこそ三国丘高校ならではの学び

 読者のみなさん、7月26日の記事「こんな贅沢ある...?高校生模擬裁判選手権勉強会」を思い出してください。弁護士や検察官の先生方が学校に来てくださり、直接指導してもらうという、考えられないくらい贅沢な指導をいただいたメンバー(三丘生)が、模擬裁判選手権本番に挑みました。

 全力で戦った奇跡とそこから得た経験という名の素敵な贈り物について、大塚首席から詳報が届きました。中学生のみなさんは是非、自分が三丘生になったつもりで読んでみてください。どうぞ!

令和683日(土) 模擬裁判選手権

今年も三国丘高校は模擬裁判選手権に参加しました。開会式は9時40分から大阪弁護士会館で行われました。その後、各校の代表者20名が順番にくじを引きました。くじ引きの結果、三国丘高校は午前の部で弁護士側として模擬裁判をすることになりました。夙川高校が対戦相手です。大阪地方裁判所の333号法廷が対戦場所となりました。

今回の模擬裁判の題材は殺人事件です。被告人が交際中の恋人を殺害したかどうか、その犯人性が争点となります。本校の生徒たちは、冒頭陳述で被告人が無罪である点を述べました。その後に、それぞれの生徒が証人尋問、被告人質問を行いました。最後に被告人以外の第三者にも犯行が可能な点などをまとめて弁論としました。本校の模擬裁判のふるまいに関して、審査員をしてくれた現職の裁判官や弁護士からは以下のような講評をいただきました。

・弁護士側として被告人が安心して話をする雰囲気づくりができていた。

・自分たちにとって都合の良くない供述や証言を覆そうという姿勢で尋問ができていた。

・ポイントをしっかりと押さえて尋問や弁論の組み立てを行うことができていた。

残念ながら入選とはなりませんでしたが、閉会後には対戦校と一緒に写真を撮ったりして、他校の生徒とも良い交流を行うことができました。以下は、今回模擬裁判に参加した生徒たちの感想の一部です。

生徒A

最初は、ただやってみたいという気持ちだけで始め、右も左もわからない状態でした。しかしプロの弁護士さんが本当に優しく、丁寧に教えてくださったおかげで、自信を持って本番に挑め、それを心から楽しむことができました。本当に良い経験になりました。

生徒B

本物の弁護士と検察官に出会うという貴重なことをして、有罪にも無罪にもなり得る本物のような架空の事件について考えました。参加し始めたときは裁判の流れを全く知らない状態でしたが、本物の弁護士さんが丁寧に教えてくださり、理解することができました。また、本物の弁護士も使っているというブレインストーミングという方法を使って今回の架空の事件について考え、証人尋問や被告人質問、論告や弁論なども作り、本物の裁判でするようなことを体験できました。当日は本物の法廷で模擬裁判を行いました。模擬裁判終了後の写真撮影では裁判官の着る黒い服を着たり、裁判官の席に座ったりなど、普段できない貴重なことをさせていただきました。このように貴重な体験ができたので是非来年も参加したいです。また、こういうことに興味のある人にも参加してみてほしいです。

生徒C

ドラマやアニメで裁判に興味はある、しかし裁判に関する知識はほとんどゼロだったド理系の私。そんな私にぴったりだと思ったのが模擬裁判でした。はじめに資料が配られたときは本格的なところにワクワクする反面、これらを全て理解して法廷で戦うなんて自分にできるのか、という不安がありました。そんな不安も弁護士の先生方の説明や的確なアドバイスのおかげでどんどん消えていきました。私は弁論を担当したのですが、役割こそ決まっているものの全て友達との共同作業でした。それぞれ意見をぶつけ合い本番前日まで作戦を練り続けました。証拠に基づいて考えられるストーリーを拳げていき、それを文章にまとめることはとても難しかったのですが、新たな事実が見つかるたびにどんどん楽しくなり、のめり込んでしまいました。本番当日、自分でも驚くくらいの、良いスピード、声量、滑らかさで弁論を読み上げることができ、これからの自分の自信に繋がりました。今回の模擬裁判では入賞はできませんでしたが、普段は絶対にできないような学びや経験をでき、最高の夏の思い出になりました。

生徒D

1年生の時に公共の授業や三丘セミナーで検察官の方が来てくださった時に学んだ知識があったものの、まだまだ知らないことのほうが多くて支援弁護士の方に教えていただけて本当に勉強になりました。実際の法廷で裁判を行うという普通の高校生では体験できない貴重な経験をさせてもらえてすごく嬉しかったです。みんなで協力しながら、先輩後輩関係なく話し合いお互い意見を言い合って準備してきた時間も、本番、サポートにまわって裁判に参加できたことも、対戦相手の学校の方々と交流ができたことも、全部素晴らしい思い出になりました!!この経験を活かしてこれからの将来を歩んでいけたらなと思います。

生徒E

模擬裁判当日までは、支援弁護士の方々が裁判の流れや、どうすれば裁判官を説得することができるのか、今ある事実からどのように主張を組み立てていくかなどを詳しく、そしてわかりやすく教えてくださり、裁判のみならず物事の根本的な考え方を学ぶことができました。また模擬裁判当日には本物の法廷で試合ができ、試合後には現職の法律関係者の方々からアドバイスを頂けるなど、とても貴重な経験ができました。

生徒F

最初、私はちょっと気になるなくらいの興味本位でこの模擬裁判に参加したので、特に法律に詳しいわけではないしやり遂げられるかなと不安でした。 しかし、他の参加メンバーや支援弁護士の方々、検察官の方と話し合ううちにだんだんと裁判の流れや仕組みが分かってきて、その不安はなくなり楽しみのほうが強くなりました。 模擬裁判当日は検察官担当になるか、弁護士担当になるか分からないのであらかじめ検察官チームと弁護士チームの2つに分けて、私は検察官チームに所属しメンバーと準備を進めました。 そして、模擬裁判本番に向けて前日に私の所属していた検察官チームではあらかじめ有利な点と不利な点とを分析したり、質問や尋問で何を言われるかを予想したりして対策を練ることができました。 そして模擬裁判選手権当日、くじ引きで担当は弁護側になってしまったので弁護士チームのサポートをすることになっていたが、十分に検察官チームと弁護側チームの情報共有ができていなくて検察官チームの人が何をしたらいいのか、いまいちしっかり分かっていない状態で勝負に挑んでしまいあまりサポートもできなくてほんとうに悔しかったです... 結果は入賞はできなかったけれど、普段では経験できないような貴重な体験ができ人生でとても印象に残るいい思い出となりました。今回この模擬裁判にお忙しい中関わってくださった先生や支援弁護士の方々、検察官の方にとても感謝しています。 私は2年生に上がるタイミングで文系ではなく理系にいこうと思っているのですが、今回自分のチームで準備していたものを出せなかったこと、チーム同士の情報共有や他の学校と比べても実践不足であることがすごく悔しかったので、来年も模擬裁判があったらもういちどリベンジして次は悔いの残らないようにしたいです。

 チャレンジしてくれた三丘生の感想の中には「リベンジ」という言葉が何度か出てきました。とても頼もしい限りです。悔しいという思いは辛いけど、人を大きく育ててくれます。

 ご指導をいただいた弁護士、検察官の先生方、本当にありがとうございました!この経験は一生ものです。そして、来年は「リベンジ」です。また、お力を貸してください。

 

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