「いま問われる人権感覚」と題し人権教育講演会を開催

 本日(10月30日)7限、体育館にて、全校生徒を対象とした人権教育講演会を開催しました。講師は、奈良県立同和問題関係史料センターの 深澤 吉隆 所長です。同センターは奈良県教育委員会事務局が所管する県立の施設です。お忙しい中お越しいただき、現在の人権問題の特質や部落差別についてご講演いただきました。

 私が印象に残ったお話がいくつかありますので、ご紹介させていただきます。まずは、人権意識が高まったことにより、逆に差別が見えにくくなっている状況だということです。ほとんどの人が、差別はいけないことだと認識している中でも差別はなくならないという現状を教えていただきました。また、深澤所長は奈良県内の中学校の校長先生をしておられたとのことで、それ以前には夜間中学校の教頭の経験もあると伺いました。深澤所長がかつて教頭としてお勤めになられていた、その夜間中学校を舞台としてつくられた映画が来年の3月7日に公開される「35年目のラブレター」だそうです。定年退職を機に一大決心をして夜間中学校に通い始める主人公を笑福亭鶴瓶さんが演じる話題作で、60歳を超えるまで学ぶことができなかった主人公の人生や、彼に寄り添ってきた妻との絆が描かれているそうです。是非みなさんもご覧になってください。もうひとつだけご紹介します。中学校歴史教科書の変遷です。士農工商といった表記は姿を消し、武士、百姓、町人という区分に変わっているそうです。実際には、ほとんどの人が農業に関わっていたので、厳密に言えば百姓にあたるということも教えてもらいました。

 三国丘高校では、人権教育にも力を入れています。全校生徒が一堂に会し、真剣に聴く姿勢を見ながら、まずは身近な人権問題から考える習慣を身につけてもらえば嬉しいと思いました。

カレンダー

2025年3月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31