• トップ
  • 2025年
  • 10月
  • 〈予告編〉 圧巻!137チームがポスターセッションでしのぎを削る「大阪サイエンスディ」 三国丘高校の代表チームをちらっとご紹介

〈予告編〉 圧巻!137チームがポスターセッションでしのぎを削る「大阪サイエンスディ」 三国丘高校の代表チームをちらっとご紹介

 毎年、府立天王寺高校で開催されている「大阪サイエンスディ」ポスターセッション。今年は、10月18日(土)に行われます。今日は一足お先に、三国丘高校を代表して出場する8チームのテーマや発表内容について、ちらっとご紹介します。

 まずは、「化学分野」。理化部が取り組むテーマは「水蒸気蒸留装置を用いたショウノウの抽出」。我々の世代でショウノウと言えば思い浮かぶのは防虫剤ですが、そのショウノウが研究テーマのようです。楠の葉から抽出したショウノウの量を、葉の大きさと木からとって経過した日数を変えて比較する研究だそうです。生活のすぐそばにあったショウノウを研究テーマに選ぶところが面白いと思いました。

 次も同じく「化学分野」です。テーマは「光触媒による有機物の分解とその効率」。これは壮大なプロジェクトを連想させる研究だと、私は思っています。食品廃棄物を利用し光触媒を使って分解することによって水素を生み出すことをめざした研究だそうです。社会問題である食品廃棄物をエネルギーに変える大発見に繋がれば、ノーベル賞も夢じゃないと勝手に盛り上がっています。

 3つめも「化学分野」です。テーマは「ビスマスの陽陰酸化のグラフ化について」。説明文を読むと、どうも色が変わる実験のようです。電圧、面積、時間の条件を変えて実験を繰り返し、どんな色になるのかをグラフ化したそうです。色をグラフ化? とてもついていけそうにありませんが、興味のある人にとっては熱中しそうなテーマだと思いました。

 4つめも「化学分野」。こちらはテーマが興味をそそります。「錬金術師の夢~亜鉛メッキの最適化~」です。銅板に亜鉛をメッキする効率を上げることが目標らしく、そう聞くと、とても実践的な実験だと感じます。説明文には、錬金術師の夢という名前の実験があると書いてあったのですが、化学実験の世界もロマンチックなんだなぁと感心しました。

 次は、生物部の挑戦です。テーマは「光の波長がプラナリアの再生に与える影響」。生物部の研究班は、この研究で、青の光は再生を抑制する可能性があるということを発見したそうです。説明文を読んで、何かを発見することってワクワクするんだろうなぁと素直に思いました。生物が好きな人にはたまらない瞬間だろうなと、想像が大きく膨らみました。

 次も生物部です。テーマは「植物の一部にのみ電界を印加したときの成長速度の変化」。これはたまたま、研究している部員から説明を聞いたことがあるので、わかりやすく言うと、乾電池と電球をコードで繋ぐ円があって、それを途中で切ったとしたとき、もともとコードがあった部分にできるのが電界ということだそうです。その電界という空間にカイワレを置くと、その部分だけ成長が速くなるのか?というのがこの実験だと...だいたいそんな説明だと思います(私の理解の限界を超えていたらすみません)。この話を聞いた後で、キッチンの窓際にカイワレを置いてみたのですが、思いの外早く成長していてびっくりしました。実験が成功して、その知見が活用されたら、カイワレがぐんぐん伸びる装置みたいなものが発明されるかもしれません。...もっと別のことに応用されるのかもしれませんね。ごめんなさい。

 生物部が続きます。テーマは「相互移植による植物プランクトンの変化」です。水質の変化による植物プランクトンの群集の増殖や種組成の影響について調べるということだそうで、そのための実験として、いろんな池から採取した水をプランクトンと濾過水に分けて、それらを入れ替えるという大変な作業を続けたと書いてありました。生物部って生き物を飼うクラブくらいの認識だった私にとっては衝撃です。研究されたメンバーに敬意を表します。

 物理分野の研究に挑んだのは天文部です。テーマは「風船式ロケットの考察~2段式ロケットをめざして~」。最近は、NHKのドラマで宇宙のことが取り上げられるなど、何かと天文部が話題の中心になることが多いような気がしています。このテーマも天文部らしい感じがします。クエン酸と重曹の反応で発生する二酸化炭素の圧力で水を噴射することによって発射するロケットが研究材料らしいのですが、風船で発射のタイミングを制御する2段式ロケットなんて、本当にできたら凄いと思ってしまいました。

 三国丘高校では、いま、理系クラブが大人気です。天文部の新入生が50人に達したという話は以前にもご紹介しましたが、理化部も生物部も負けず劣らず人気を博しています。理系クラブを兼部する生徒もいて、研究熱が溢れている状態です。理系クラブといえば、発表の機会が少ないという印象を持っている中学生も多いかと思いますが、国からSSH(Super Science High school)に指定されている三国丘高校では、発表の機会がたくさんあります。もし、高校生になったら研究したいテーマを持っているという人がいれば、SSHの指定を受けている高校に進学することをお薦めします。長い人生の中でも、やりたいことを思いっきりできる時間は限られています。今しかできないことに熱中するのが高校生の特権です。どんな学校説明会に行っても、私が必ず言うのは、「三国丘高校はホンモノに出逢うことができる学校」だということ...。ホンモノに出逢って、本気で熱中する自分を想像してみて、カッコいいと思うなら、三国丘が良いかもしれませんよ。

カレンダー

2025年10月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31