卒業式

本日、11期生の卒業式が行われ、276名の生徒が晴れて卒業いたしました。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年は在校生の参列を取りやめる形となったのは残念でしたが、皆の協力のもと、素晴らしい式となりました。

11期生の皆さん

3年間での成長は素晴らしいものがありました。

4月からは、次のキャリアステージで大いに活躍してください。

お忙しい中、参列いただきましたご来賓の方々や保護者の方々

本当にありがとうございました!

<式辞>

ただ今、卒業生 二七六名 に卒業証書・修学証書を授与いたしました。

まずは、この記念すべき日に、多くのご来賓の皆さまにご臨席いただきましたことに、高いところからではございますが、深く感謝を申し上げます。

また、保護者の皆さまにおかれましては、

高校生と言う多感な時期を送るお子様に、ある時は厳しく、ある時は暖かく寄り添いながら、一緒に乗り越えてこられた年月であったかと存じます。

本日、新たな旅立ちを迎えた卒業生たちは

この三年間で、心も身体も立派に成長されました。

担任団をはじめ、教職員一同、心からお喜び申し上げますとともに、この間、本校の教育にご理解、ご協力をいただきましたことに深く感謝を申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん。卒業おめでとうございます。

振り返れば、高校生活は決して、楽なことばかりではなかったと思います。

不透明な社会、将来に対する不安、思うようにいかないことへの悩み、自分自身への苛立ち、様々な葛藤の中で、悩みながら過ごした日々も多かったでしょう。

しかし、皆さんは、様々な課題に正面から立ち向かい、自らの力を信じると共に、多くの仲間と支え合いながら、乗り越えていく中で、

「人生を自分自身でしっかりと生き抜いていく強い力」を身に付けていきました。

また、十一期生がひとつになりながら、様々な想い出もつくりあげました。

クラスで団結し、成功に導いた体育祭や秋桜祭。

民泊を通して、温かい心に触れるとともに、

北の大地「北海道」の大自然を満喫した修学旅行。

さらに、仲間とともに努力し、工夫を重ねた生徒会活動や部活動は、かけがえのない財産となるでしょう。

卒業生の皆さんは、これらの想い出を胸に、それぞれの夢の実現に向け、四月からはじまる新しいステージで、思い存分、力を発揮してください。

それでは卒業される皆さんへの、「はなむけの言葉」として、

これからの人生を送るうえで大切にして欲しい二つのことついて話をしたいと思います。

まず一つ。それは、「人との対話」です

人は、一人残らず「自分なりの考え方、価値観」をもっています。

それぞれの人生において、様々な経験をしながら、身につけていく「自分の考え方や価値観」、もっと大きな概念でいえば「自分らしさ」を持つことは、人生を切り拓いていくうえで、とても大切なことであると思います。

また同時に、皆さんの前や後ろ、両隣にいる人も、同じように、それぞれの思い、価値観を持っています。

つまり、ここにいる卒業生の中にも、「二七六通りの考え・価値観」が存在しているわけです。

 おそらく、その中には、自分に近いもの、全く異なる物もあるでしょう。

人は、考え方や価値観の近い人と仲良くなり、多くの時間を過ごします。

しかし、時には、考え方が大きく異なる人と出会うこともあります。

そして、場合によれば、「考えの違う二人」で一つの方向性を見出さなければならないことも起こります。

そのような時に取る行動は、大きく分けて二通り。 

一つは「対立」、そしてもう一つは「対話」です。

この、二つには大きな違いがあります。

お互いが理解し合うことなく、また、歩み寄ることない「対立」からは、新しいものは生み出されません。

残るのは「勝った」「負けた」という単なる結果です。

しかし、「対話」は、お互いの考えを合わせるなかで、一人では生み出せなかった新しいものや、新たな価値観、気づきをもたらしてくれます。

社会の情報化が進み、SNSによる「限られた仲間同士の会話」は世の中に溢れるようになりました。

しかし、反面、考えの合わない相手との「対話」を拒否したり、仲間から外したりするというイジメも、多く起こっています。

本来は人をつなぐものである「言葉」が、人を傷つけるために使われることも少なくありません。

社会の多様化は、加速度を増しています。

これから生きていく未来、皆さんは、今よりもっと、色々な考えや価値観を持った人とつながりながら、社会を築いていかなくてはなりません。

ぜひ、他人を受け入れながら、自分の考えをしっかりと伝え、

「対立」ではなく「対話」で解決することを心掛けてください。

もう一つ大切なこと、それは「学び続ける」ということです。今、社会はすさまじいスピードで進化をしています。近い将来、道路には無人のバスやタクシーが走り、飲食店では機械やロボットがサービスをする。そんなことが夢ではなくなりました。

「十年ひと昔」と言われていた時代は終わり、これからは、数年単位で社会が移り変わります。

そして、世の中に新しいことが生まれるたびに「新しい知識」が必要になり、

そのつど「古い知識」が通用しなくなるのです。

ぜひとも、社会の流れを感じながら、日々の生活においても、常に「新しいことを学ぶ」気持ちを持ち続けてください。

そして、「進化していく社会を創る人材」の一人としておおいに活躍して欲しいと思います。

さあ、卒業生の皆さん。

この「対話力」と「学び続ける力」をもとに、失敗を恐れることなく、様々なことに挑戦してください。決してうまくいくことばかりではありません。むしろ、最初はうまくいかない事の方が多いと思います。

困難にぶつかった時、自分自身の弱い面や、欠点ばかりに目をやり、「どうせ無理」と決めつけるのではなく、自分の力を信じ、必ずできるという前向きな気持ちで乗り超えてください。

立ち止まったり、後ろを振り向くだけではなく、しっかり顔を上げ、前を見てください。

そうすると、未来の自分へと繋がる多くの道が、目の前に広がるはずです。ぜひ、自分の判断で道を選び、その選んだ道を、自信を持って進んでください。

大切なのは「どの道を選んだか」という事ではなく、「自分が選んだ道を精一杯歩いているかどうか」という事です。

終わりに、本日、ご列席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に重ねてお礼を申しあげますとともに、今後とも本校教育にご理解ご協力を賜りますようよろしくお願いします。

2020年(令和2年) 2月27日

大阪府立 千里青雲 高等学校

校長 田 尻  肇

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