第13回卒業証書・修学証書授与式  #166

2/25(金)第13回卒業証書・修学証書授与式を挙行しました。

昨年度は新型コロナウイルス感染防止のため、保護者の来場は叶いませんでしたが、今年度は保護者の皆さんに臨席いただくことができました。

総合学科生230名に卒業証書を、共生推進生3名に修学証書を授与しました。

校長式辞のあと、在校生代表による送辞があり、卒業生代表が答辞を披露しました。

また、閉式後に大阪府教育委員会表彰、全国総合学科優秀者表彰、大阪府教育長賞、各受賞者3名の表彰を行いました。

最後に保護者代表からこころのこもった謝辞をいただきました。

春を感じさせる、気持ちの良い天気に恵まれ、無事に式を終えることができました。

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(以下に校長の式辞を掲載します。)

昨年の年の暮れからとても寒い日が続き、何年かぶりの記録的な大雪が各地で猛威を振るってまいりましたが、本校中庭では梅の木の花が開き、ようやく春の兆しが見え始めたように感じられます。

そんな春の佳き日、ここに卒業を迎えられた十三期生の皆さん、本日はまことに、おめでとうございます。そして、保護者の皆様には日頃より、本校の教育活動にご理解ご協力いただきましたことに改めて感謝申しあげますと共に、今日はお子さまたちのご卒業、本当ににおめでたく、心よりお祝い申しあげます。

さて、卒業生のみなさん。社会から求められる人材は時代とともに変化します。私があなたたちの年齢の頃には、社会は大量生産と大量消費の時代でした。いわゆるバブルの時代でした。世の中の流れにそって、みんなと同じように考え、まるで機械のように生きていても問題なくやっていけるような時代でした。しかし、それから、四十年が過ぎ去った今、社会は変化し 個性や多様性を求められています。人に言われたことを言われた通りできるだけの人間ではなく、自らの考えをしっかりともち、その考えをはっきりと人に伝えることができる。自ら課題を見つけ、自ら行動し、その解決策を導き出せる、そのような人材が求められています。

みなさんの学年の先生たちは君たちが1年生の時から三年間のプランを作成し、「総合的な探究の時間」を中心に、それ以外の授業や日々の活動でも、自ら考え、自分の考えを人に伝え、主体的に行動し、人と協力しあえる人」を育てることをテーマに取り組んできました。皆さんはその思いに見事に応え、立派に成長してくれました。

様々な問題を解決するには自分一人の力でできるものではありません。そこには人の協力が必要です。人の助けを得るには自分の思っていることをしっかりと相手に伝え、理解してもらわないといけません。そんな大切な力をみなさんはこの三年間でしっかりと培ってきました。君たちがこの千里青雲高校で身につけたものは必ずこれからの社会で必要とされるものですから自信をもって社会に一歩を踏み出し、生きて行ってください。

北京冬季オリンピックが先日、終了しました。日本選手の活躍がニュースで大いに報道され、私たちの心は踊らされました。そんな中で、私が最も印象に残っているのは、よい結果に恵まれたアスリートの姿ではありません。それは、男子フィギュアスケートの羽生結弦さんの試合直後の言葉でした。オリンピック三連覇をめざし、いまだ公式の大会で成功した者は誰もいない4回転アクセルに挑戦しましたが、残念ながら失敗に終わってしまいました。インタビューされて彼は「努力って報われないんだなあと思いました。」と答えました。私は、みんなにこれまで希望を与えることを言い続けてきた彼からは、想像できない言葉を耳にして、ショックを受けました。と同時に、彼の苗字と同じ漢字を使いますが読み方が違う、もう一人の天才の言葉を思いだしました。

国民栄誉賞を受賞した、将棋の羽生善治さんの言葉です。

羽生さんは十五歳の中学生の時プロ棋士となり、十九歳で初めて 将棋の世界で七つの大きなタイトルの1つ、竜王のタイトルをとり、そこから三十年近くも連続でタイトルをとり続けました。天才棋士と言われる羽生さんは次のように言っています。

「何かに挑戦したら 確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続してやるのは 非常に大変なことであり、私は、それこそが 才能だと思っている。」

羽生選手は一部では引退も噂されていますが、私は彼がもう一度、オリンピックのリンクで4回転アクセルに挑戦してくれることを希望もこめて確信しています。みなさんにも、常に何かに挑戦する気持ちを持ち続け、努力の天才になってもらいたいと思っています。結果を出すことではなく努力しつづけることができる、それこそが才能なのです。

最後に、保護者の皆さまには、重ねてお祝いを申しあげますとともに、十三期生の皆さんの前途に幸多かれと祈念いたしまして私の式辞といたします。

令和4年2月25日

大阪府立千里青雲高等学校 

校長  浅尾 悦司

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