11/17(木)にビブリオバトルin千里青雲が開催されました。
ビブリオバトルとは、知的書評合戦ともいわれ、楽しみながら本の紹介を行う新しいコミュニケーションゲームです。バトラー(発表者)には、全学年から我こそはというメンバーが集結しました。
〈ルール〉
バトラーは一人ずつ、「面白い」と思った本を選び、発表し、その後、2分間の質疑応答の時間があります。全ての本の紹介が終わったら、「どの本が読みたくなったか」を基準に投票を行います。一番たくさん票を集めた本が「チャンプ本」となり、その発表者が優勝者となります。優勝者は12月18日に大阪府庁で行われる「ビブリオバトル大阪大会」に出場します。
〈参加者〉
①西澤さくら『わたしの幸せな結婚』 ②森谷楓『残像に口紅を』
③中西(なかにし) 諒『走れメロス』 ④都翔『プラチナデータ』
⑤泉谷亮太 『天才』 ⑥藤本歩未『時給300円の死神』
優勝は、『残像に口紅を』(筒井康隆)を紹介した1年 森谷 楓さん。
「文字が消えていく」という不思議な世界観を、生き生きとした語り口で紹介していて、ついつい引き込まれてしまいました。
準優勝は、1年泉谷亮太さんの『天才』(石原慎太郎)。
祖父からお薦めされた、というきっかけが明らかにされるなど質疑応答でも個性が光りました。
審査員特別賞は、『走れメロス』(太宰治)を選んだ中西諒さん。
「なぜ、『メロスは激怒した』のでしょうか」と、質問を投げかけるなど創意工夫が見られ、聴いている者に面白さがよく伝わってきました。
今回紹介された本は、図書室で新しく入荷予定です。
図書委員や生徒会、他、有志を含め総勢9名の実行委員のメンバーが、司会やタイムキーパー、受付、会場整備を行い、スムーズに運営を行い主体的に活動していました。
また、斬新だったのはオンラインでのバトラーの参加。画面越しに観覧者と会話してパソコンの位置や声の音量を調整するなど、コロナ禍ならではの趣向を凝らした風景を見ることができました。
ビブリオバトルでは、教室では見えなかった姿が、図書室という空間のなかで「本」を通して伝わってきました。参加したバトラー、そして運営に関わった実行委員全員が輝いていました。
ビブリオバトルのキャッチコピーでもある、まさに
「人を通して本を知る。本を通して人を知る」という時間を体験することができました。