1/10(火)3学期始業式を挙行しました。
今回も体育館での密を避け、放送による式としました。校長式辞のあと、特別活動部長から部活動の表彰披露と教務部長、保健部部長、生徒指導部長の講話がありました。
校長からは式辞に加え、マスクの着脱について確認しました。コロナ対応も転換期を迎えています。
文科省の通知により「マスクの適切な着脱(これまでは着用とされていました)」を学校でも指導することになりました。(詳しくは下の式辞をご覧ください。)
以下に、校長の式辞を掲載します。
みなさん 明けましておめでとうございます。みんなにとってまた、日本にとってよい年となるといいですね。
さて、今日は魔法のことば「ありがとう」についてお話しします。「ありがとう」と言うのって難しいですね。そんなことはありませんか?「そんなの簡単や。」って思っている人、きっとたくさんいると思います。言い換えます。言われた相手が思わず笑顔で「こちらこそありがとう。」と言ってしまう。感謝の気持ちが伝わる「ありがとう」って難しいです。感謝を表すことば「ありがとう」ですが心ここにあらず、気持ちがこもってないとただの音にしかなりません。
家族に感謝の気持ちを込めて「ありがとう。」って最近言った記憶がありますか?ない人はどうしてないのでしょうか?他人にお世話になると自然に「ありがとうございます。」と言います。きっと、家族にしてもらうお世話は当たり前だと思ってすませてしまっているのではないでしょうか?
実は最近ではこういったことは家族のなかだけのことではなくて、社会全般のこととなりつつあります。「サービス提供」が当たり前のことのようになってしまっていて感謝のこころが育たなくなってしまっています。
みなさん、想像してみてください。台風の影響で物が不足してコンビニに行っても何も食べるものが売っていないとき、たまたま通りかかった人に、おにぎり1ついただいたとしましょう。きっと、そのような経験した人は、それ以降は、コンビニでたった1つのおにぎりを売ってもらっても、お店の人に感謝のこころを寄せるはずです。
教え子がこんな話をしてくれました。その教え子はあこがれの保育士になったのに、仕事を初めてすぐのころ、つらくてその仕事をやめようと思ったことがあったそうです。そんなとき、 こどもを預けにくるお母さんたちが掛けてくれた言葉に救われて仕事を辞めずに続けることができたそうです。その教え子はこう言いました。「お母さんたちはお迎えに来た時に子供を育てたことのない私に『ありがとう』と言ってくれる。私は保育士として当然のことをしているだけなのに。自信はないけど、この言葉に支えられて少しずつ保育士になれる気がした。」
その教え子は当たり前のサービスをしているつもりでいた。でも、お母さんたちは子どもの世話、子育ての大変さを身に染みてわかっているから、心の底から感謝の気持ちのこもった「ありがとう」をいうことができた。その「ありがとう」が一人の人間の人生を変えてくれました。魔法のことば「ありがとう」、難しいけれど、みんなには言える人になってほしいです。
最後に、マスクの着脱についてお話しします。
文部科学省からの通知を踏まえ、昨年12月21日、大阪府教育委員会からマスクの着用について新たな考え方が示されました。それは「児童生徒等のコミュニケーションへの影響に関する指摘もあることから、マスクの着用が不要な場面では、積極的に外すよう促すなど、活動場所や活動場面に応じたメリハリのあるマスクの着脱が行われることが重要です。」という内容です。
まず、最初に確認しておきますが、本人や保護者等の意に反してマスクの着脱について無理強いすることはしません。この点を前提として、マスクの着用が不要な場面をお話します。
次の3つの条件のうち、2つ以上そろっていればマスクの着用は不要です。つぎの3つをよく覚えてください。①人との距離は2メーター②会話はない③換気ができている。③の換気について、屋外、アウトドアは全て換気ができていると考えます。この3つのち2つがそろっていればマスクは不要です。
例をあげます。定期考査の試験中、教室に生徒40人いる場合。隣のひととの距離は2メートルとれませんが、試験中なので当然会話はなく、そして、教室の窓側の天井には機械がついています。エアコンに似ていますが、それはエアコンではなく換気用の機械です。あるいは窓が少し開いていれば、換気できているはずなので、みんなはマスク無しで試験をうけてもかまいません。
もう1つ例をあげます。授業中、生徒が30名ほどいて、生徒が前から3番目より後ろの席に座っている場合。先生が教壇に立っている限り、先生と生徒の距離は2メートルとれます。教室の換気はできているはずなので、みんなは隣の人との距離は2メートルとれないのでマスクは外せませんが先生はマスク無しで授業ができます。マスクの件は以上です。
さあ、3学期、卒業、進級に向けて大切な学期です。健康に気をつけて、今学期もしっかりと頑張りましょう。 これで私からの話を終わります。