第17期生入学式挙行  #008

4/7(金)第17期生の入学式を挙行しました。

あいにくのお天気となりましたが、ようやくコロナ前の生活にもどりつつあり、マスクの着用も基本的には求めないこととなり、保護者の人数制限もなくなるなど、明るい兆しの感じられる入学式となりました。桜の花の歓迎はありませんでしたが、色とりどりの草花が新入生を迎えてくれました。

来賓にも臨席していただくことができました。校長による入学許可宣言のあと、生徒代表が誓いの言葉を披露し、校長より式辞を述べました。式後には校長から担任団紹介し、盛大な拍手をいただきました。

午後には本校の共生推進教室生徒3名の入学式が、とりかい高等支援学校で行われ、千里青雲高校での式を終えた3名と校長、担当教員は急いで移動し、本日2度目の入学式に臨席しました。

(以下に校長式辞を掲載します。)

本日 ここに令和五年度入学式を挙行するに当たり、公私ご多用の中、ご来賓の皆様のご臨席を賜り、第十七期生の栄(は)えある入学に、一段と光彩を添えて頂きましたことを、高い所からではございますが、厚くお礼申しあげます。

ただいま入学を許可された244名の皆さん入学おめでとうございます。春のさわやかな風がわたり 色とりどりの花が咲きそろう今日、 ここに明るく元気な皆さんを迎えたことを心からうれしく思い、全校あげて第十七期生の入学を祝福し歓迎いたします。保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申しあげます。

本校は、平成十九年、少路高校と東豊中高校をその礎(いしずえ)として、個々の進路を実現する学力の充実と自分自身や周囲のひとを大切にする心を育むことを教育目標に掲げ、総合学科の高校として新たに誕生しました。創立十六年の学校です。人に例えれば皆さんと同じ、青春の真っただ中にあり、子どもから大人へと日々、変化し続ける血気盛んな若者と言えます。

さて、新入生の皆さん。植物-木や草花には知性があることを知っていますか。ある一冊の本、題名は「植物は知性をもっているー20の感覚で思考する生命システム」という書物の中で筆者は植物には知性、ここでは特に、問題を解決する能力を持っていると言っています。

地球上の全ての生き物の量のうち、植物は何と99・5%以上を占めるそうです。人間も含め動物はわずかな割合しか占めていない。植物なしで動物は生きられないけれど動物なしでもほとんどの植物は問題なく生きている。実は植物のほうが人間より高度な問題解決能力をもつと筆者は主張します。動物には脳がありますが植物には脳はありません。ただ、脳は単なる情報を処理する器官でしかありません。脳は体中から全ての情報を集めて、それを処理しているだけで脳が単独で何か機能を果たすことはありません。筆者は動物の脳を「スーパーコンピュータ」、植物の知性を「インターネット」にたとえます。スーパーコンピュータはインターネットに比べ計算を処理する速度は優れていますが、本体が壊れてしまえば完全に機能を停止してしまいます。動物の脳もそうですね。これに対して植物は「生きたインターネット」でその一部が壊されても他の部分に頼って生き残ることができます。

動物のようにデータ処理を脳に集中させて処理するかわりに、植物はデータ処理を分散させて実施したうえでネットワーク化し情報を共有するという方法で知性を発揮しているというのです。人間には5つの感覚、五感―目で見たり、耳で聞いたり、鼻で嗅いだり、舌で味わったり、肌で感じたりできます。植物にはこの他に、重力を感じたり、磁場(磁力)を感知する能力など、少なくとも20の感覚がある。また、植物同志や動物とのコミュニケーションをとる仕組みもあるそうです。

では、植物はどのようにしてばらばらに処理された情報を有効に利用しているのかというと、生き物には一つひとつの個体が集まって群れを作ると、個体一つひとつには存在しない性質が集団として現れることによると筆者は説明しています。植物は群れになる、つまりチームになって、みんなで力を合わせて問題解決を果たしている、知性を発揮している、そして生きているということです。

さあ、これからみなさんが歩みゆく未来は、明確には見えないものですから希望が大きく膨らむ一方で、不安に感じるのも当然でしょう。ただ、一つ言えることは今ここにいる皆さん全員がこの千里青雲高校で学ぶという共通の事実をもつということです。たくさんの友がいます。また、本校の卒業生、先輩たちは、皆さんを加えて五千人になろうとしています。

これまでの友人に加え、新たなチームメイトをたくさん作り、お互いに手に手を取って助け合い様々な困難に立ち向い、それを乗り越え、自分も他の人もみんなを幸せにしてください。皆さんは、一人ひとりすばらしい個性をそなえ、努力することで大きく伸びる可能性をもっています。ダイヤモンドの原石が磨かれて初めて輝くように、ひとの可能性は1000%、無限大です。失敗してもかまいません。勇気をもって何かに挑戦してみてください。何事もやってみないと可能性はゼロです。自らの可能性に チャレンジし続けてください。これまでに千里青雲高校で自分を磨き、光り輝いた数多くの先輩たちに続いて皆さんも新しい光となってください。また、千里青雲の先生方は挑戦する皆さんに最後まで付き合い、力いっぱい皆さんの背中を目標に向かって押してくれますので、大いに頼りにしてください。

最後に保護者の皆様、本日から三年間お子さまをお預かりいたします。教職員一同心血を注いでまいる所存ですが、ご家庭におかれましても子供たちが学業に専念できるようご理解とご協力を賜りますようお願い申しあげます。これをもって式辞といたします。

令和五年四月七日

大阪府立千里青雲高等学校 校長  浅尾 悦司

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