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宮城県での「高校生災害ボランティア」活動について①【8月19日~22日】

8月19日から22日まで、宮城県での「高校生災害ボランティア」活動に行ってきました。

今回は4人の生徒が活動に参加しました。

8月19日 活動1日目の様子

 仙台市役所を訪問し、仙台市防災・減災アドバイザーの及川由佳里さんから、東日本大震災についての講話を聴きました。

 震災時、消防士をしていた及川さんのもとには、たくさんの救助要請が寄せられたそうです。上空のヘリコプターからは、いつもの冷静な指示ではなく、「街が飲み込まれるぞ!!」という悲痛な叫びが聞こえたそうです。平時であればすぐに救助に行けるのに、災害時はすべての命を救うことはできなかった、そのことが今でも思い出されると話していただきました。

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震災時、津波警報を始め、避難指示や避難勧告はサイレンで発令されたので、命にかかわる情報は聴覚障がい者には伝わりませんでした。混乱状態の中、色々な情報や憶測が飛び交い、聞こえる人にとっても情報を得るのが大変な状態の中、聞こえないと正確な情報を得ることはさらに困難でした。

避難所に入ってからも、「女性や高齢者、障がいのある人、外国人なども避難する場所である」ことについての想定ができていない所も多くありました。また、障がいの有無は見ただけでは分からないこともあり、障がい特性を知る機会もなく、互いの理解がない状況での避難生活を送らざるをえない場所も多くありました。

 障がい者自身も災害への理解と備えが必要です。例えば、自分の地域では災害時どのような被害を受ける可能性があり、どこへ逃げるべきか知っておくこと。自分の補聴器の電池や人工内耳の充電は何日持つのか、1週間分の備えが必要と言われている中で、どの様な備えが必要なのか、日頃から考え、備える必要があります。

 ライフラインが止まることを想定した、電灯やモバイルバッテリーの準備、水や簡易トイレも必要です。また、コンタクト用品や、補聴器の電池、トイレットペーパーなどの生活必需品を日頃から少し余裕を持って購入し、使った分を買い足しておくという「循環備蓄」や、備蓄物を家の一か所に集中させておくのではなく、さまざまなところに少しずつ置いておく「分散備蓄」も、身近でできる防災対策になります。

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 講話のほかにも、新聞紙でスリッパを作る方法を教えてもらいました。避難所で、足を汚れや寒さから守るために使える知恵のひとつだそうです。

また、阪神・淡路大震災の実例をもとに作られた防災ゲーム「クロスロード」を行いました。様々な想定のもと、「自分ならどうするか」を考え、お互いに意見を共有しました。実際に東日本大震災を経験した方々からは、自身の体験を踏まえた貴重なご意見をいただきました。

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