読書のすすめ2 フェルマーの最終定理

blog160129 フェルマーの最終定理 DSC02479.JPG 私の読んだ本の紹介です。少しでも読書をする生徒が増えればと思い、面白かった本を紹介させて頂きます。

 数学の学問書のようなタイトルですが、推理小説や伝記小説に近い、実に面白いお話です。サイモン・シンさんの本は他にも読みましたが、どれもスリリングで面白いです。
フェルマーの最終定理とは、300年にもわたり数学者を悩ませてきた次の定理です。
『n > 2 のとき、x^n + y^n = z^n を満たす0 でない自然数 (x, y, z) の組が存在しない。』

 n=2の場合は、x2+y2=z2(2は二乗のつもりです)となりご存じピタゴラスの定理ですが、nが3以上になると成り立たない。不思議な感じもしますが、そうだそうです。この本は、多くの数学者が永く挑み成功しなかったその定理の証明に成功した数学者ワイルズさんの熱く・辛く・永い、努力と思い、交友と孤独、喜びと挫折、これらを通じて得た成功の物語です。

 数学というと、冷たくて無味乾燥なイメージをお持ちの方がいるかもしれませんが、数学の発展の原動力は、『これはどうなんだろう?』という素朴な好奇心と探究心から始まっていて、その発展には、実に泥臭い人間的なドラマが隠されていることを教えてくれる良書です。泥臭くも美しい世界だと思います。
 本書の内容は、数式や数学の証明や演習問題ではなく、悩みぬいて頑張りぬいた人間のお話です。数学が得意でない人も、読むと数学が身近に感じられるかもしれません。一生懸命やりぬいて感じる達成感を疑似体験できるかもしれません。

 では、最後に
『onとoffを意識して』頑張れ 今高生!