今年度は感染症対策のため、さまざまに工夫して開催しました。お招きできたのは、子どもたちの家族で、一家族3名までという制限をかけた状況でした。この文化祭を楽しみにしてくださっていた卒業生の皆さま、地域の皆さま、旧職員の皆さまには、来ていただくことができなくて、申し訳ありませんでした。プログラムや発表内容も大きく変更しながらも、感染拡大が気になっていたこの時期に、何とか無事行うことができ、そのことが何よりうれしいです。
1日目の小学部の舞台発表では、学年ごとの特長をよく出して、かわいらしく朗らかに、また心情をよく表した表現で、またそれぞれの役になりきって大きな動きで、しっかりと演じていたのが素晴らしかったと思います。どの学年も練習の成果がよく出ていて、発表を終えた後の子どもたちのやり切った表情が印象的でした。
2日目の舞台発表は、寄宿舎「たつの子クラブ」の太鼓と南中ソーランで始まりました。練習を積み重ねた迫力ある音を響かせ、バチさばきも見事でした。中学部3年生の映像は、物語、配役、衣装作り、映像の編集などの全てをも自分たちで行った作品。出来のすばらしさに感動しました。高等部2年生は120周年をテーマにしてた発表。歴史をつないでくれている気持ちがとても嬉しいです。練習の成果が見られ、生徒たちが自信をもって演じていた、素晴らしい発表でした。
展示では、幼稚部のどうぶつランドで、動物園での体験をもとに、子どもたちが作った作品の細やかさに驚き、見ている人をワクワクさせていました。ホールでは中学部の展示があり、生徒が作った作品でゲームをしたり、マジックを見て楽しめるようになっていました。展示方法も自分たちで考えて工夫していて、どの作品も一人ひとりの個性があふれていてました。高等部では生徒の実行委員会を中心に、全員が参加して作った映像と展示がありました。52人52彩は、まるで映画のワンシーンのように始まり、その中ではじけて踊る生徒たち。一人ひとりがオリジナルのTシャツを着て、全員で踊るダンスは、温かくそしてとてもかっこよかったです。その先にある光の回廊では、一つ一つ違う光が輝いていて、120周年とその先を明るく照らしていました。
PTAの方々も、ゲームコーナーで子どもたちを楽しませていただき、一緒に文化祭を作っていただきました。
いつもどおりできないという沢山の困難を、それぞれのアイディアで乗り越えて、特別な文化祭にすることができました。高等部の発表のメッセージにあるように、一人ひとりが自分を大切にしながら、仲間と協力して未来に向かって進んでいく。その一人ひとりの活動が、この学校の120年を作り、その先へもつながっていることを実感した素敵な文化祭でした。見にきてくださった保護者の皆さま、出演した生徒の皆さん、そして一緒に作ってくださった先生方、全ての皆さんに、「ありがとうございました」