8月22日(月)全校集会をオンライン中継方式で行いました。
LAN教室に設置した席から各ホームルーム教室の担任の先生の端末に、グループウェアを使って映像と音声を配信し、生徒は教室に設置してあるプロジェクターで映像を見ながら話を聞くというものです。
この日から、全学年の生徒が登校して実質的に2学期の授業が始まります。9月2日(金)、3日(土)の文化祭までは午前中だけの短縮授業で、午後は文化祭の準備などをします。
始業にあたり、校長から、以下のような内容のメッセージをしました。
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生徒の皆さん、おはようございます。1か月の夏休みが終わって、今日から全クラスで時間割に沿った授業が始まります。皆さんの夏休みはどうでしたか?
部活の合宿や大会で汗を流した人もあったでしょう。合唱部は合宿した後に定期演奏会を開催して3年生の卒業式、送り出しがありましたね。女子バスケットボールはインターミューラルカップ戦を3日間戦いました。ギター部はスニーカーエイジのファーストステージで精一杯の演奏をしてくれました。他の部活でも、様々な大会や試合があったでしょう。表彰されたものはこの後で紹介します。
3年生の皆さんは、2週間行われた「清水谷セミナー」に参加して受験準備を整えたり、個別に教科の先生に質問に来たりしていました。部活を引退して、大学等の受験に意識を切り替えている人も多いと思います。
校長室にも、「総合的な探求の時間」の調査のために校則について質問に来た生徒や、奨学金の獲得のための面接指導にきた生徒がありました。文化祭の準備で頑張っている生徒も校内のあちこちでよく見かけました。
私は、高2の夏休みに友達3人と、往復400㎞以上ある出雲大社まで、普通の自転車で4泊5日かけてキャンピング(野宿)しながら旅をした思い出があります。行きと帰りの中国山地の峠越えでは急坂にへとへとになりながら、声を掛け合って完走したことが今も記憶に残っています。それぞれの学年での夏休みは一生に一度きりです。今やりたいことを精一杯やることが大事だし、それが次につながるものだと思います。
1学期の終業式では、7本指のピアニスト西川伍平さんのことを紹介して、「やり抜く力」の大切さについてお話をしました。覚えているでしょうか。忘れた人は校長ブログをまた見ておいてください。
「人間の知的能力には大した差はない、差があるのは熱意と努力だけだ。」というダーウィンの言葉もその時に話しました。これは、ペンシルべニア大学の心理学教室のアンジェラ・ダックワース教授が、2016年に刊行し世界でベストセラーになった「GRIT-The Power of Passion and Perseverance(邦題「やり抜く力」)の中で紹介しています。成功する者と失敗する者を分けるのは、「才能」ではなく、「やり抜く力」であり、「やり抜く力」は、「情熱」と「粘り強さ」から成り立っている、「やり抜く力」は伸ばせるという研究をされています。
この研究内容は、日本の大企業の人事部でも関心を持たれて、採用する際に「最後まで頑張りぬく力」があるかどうかが見られるということも聞きます。「GRIT」に関する本は日本でも多く出ています。興味のある人は探してみてください。生徒の皆さんの参考になることが沢山あると思います。
さて、2学期は9月になってすぐに文化祭があり、10月に2年生のホームルーム合宿、3年生のスポーツ大会、11月は1、2年生のスポーツ大会、12月は壱月祭と行事が盛りだくさんです。
3年生は、10月に大学への総合型選抜入試や、11月には学校推薦型選抜入試が始まります。2月の私立大学などの一般選抜、そして国公立大学入試まで、人生の岐路に立つ大事な、濃密な日々になります。
高校3年生は一度きり。第一志望の進学先を目指して、「情熱」と「粘り強さ」を持って、最後の最後まで「やり抜く力」を発揮してほしいと思います。そのことが、将来、就職をする時や社会に出てから活きることがあるかもしれません。悔いのない時間を過ごしてほしいと願っています。
とかく、人は、過去にこだわり、未来を夢見て、今を忘れてしまうところがあります。今を生き切ってこそ人生だと思います。一緒に、今を大切にして、しっかりとやっていきましょう。