• トップ
  • 2023年
  • 2月
  • 2月5日(日)第43回大阪府高等学校芸術文化祭 音楽3部門 合同演奏会がありました。

2月5日(日)第43回大阪府高等学校芸術文化祭 音楽3部門 合同演奏会がありました。

2月5日(日)第43回大阪府高等学校芸術文化祭 音楽3部門 合同演奏会が枚方市総合文化芸術センターの関西医大 大ホールでありました。

音楽3部門というのは、合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽の3部門です。

清水谷高校にはオーケストラアンサンブル部と合唱部があり、オーケストラアンサンブル部は第1部の器楽・管弦楽部門の単独の出演校で最大のオーケストラなので、単独校として最後の演奏を務めます。その後の府立高校5校の合同弦楽アンサンブルと、府立高校8校の合同オーケストラでも中心メンバーとして参加しています。

合唱部も、今は3年生が抜けて半分以下の人数になったものの、単独では最大の生徒数の学校なので、最終演奏者を務めます。

開会は10時30分でした。何故か清水谷高校の校長が、清水谷高校には無い吹奏楽部門の会長になっており、三部門を代表して開会の挨拶を務めることになり、以下のようなご挨拶をしました。

**********************************************

皆さん、おはようございます。本日は、大阪府高等学校芸術文化連盟の主催する 大阪府高等学校芸術文化祭の合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽の音楽3部門 演奏会にお越しいただき、ありがとうございます。

この音楽祭は、昨年までは新型コロナウイルス感染症の影響のため、無観客やオンラインでの開催などをして来ましたが、今年は完全に自由ではないものの、保護者などに観客席に入っていただき、生徒も交代で生徒席に座りながら一堂に会した形でリアルに開催することができました。新型コロナウイルス感染症の対策や対応が進んできたことを喜ぶとともに、この間、粘り強く練習してきた生徒の皆さんを誇りに思います。また、今日の準備をしていただいた先生方に心から感謝を申し上げたいと思います。

昨年度の大阪府高等学校芸術文化祭開会行事の生徒あいさつでスピーチをした女子生徒は、日ごろ体の五感全てを使って音楽を楽しんでおり、年齢や性別が違っていても一つの音楽で繋がることができる、歌ったり踊ったりできる、辛いことがあっても忘れることができる、これが音楽の力で自分の幸せだと言った後、ある日、音楽と世界の繋がりについて調べていて、紛争地帯で暮らす女性がいつ襲撃されるか分からない緊張感の中でも唯一ピアノを弾いている瞬間だけは困難な現実を忘れることができる、というインタビュー記事を見つけ、それまで別世界の問題としか思ってなかった紛争問題と、その女性に親近感を感じた、音楽はいつも私たちの傍にあり、音楽に対する思いは一緒だと述べました。そして、いつまで戦争が続くのだろう、誰のための戦争なのか、今もピアノは弾けていますか?音楽の力を信じたいと話しました。

一緒にスピーチに立った男子生徒は、映画を見るのが好きで、オーケストラが登場人物の怒り、喜び、願いなどの文字や言葉にすることが難しいものを音楽で表せる大きな表現力に出会い、吹奏楽を始めたと言いました。活動を通じて、音楽は多くの人の心に影響力を与え、想像力に働きかけると実感した、ところがある講演会で、海ごみの大半は風に吹かれた路上ごみが川に辿り着いて海に流されたもので、2050年には海ごみの量が魚を上回るかもしれないことを知り、人間はその素晴らしい想像力を現実に活かすことが出来ていないのではないか、自分とはかけ離れた問題と思っていた海洋汚染に衝撃と不安を感じたとして、きれいな海はなくなってしまうのだろうか、これから地球はどうなるのだろう、人間は何をしたいのだろう、自分には何もできないのだろうか、と話しました。

そして、二人が揃って、音楽はいつも私たちの隣にある、同じように世界の問題も私たちの隣にある、想像力の力で喜びや悲しみを分かち合え、思い描いた世界を作ることができる、未来は人間の想像力に掛かっている、音楽の力、芸術の力で私たちがこれからの世界を創って行っていきましょう!と力強く宣言してくれました。

この二人のスピーチは、音楽の力の素晴らしさを教えてくれるもので、今も強く印象に残っています。二人の高校生が、音楽を通して想像力を養い、想像力を豊かにして、平和で豊かな未来を創っていくと高らかに言ってくれたことに、目頭が熱くなった覚えがあります。

私は、嘗てドイツとイギリスで生活し、南アフリカやロシア、アメリカ、オーストラリアなどで金融や楽器の仕事をしたことがありますが、その時に、音楽は世界の共通言語だと思うとともに、それぞれの国には独自の魂を揺さぶるような音楽があることも知りました。そして、音楽が沢山の人を癒したり、慰めたり、勇気づけたり、高揚させたりすることをいろいろな場面で経験し、実感しています。

本日、会場にお越しいただいた皆さんには、久しぶりの大阪府高等学校芸術文化連盟の音楽祭を生徒と一緒に是非楽しんでいただきたいと思います。音楽祭の最大のものは、演奏者も、鑑賞側も楽しむことです。一日、ご一緒に楽しんでください。

ありがとうございます。