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2月15日(木)アメリカの高校の数学の先生が清水谷高校に視察で来訪しました。

2月15日(木)アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズの高校の数学の先生が清水谷高校に視察で来訪し、情報交換しました。

今月初めに清水谷高校の代表メールに連絡があり、アメリカ合衆国の南部ルイジアナ州ミシシッピ河口にあるニューオーリンズで数学の教諭をしているという先生が、大阪で清水谷高校に来て学校の運営や授業見学をして良いところを持ち帰りたい、アメリカで教える際の参考にしたいと言って来ました。

現在の教育について、アメリカの現役の先生と情報交換出来るのも面白いと考えて、校長と教頭で対応することにし、OKを出しました。

訪ねて来られたのは、イラクに両親のルーツを持つという若い先生でした。大学を出て2年ほど民間で働いて、その後に高校の数学の先生として採用されたとのことでした。最初の1時間は校長室で色々な話をしました。日本に興味を持ったのはアニメの「美味しんぼ」からで、独自に日本語も勉強しているとのことで、漢字を含めて日本語を勉強中のノートを見せてくれました。日本語も少し話せるようで、ときどき片言の日本語を使っていました。アメリカの若い数学の先生が、日本好きで日本語を独習しているなんて、驚くとともに嬉しくなりました。

最初に、日本の沢山ある高校の中でどうやって清水谷高校を見つけて、なぜ清水谷高校に興味を持ったのかを聞きましたが、Webで探して、日本語の翻訳ソフトを使ってホームページを見て、興味が沸いたとのことでした。春先にタイ王国文部省の訪日団が清水谷高校に来た時にも、確かホームページを見て興味を持ったと言われましたが、それ以外にもマレーシアの国立大学やカザフスタンの教育機関からも清水谷高校への訪問の打診があったりしています。留学の打診もアメリカを始め色々な国からあります。清水谷高校のホームページを見て国際的な評判が上がるのは大変嬉しいことですが、とても不思議です。ブログも引き続き頑張って書こうと思いました。

アメリカ合衆国の義務教育は、6歳から18歳まで12年間だそうです。日本では高校は義務教育ではないものの、実際には大半の人が高校に進学すると説明しましたが、日本も高校までを義務教育にすれば、公立高校は無償になるし、教科書なども無償配布されるわけで、現在行われている高校の授業料無償化の議論なども都道府県での差がなくなることが想像できます。一方、ニューオーリンズの高校では、66%の生徒が英語を母国語としないヒスパニック等の子どもたちで、毎週のように英語が分からない新入生が入学してくるとのことでした。海が近いからか、キューバやメキシコからも次々に新たな生徒が入ってくると言っていました。最初の1年間は英語の補修クラスにいて、2年めからは英語が出来るか出来ないかに関わらず、通常クラスへ入るそうです。ただ、生活を支えるために働かなければいけない生徒も多く、不登校になっているものも多いそうです。(合法かどうかは分からないが)移民で来た親は英語が分からず、貧しく、生徒が通訳をするということも多いようです。言葉が通じない生徒も多くいる中で、授業もゲームの要素を取り入れてやっているようです。実際に授業で使っているサイコロのような道具や、クロスワードパズルの道具を見せてくれました。

アメリカでは、毎年1回、全ての高校で国が定めたCBT(コンピューターで行う)による統一の学力検査テストが実施され、その結果を国の監査員が学校に入ってチェックされて、指導があるとのことです。どんな監査でどんな指導なのか尋ねましたが、そこから先は校長の仕事なのでよく分からないと言われました。

2限目は授業見学で、2年生の数学の授業を見に行きました。空いている机に座って授業を聞いていました。後で感想を聞くと、高校で教える内容としてはレベルが高いと感心していました。

結局、午前中一杯を校内見学や校長室での情報交換で過ごしました。

アメリカの教育や社会の現在を聞くことが出来て、とても良い情報交換になりました。

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