校内学習会「アセスメント①(行動観察と記録)」

5月15日、本校にて、第1回校内学習会「アセスメント①(行動観察と記録)」を実施しました


個別の支援計画・指導計画を作成するための、児童・生徒の実態把握の方法(行動観察と記録の取り方)について、本校コーディネーターの藤城先生から講義をしていただきました。また実際に担任している児童・生徒について、どう記録するかそれぞれ考えました。

ases05301.jpg


① 行動とは?


・人間や動物の観察可能(見てわかる)で測定可能(回数・時間など)な行為
・生きている個体にしかできないこと
・人の思いや考えも内在的言語行動である。
・「~ない」ではなく「~ある」で記述される。
(例「学校に行かない」ではなく「家でゲームをしている」)


② 行動の測定方法


・頻度(例:授業中に自分の席から立ち上がる回数)
・強度(例:泣き声の大きさを5段階で評価する。)
・時間(例:教室を飛び出してから戻ってくるまでの時間)
*行動の記録をつけるときは上記の観点を踏まえて記録を取る。
支援・指導を通して頻度・強度・時間を減らす(増やす)ことができたか検証する。


③ 指導・支援の対象となる行動とは?


・多すぎる行動(減らしたい行動)
例:自分の頭を叩く、独り言を言う、ベランダから物を投げる
・少なすぎる行動(増やしたい行動)
例:枠からはみ出さずに文字を書く、自分からあいさつをする


④ 行動の記録


・頻度

 

例)授業中に自分の座席から立ち上がる回数(高頻度行動)

 

日時               場所           チェック欄        合計回数
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

5/14 1時間目(国語)    1年1組教室      ○○○○○○     6回
5/14 2時間目(算数)    1年1組教室      ○○○          3回


・頻度(回数)を数えるときは、ポケットにカウンターを入れておく、おはじきを右から左のポケットに移動する、ビデオに撮ってみるなどの方法がある。その時にできる無理のない方法で行う。


ases05302.jpg⑤ 機能分析(ABC 行動分析)


A:直前のきっかけ → B:行動 → C:結果

例)
日時・場所   直前のきっかけ       行動         結果       考えられる機能

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5/14       先生がプリントを配る    プリントを破る   先生が叱る   注目要求

1時間                                            課題からの逃避

1年1組教室

 

 

ases05303.jpg 


*④と⑤について各自、記録を取り、次回の研修会で「個別の指導計画」を立てることになりました。

 

ases05304.jpg