Impossible?

前回のブログでお示ししたようにこの2週間、授業にお邪魔させてもらっています。先生方の貴重な時間をいただき、又、生徒の皆さんの学ぶ機会を少し頂戴しながらの授業見学となっています。様々な授業での学びについてはまた、稿を新たにすることとし、ここでは体育の授業の中で与えてもらった勇気と力についてお話しさせていただきます。

1年生のやり投げの授業。先生からの問い。 ーやったことある人?-0人、見たことある人?ー約半数―という生徒からの解答。「ではみんな0からのスタートです。頑張っていきましょう。」という声かけに、生徒の中に「よしっ」という波(Wave)が起こっていることを感じました。エネルギーが湧きたっているのです。No!の反応にWave!のWが加わってNow!「さあっ」という気持ちが漲っています。湧いてきたEnergyが加わり、Now が New(新しい)に挑戦する勇気へとつながっていきます。

フライングディスクのゲームでは一回で片手でキャッチするのが難しいことがわかり、女子は両手でキャッチ可能というルールの下で、一度触ったディスクが零れ落ちる瞬間を狙って献身的にフォローに走り回る何人もの女子の姿を見ました。息を切らし、真っ赤な顔で、しかも笑顔でやり取りをしながらディスクを追いかけていました。ルールを深く理解した上で、Now 今できることに全力を積み重ねたチームは得点を重ねていきました。

 ダブルダッチでは、新しいタスクを始めたときには、とてもできるように思えない技、床に手をつき、縄に翻弄されることが何度もありましたが、みんなで問題を共有しながら、お互いに指摘し合い、息を合わせ、声を合わせ、心通わせて飛べるようになっていく。そんな姿を何度も、何度も見せもらいました。授業を見学していることを忘れ、テレビ番組の1場面を見ているような気分になり、リズムを刻みながら跳び終えた「ダブルダッチの13人」に全力で拍手をしていました。間違いなくどちらの授業も見学者ではなく、観客であったように思います。Impossible できないと思えたことを、笑顔(Smile)でImを吹き飛ばしていきました。嘆かないのです。前向きなのです。そうすれば解決策が見つかりますよ。体育の授業で生徒の皆さんにそう教えてもらいました。

 感謝の念を綴りながら、一つ気づきました。IMPOSSIBLEのスペルの中にSMILEが入っているのですね。絶望的な気持ちになった時こそ、笑うことがエネルギーになるそう思えたダブルダッチの一コマでした。「校長跳びましょう!」の声に靴下脱いで、上着も脱ぎましたが、叶わなかった。残念! でも笑えました! 跳ぶ、超えるのは「縄」ではなく「自分」、脱ぐのは「上着、靴下」ではなく自分自身を覆う「殻」。嘆かない!前向き! いい時間でした。生徒の皆さん、心からありがとう!