2022年12月アーカイブ

ナイディ!

朝、8:00、新大阪駅。師走、冬休みの開始の到来を祝福するかのような喧騒の中、千成瓢箪前に17名の高校生が集っていた。GLHS国内研修で福島県へ向かう面々たちだ。茨高からは2年生、2名が参加する。研修そのものの目的である、施設見学や専門的な知識を得ることはもちろん、旅先で出会う人々や一緒に研修を受ける他の10校の生徒たちとの交流でも学ぶことがたくさんあるだろう。約10年この10校の企画を海外研修と...

12月23日、本日は冬休み前の最後の登校日、そして式典の日でした。式の開始の時間を考えると、下足室のあいさつは難しいかもしれないという懸念を抱きつつ、我慢できずにいつもの場所へたどり着いた。多くの生徒がこちらを向いて、しっかりあいさつをしてくれる。笑顔を携えて、想いの行き交うあいさつをしてくれる。「今年、最後の登校日だからかな?」とかあれこれ考える時間もないくらい「おはようございます」が catc...

要読点。You need "V".

 Letters, Characters, Words, Terms, Language, Tongue 文字、言葉、文語、口語、英語で文化論や言語論を読んでいると言葉、文字、文、文章をうまく整理できずに読んで混乱することがある、英作文で使うときには可算名詞か不可算名詞などで迷うことなども多々あった。  昔から文章を書くのが苦手で、「言葉として直接聞くと心が動くけど...」とよく言われて数十...

世界に一つだけの名

2001年3月アリススプリングス内の複数の小学校での最後の授業を控え、帰国まで残す日々が数えられるほどになっていた。数字ダンスやよべみの歌、数々の折り紙。日本語を通して、言葉を文字を愛でてくれる子供たちがたくさんいた。各小学校で最後の授業を終えたとき、生徒たちは自分の名前に漢字をつけてくれとリクエストした。一人ひとりに、音に合わせて漢字を考えた。意味を伝えるため今を、未来を充実したものにしたいとい...

Another Step

ATMでお金を引き出すのに戸惑っている様子、表情を見ているとつらそうである。英語で話しかけるとお互い少しブロークンであることに途中で気づき「日本から来た方ですか?」「ここ(んなところ)に住んでいるんですか?」という会話から思わぬ縁が始まることが多かった。海外で住んでいるからこそ、日本から来た旅行者のお役に立ちたいという気持ちが強かったのである。アジア圏からの旅行者(あるいは居住者)は、見た目だけで...

千客万来

昨日は、校長室の扉をノックする音に心躍らせる一日となりました。 最初のノックは先日、推薦入試の面接練習をした3年生でした。面接練習を一通り終えた後で、「本番までに何かできることがあったらまたどうぞ。」というやり取りを経ての訪問でした。  「面接は相手に合否を測ってもらう場ではなく、自分自身を表現する場、もし仮に合格、入学し、通学することになったら、大学の中枢にいる人に自分をアピールする時間などない...

灯す灯火、届く灯り

  家からほんの20分、車で走ると砂漠へと至り、そこから15分先へ進むと街灯も、建物も全くない大地へとたどり着く。家からも眺めることができるのだが、空から降ってきそうな星と天の川(1年中いつでも見られる。さらにアリススプリングスは晴天率90%を超える。お星さま天国なのだ。) を娘にプレゼントしようと企画、立案、実施へと漕ぎ着けた。   さあ、着いた。娘に「お星さまがきれいだよ、空を見てごらん!」そ...

心を射抜く言葉

「大丈夫ですか?」 事務を出るときに部屋にいたすべての人から声をかけられた。扉を開けようとしてくれる人。重そうな荷物を心配そうに見てくれた人。多くの人に見守られながら部屋を後にした。 「何か手伝うことがありますか?」玄関の下足室のところで私よりも年上の先生に声をかけていただいた。 「持ちますよ。」久敬会館(同窓会館)の前で自転車のかごから荷物を取り出すのに戸惑っている私に野球部の部員が声をかけ...

告白

暑い。日差しが強いのでマスクが苦しく感じる。第2中間考査の朝。いつものように生徒玄関の入り口に立ち、挨拶を始めた。チャイムが鳴らない。試験の時間割であることに気づき、開始時刻まで声をかけたいと思い挨拶を続けた。開始を告げる鐘が鳴ったが、いつも気になる数人の生徒が登校していないこと、自転車置き場から駆け込む生徒がいることから、切がいいところまで挨拶を続けようと思いなおす。 暑い。日差...

Gabe Glück Mühe Dankeschön

「いい声、とてもいい声、びっくりした。」ご指導の時にいただいた最初のお言葉でした。世界で活躍されている指揮者の方から直接指導いただけることなど音楽に携わりながら一度もない方がほとんどではないでしょうか。おそらく生徒の皆さんは不安でいっぱいの中、その時の精一杯をそこで表現しました。サントリー一万人の第九の番組のプログラムで茨木高校の取り組みや実際の活動を取材するにあたって総監督・指揮をされている佐渡...