夏休み前、最終登校日。いつものように朝の生徒玄関でのあいさつ。1日の始まりで、最高に心が潤う時間。明日(7月22日)から8月23日まで1か月強、この時間のない毎日が始まるということをしっかりと理解させて、みんなの頬笑みと心のやり取りを味わった。
式でのあいさつ、目標を達成できていない自分の不甲斐なさを詫び、でも、生徒のみなさんに目的(目標)に向かって進んでほしいというメッセージをお送りしました。
式辞
スピーチ力がないので皆さんの想像力を貸してくださいね。
問い:大阪から1500kmってどれくらいの距離やと思いますか。
1999年オーストラリアのアリススプリングスで日本語教師をやっていた時に、他の町の学校施設について学びたいと思い、春休み(北半球は秋)にアデレードに行くことを思い立った。その距離約1500km。マクドネル山脈を見ながらひたすら南下。
問い:皆さんの中で地平線を見たことがある人はいますか。 ああ、いますね。
何もない砂漠が続きます。一本の道をひたすら地平線に向かって走っていく。目的地に向かって行くためには、目の前にある地平線が目標です。走っても、走っても風景、景色は変わりません。本当に前に進んでいるのかも怪しいと思い始めたころ、1500kmの長さを実感する。大阪からだと札幌に届く距離。日本にいたらきっとやってみようと思わなかった距離。大陸の大きさに、自分の心のサイズが届いたのか、何かが壊れていたのかわからないけれど、とにかく南下した。目の前の地平線。漢数字で言えば一。数学の記号で言えば-。
ここからは皆さんの想像力です。とても到達することができないような-の大地に、あちらこちらで杭を打つ人を発見します。何もないマイナスに打たれた杭。よく見ると、そこに浮かび上がったものは漢数字の十と数学の記号の+。体育祭にしても、宿泊野外行事にしても、部活動の公式戦も、最初、目標に向かって行くときには、何もない大地があるだけ。ダンスの演技を考えたり、衣装のデザインを考えたり、団のメンバーの意識を上げていくために声掛けをしたり、教室の環境を整えるために掃除をしたり、誰かがミスしたことを人知れず頭を下げてくれていたりする。その一つひとつの行動、行為があらゆるところでプラスを生み出していく(いる)。一番大事なことは、そのプラスを生み出していることに気づくことだ。生み出してくれる人に気づくことだ。気づくたびに、又、+。又。+。と確認をし、その杭を打った人に感謝の念を伝えることだ。+を又という漢字の上に乗せてみてください。どんな漢字が浮かびますか。「支える」です。プラスを生み出すこと。それに気づき、声掛けをすること。そのことによって皆の目標とするところに「支え」合って進んでいけるのです。
では、最後のお願いです。「マミムメモ」と言ってみてください。
問い:上唇とした唇が触れ合わなかった人いますか。
Mはぎゅっと結び、音を生み出さす文字。最後をきちっと閉じて占めるという意味を表します。(ということを読んだ本の中で学びました。諸説あります。)+の横棒を一番上まで上げれば大文字のT。向かう、導くというEAを間に入れれば、TEAMだ。最高峰をめざしてみんなが団結できれば、きっと目標が達成できる。支え合いながら、たくさんのいいTEAMが自己実現できますように!いい夏休みを!
「下に向かって」を表すD、「回転させる」を意味するRが前につけば、DREAMだ。困難だと思う壁をこじ開けながら夢の実現に向かって一歩、一歩、前へ、前へ!