雨の日も、晴れの日も!

GW明けすぐの本日、8日に令和6年度のPTA役員会、総会、後援会総会、実行委員会が行われました。役員の方々、各委員会の委員長、副委員長、そして学級委員、広報委員、文化委員のみなさま、お忙しい日常の中でお時間を割いて、お運びいただけたことに心より感謝いたします。

総会が滞りなく進んだ後、進路部長より昨年度の進路の状況などについてお話を頂きました。まさに授業終了後すぐに会場に駆けつけていただき、呼吸を整えた後すぐに「授業は同じ問題をみんなで解いていることに値打ちがある」という一言を頂きました。一つ、一つの問題との出会いを大切にしてもらい、教え合い、学び合うことの大切さを知ってもらうために良問をピックアップする。そこで学んだことの蓄積が経験となり、様々な問題への対処を可能にする。志望校への合格を果たせた生徒の感想は基礎、基本を大切にするということであった。塵も積もれば山となる。塵の重さを知ることが人生だという先生の言葉の重さに撃たれる。思い通りにならないのが人生、その思い通りにならないことが許される高校時代にこそ、その経験を積み重ねてほしいというメッセージが届けられた。保護者の方へは物事の道理をきちっとお伝えいただくことが最良の策であるというお話を頂き、ありのままに感じたことを日常会話の中でお示しいただくことの重要性をご教示いただいた。

世の中で役に立っているということを幸せに感じる若者を育てたい。この言葉は茨高の先生方の中で共有される大切な部分である。たくさんの保護者の方の笑顔を頂けたことが今日の最大の財産だった。お話ありがとうございました。

私からは、ご挨拶の中で、母から繰り返しされるお話を披露した。

お婆さんが、ひとりで茶店を切り盛りしていた。近頃、お婆さんは晴れ空を見ては、涙を流す、別の日には、雲が雨を予感させた時点で悲しそうな表情を見せるようになっていた。

心配になった近所の和尚さんは、茶店に行きお婆さんに空を見ている理由を聞いた。

お婆さんは「傘屋で働く息子は、晴れの日には傘が売れない。息子のことを思うと晴れの日には涙が出るのだ」と、泣いた。

その後、雨が降った。お婆さんは、雨を見て涙を流していた。

お婆さんは、「2番目の息子は下駄屋で働いている。雨が降って下駄は売れない。そのことを思うと雨の日も涙が出るのだ」と、泣きながら話した。

それを聞いた和尚さんは「親というもの心配は尽きない。考え方を変えてみてはどうか。晴れの日には下駄が売れているから次男は喜び、雨の日には傘が売れるから長男が喜んでいると。そうしたら泣く暇がなくなる」と話した。

和尚の言葉にお婆さんは笑顔を取り戻し、晴れの日でも雨の日でも元気に茶店を切り盛りした。                     母の話はなぜか心に残った。

「自主自律」茨木高校でずっと守ってきた伝統である。自ら道を切り開き、失敗を恐れずどんどん進む。壁にぶち当たり、時には壁を越え、壁を壊し、時には回り道をしながら。曲がりくねった道を時に立ち止まり、少し時間をとって考えて歩みだす。

「働き方改革の推進」世の中の大きな潮流である。大阪府のみならず、国レベルで取り組まなければならない大きな改革、時代の節目と向き合っている。無駄を省き、効率の良い仕事のあり方をできる限り模索しなさいということ。教育庁から通知が来ており、昨日さくら連絡網で資料をご送付いたしました。

  教員の働き方改革とともにお子様の心身の健康を保つうえで、登下校の時間、一斉定時退庁、学校閉庁日等をうまくとらえて先生方が効果的に教育活動に従事できるようになることだけではなくお子様の心身の健康につながるような道も探していきたいと考えております。一見「自主自律」「働き方改革の推進」が両立することが難しいように思えるのですが、晴れの日も雨の日も喜べるようになったお婆さんをお手本にして様々な問題からプラスを導いていけるような学校を生徒ともに作り上げていけるよう尽力して参ります。そこには間違いなく保護者のみなさまの暖かい、包み込むような優しさでお子様を支えていただくことが大きな力となります。曲がりくねったからこそ奏でられる曲、見える景色をご一緒にご鑑賞いただけたらと思います。はなはだ簡単ではございますが挨拶とさせていただきます。

  雨の日には傘に、晴れの日には下駄になり生徒のみんなと前へ進んで行きたい。