昨日、委員長さんとミュージカルの舞台監督が校長室を訪れてくれた。3月3日、月曜日、第40回茨木高校音学会のご報告をしてくれた。全力でやりきって、まさに脱力するほど力を出し切って、終了後、みんなでその思いを共有できたこと、この経験は一生忘れられない思い出となると語る二人。より良いものを作りたいという想いからお互いの気持ちがぶつかり、前を向くことが難しい中、みんなで叱咤・激励しながら歩んできた。だからこそ、心ゆくまで思いを分かち合うことができたという二人。そのすがすがしい顔に心が救われる思いがしました。 考査後の実施、試験に取り組むことと体調を整えること、そこには細心の注意を払ってもらわなければならい中で指示を出さなければならなかったことは苦渋の末での決断でした。しかし、二人とも、そのわずかに見える光の中でかかわるすべての人が急角度の勾配を全力で登っていく中で茨高生の底力を見たと告げてくれました。そして、仲間、見守ってくださる保護者の方々、心遣いをしてくれたOB、ホールでお力添えいただいたスタッフ、かかわった教員への感謝を次々と言葉にしてくれました。 私からは、合唱の数々の曲のメッセージ、各演奏について誠意に満ち溢れていたことをお伝えしました。指揮者の一挙手一投足に注がれる視線。ピアノの演奏者とドラム演奏者がお互いの呼吸をお互いに読みあおうとする姿、弦楽器、管楽器、言葉を交わしていないのに楽器を通じて相手を思いやる音が相手のことを慈しんでいるように感じました。 ミュージカル。物語の主となるストーリーを構成する役割を演じる人たちの圧倒的な演技力、歌唱力は言うまでもなく見る者の心をわしづかみにし、とらえて離さなかったことは間違いありません。併せて村人を含む多くの出演者が歌い、踊る場面での踊りはもちろん、その切り替わる瞬間の静止しているコンマ数秒の美しさが秀逸でした。それこそ、みんなが伝えたいことを何度も話し合い、お互いに見つめ合い、演技の隅々までそれぞれがより良きものを求めあった結果、生まれてきたものだということを示すパフォーマンスであったからです。もちろん生き生きとした表情、笑顔は私たちの心を宙に舞わせるぐらい美しく、会場のいたるところに広がっている聴衆みんなの感謝の念に包まれるという不思議な体験をしました。 第9、生まれて初めて指揮者が、眼前で指揮棒を振るというたぐいまれなる経験をしました。先ほど記した歌唱をする人と指揮者の間に行き来する誠意、敬意を間近で感じることができ言葉にできない想いで満たされました。私たち聴衆は、皆さんが多くの回数、積み重ねてきた最後の一ページを拝見(聴)している。そのことに対して心から感謝の念を伝える術が拍手しかないということに聴衆の皆さんがもどかしさを感じておられたように思います。
出演者の皆さんの果てしない努力はもちろん、それを見守り、送り出し、励まし続けられた保護者の皆さん、関係の先生方、時間を共有してくださったOBの方々、本当にありがとうございました。