生野高校のSSHでは、今年度、大阪公立大学と連携して、リケジョ育成プログラムをすすめています。
このプログラムは、生野のリケジョが、公立大の学生さんと一緒に現代の医療や福祉について学び、
その後、それをふまえて議論したり新しい仕組みを考えたりなどする探究的な学習です。
先日(7/2)は、その一環として「遺伝子ベビー」について、
肯定派・否定派に分かれてディベートを行いました。
参加者が大きく3つのグループに分かれ、それぞれ肯定派・否定派・審判を担当する形です。
肯定派の論点としては、主に、
・遺伝子疾患の防止策となりうる
・医療費の削減につながり、国家の財政にとってもメリットがある こと、
否定派の論点としては、主に、
・優勢思想につながるおそれがある
・子どもの自己決定権を損なっている
・格差拡大をまねくおそれがある こと が提示され、
これらの論点をもとに、さらに、
「医療費の削減幅と、遺伝子ベビー導入の金銭的コストはどちらが大きいか」
「出生前診断など、現行の医療技術にも子どもの自己決定権を損なっているものはあるのではないか」
「技術の普及になって、施術の金銭的コストは減っていくのではないか」
などの活発な議論がなされ、
公立大生のみなさんは、それぞれ非常に論理的に、また説得的に自陣営の意見を述べていました。
(本当に素敵でした!)
生野生たちも、立案から反駁、反論まで、交代しながらしっかりと発言することができ、
横で見ていて、大変頼もしい気持ちになりました。
最後の判定タイムでは、審判の班の公立大生から、
「結論から言えば、否定派の勝利ですが、
審判のなかでも、肯定派・否定派それぞれを支持する意見が真っ二つに分かれ、
判定が非常に難航しました。判定のポイントは......」
という形で話がありました。
(そのお話もまた、非常に論理的で、さすがは公立大生!と思いました)
また、その後、審判の班の生野生も、しっかりと自分の判定基準を述べていました。
このあとは、別のグループに分かれて、社会に向けた提案を行う準備をするとか。
今後の動向も楽しみです!