分科会B 支援教育での音楽指導

分科会Bは「支援教育での音楽指導 -支援学校小学部での取り組みを中心に-」と題し、大阪府教育センター支援教育推進室の池田かおり先生による講義とグループワークを実施しました。

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講師の自己紹介の後、音楽指導を考える上で指針になる『特別支援学校小学部学習指導要領音楽』の目標および内容についての説明がありました。

目標は、「表現及び鑑賞の活動を通して、音楽についての興味や関心をもち、その美しさや愉しさを味わうようにする。」ということであり、内容は、その構成において、学年別に示さず3段階で示されていることや、観点として、1段階では「音楽遊び」、2・3段階では「鑑賞」「身体表現」「器楽」「歌唱」に分けて示されています。

その上で児童一人ひとりがどの段階なのかを十分に吟味して内容を決め、その内容を教材に盛り込むことで、児童の実態にあった指導がなされるとのことです。
 
そのような指導として以下の例が紹介されました。

指導例 

単元「音あそびをしよう」

教材「さんぽ」

本時の目標

・音や音楽に気づくことができる

・いろいろな楽器に興味や関心を持つ


評価規準(グループ全体)

【音楽への関心・意欲・態度】    

・音や音楽を聞いて、体を動かそうとする

【音楽表現の創意工夫】

・いろいろな楽器を選んで鳴らそうとする 



また、グループワークとして小学部の教員や外部の参加者から2グループ、中高の教員から1グループの計3グループを作り、そこで①対象とする子どもの実態から指導目標・内容を考え、②使用する楽曲を選び、具体的な指導内容について考え、③グループごとに、ワークの内容を発表しました。グループごとに、発表することで、子どもの実態の違いがわかり、教員のオリジナリティも出ることが確認できました。それにより、豊富な授業展開が可能になることも実感できました。その意味で、とても有意義かつ具体的なグループワークでした。