吹田東高等学校創立４０周年記念式典を、大阪府教育委員会、大阪府議会議員、吹田市及び教育委員会、第２地区校長会、本校学校協議会、歴代校長、東山田地域の皆様など多くの来賓の出席をいただき、吹田市メイシアターで盛大に行うことができ、関係の皆様に感謝いたします。
開式の辞の前に、「アルテリア」の二人に校歌斉唱を高らかにしていただき、来賓祝辞は、府教育委員会丸岡課長様、井上吹田市長様からいただきました。
2部では、本校卒業生の楽天株式会社顧問の岡武公士様に、「後輩たちへ」の講演を、気持ちを込めてしていただきました。続いて、モーツアルト室内管弦楽団、アルテリアとともに、本校生徒も合奏、合唱の披露をいたしました。一生懸命練習した成果を発揮してくれ、多くの方から素晴らしいと、お褒めの言葉をいただき、うれしかったです。
参考に、式辞概要を紹介いたします。
本校は、昭和４９年、生徒急増の中、地元の強い要望と大きな期待を担って、この青葉丘の高台に産声をあげました。
教育方針として、「真理を求め、正義を愛し、健康であれ」を掲げ、今までに、１５，４４９人の有為な卒業生を社会に送り出し、政財界、教育界を初め各界で活躍していますことは、本校にとって誇りでもあります。
現在本校は、「確かな学力」「豊かな人間性」「部活動の活性化」「地域に開かれた学校」をめざし、日々取り組んでおります。生徒たちは朝、元気よくあいさつし、チャイムと共に始まる質の高い授業を受け、放課後は部活動に励み、講習を受け、自習室での勉強など自分を磨いてくれています。また、行事として、体育祭、合唱コンクール、文化祭に取り組む姿も見ていますと、高校３年間、１０００日のドラマの主人公として充実した学校生活を日々送ってくれていると感じております。
今、生徒のみなさんに、特に聞いてほしいことがあります。海外へ短期留学し勉学に励む方が受けた授業の紹介です。
ある授業のテーマは、「１０年後の自分」と「２０年後の自分」。その理想の姿を発表してくださいというものでした。９０人の学生たちが、それぞれ夢を語り合いました。
ある学生は、「まずは、日本人の経営者として成功し、ビジネスの世界でしっかりと世の中にインパクトを与えたい。そして、その後は、自分の経験を次の世代に伝えていきたい。できれば、このハーバードビジネススクールで教えるのが夢だ」
「子どもに誇れる仕事をしていたい」
「妻と20年経っても愛し合っていたい」
「母国に帰って、母国のために働いていたい」
「自国の大統領になる」
夢を存分に語り合った授業の最後に、ペトリグリエリ教授は、学生たちにこんな言葉を贈りました。
「君たちの夢は可能性が十分あるということ、夢を追うことが君たちの人生を意味のあるものにし、価値あるものにすることを覚えておいてほしい。夢を追うことを、絶対に忘れないでほしい」と、
その方にとって、「頭がパンパンになるぐらい勉強して、激しく議論して、夢中で過ごした１学期の最後に送られた言葉」だそうです。「ああ、そうだよな。夢をかなえるためにハーバードに来たんだよな」ともう一度、初心を思い出し、それと同時に、この授業がきっかけで、自分の夢が大きくなったことに気づいたそうです。
本校の先生方も、授業、行事、部活動を通じて、みなさんが、自分の夢を持ち、それに向かってまい進してくれるよう願っています。
吹田東高校は、来年度からオーストラリアのマジー高校との交流、オーストラリアへの語学研修を実施いたします。すでにホームステイ先として、多くの保護者の方から申し出をにいただいており、たいへん感謝しております。
今後ますます、日本のグーバル化、政治・経済、文化など、様々な側面において、従来の国家・地域の垣根を越え、地球規模で資本や情報のやり取りが行われることへの対応が強く求められています。これからの国際社会で活躍できる人材の育成、進路保障のさらなる充実、社会的にしっかり自立できる人間の育成など、教職員一丸となって取り組んでまいります。
「衣を正し、時を守り、場を清める。そして自分を磨く」中で、自分の夢を語り、自分の夢にむけ取り組んで、社会へ自信を持って巣立っていってほしいと願っています。
結びに、４０周年という節目の年に当たり、改めてこれまでの本校の歴史に思いをはせるとともに、これまで以上に生徒や保護者、卒業生、府民の期待に応えられる教育を推進してまいります。本日御臨席の皆様方には、今後とも本校の教育活動に対して、御理解と御支援を賜りますことをお願い申し上げますとともに、皆様の御多幸を祈念申し上げ、式辞といたします。
平成２５年１２月１４日
大阪府立吹田東高等学校長 中田裕省
