1学期終業式 ~夏休みを前に~

 7月19日(金)、今年も体育館で1学期の終業式を迎えることができました。朝から夏の陽射しがまぶしく気温もかなり高くなっていましたが、体育館内はエアコンのおかげで、ある程度の涼しさを確保できていました。

 校長式辞、1学期中に部活動の大会等で活躍したみなさんの表彰の後、夏休み期間を健康に、有意義に過ごし、そして2学期を迎えるために、生徒会、生徒指導部、保健部の先生方からの連絡と諸注意がありました。

~以下、終業式で、私がみなさんにお話ししたことの抜粋です。~

 さて、ではその夏休み、何か取り組んでみたいことはありますか。部活動や趣味、勉強、普段はなかなかできないこと、あるいは普段はここまでしかできなかったけれど、この機会にもう少し掘り下げてやりたいこと。みなさん一人ひとりにやりたいことがあると思います。

 私のお勧めは、「読書」です。一口に読書といっても、どんな本をいつどのように読むのか、さまざまなパターンがあります。読書が好きな人は、そんなことを言われなくても常に一冊二冊と読破しているでしょうが、「読書」と聞いて、「え~っ!」と思った人にお勧めの読書を紹介しましょう。それは、具体的にこの本、というのではありません。みなさんが、今より少し幼い頃に読んだ本を、もう一度読んでみる、というのです。それは、絵本かもしれません。子ども向けの童話や小説かもしれません。一年前や二年前というよりは、みなさんなら、小学生や幼稚園の頃夢中になった本がいいでしょう。

 その、ちょっぴり懐かしい「本」と再会する読書です。「本」に書いてある内容は、以前読んだときと変わらないはずです。けれど、今、高校生になって、その「本」と再会したみなさんが読むと、まず、幼い頃の思い出がよみがえってくることでしょう。そして、ここからが再会読書の醍醐味なのですが、きっと、以前読んだ時には気づかなかった「何か」を読み取ることができます。それがいったい何かはもちろん私にはわかりません。でも、それはきっとその「本」からみなさんへの、時を超えたプレゼントなのです。

 例えば私は、小学生の頃、学校の図書館で「月の出村の夏休み」という本を読んで、そこに描かれる夏休みの出来事に夢中になったことがありました。そして、大学4年生の時、母校の小学校へ教育実習に行った時、ふと「あの本はまだあるかな」と思い図書館を訪ねました。すると、私の記憶している棚に、ちゃんと「月の出村の夏休み」はいてくれました。ちょうど、10年の時を経ての再会でしたが、大学生の私に、その「本」は、時を超えた「何か」をプレゼントしてくれたことを覚えています。もし、私が今、もう一度その「本」と再会したら、きっとまた違う「何か」をプレゼントしてくれそうな気がしています。

 私のこの話を聞いて、「おもしろそうだな」と思った人は、ぜひ、この夏、ちょっとした暇ができたら、試してみてください。

 この夏も、猛暑の予報です。熱中症や、感染症予防等、体に気を付けて、2学期の始業式には、また元気な笑顔をみせてください。では、みなさん、楽しい夏休みを過ごしてください。

 

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