壁を作ってください!

 企業にお勤めの方2名、大学生(2大学より)4名、そして本校生2名、計8名の参加者が福岡市長を囲み、8月8日(月)14:00より茨木市男女共生センターローズWAMでタウンミーティングが行われました。テーマの「男女共同参画について」の冒頭の男女の要・不要についての意見を述べながら自己紹介をしてくださいと市長からお声がけがあり、年齢、性別、世代、立場に関係なく自由に話ができる雰囲気の中、様々なことについて意見が交わされました。それぞれを代表する参加者同士のやり取りも興味深かったですが、周りで聞いている市長をはじめとする市職員の方々や大学の先生方、その場に居合わせたすべての人にとって示唆に富む話が多かったのではないでしょうか。

 本校の参加者2名は、他の参加者のご意見に左右されずに結婚するか否か、住みよい10年後の茨木市のためにどのような街の整備をしたらいいかなどについてはっきりと自分の意見を述べていました。特に印象に残ったものが今回のタイトルとなっています。「公園に壁を作ってほしい。」スポーツをしていくうえで、一人でコツコツと努力を積み重ねることを黙々と応援してくれるものが「壁」だということです。確かに、サッカーでも、野球でも、テニスでも自分の蹴った、投げた、打ったボールを受け止め、そしてその与えた力に応じて跳ね返してくれる。当てるときの角度に応じてどんな角度にも返してくれる。ただそこに存在するだけで、圧倒的な存在感でアスリートを応援してくれるそんな壁を作ってほしいという要望でした。市長は、過去を振り返りながら自分の知り合いのプロ野球選手にも同様の依頼をされたと笑顔を携えて応じておられました。

 日ごろから身の回りの問題に思いを馳せること、そして思いをもつこと、そしてそのことをしっかりと伝える表現力を身に着けること。相手の意見を受け止めること、相手の思いに寄り添うこと。その一つひとつの積み重ねが現状を少しずつ変えていき、未来の大きな変化へとつながっていくのですね。

 本日のミーティングで見えた課題が10年後にどうなっているのか?そのことを考える機会が今後得られたというだけでも本日の会議に参加できた意義があったと思います。未来を変えるのは間違いなく若者たちで、そしてその未来を変える若者のために現状をどう生きるかを示していくのが大人の務めだということを改めて感じる機会となりました。茨木市のどこかの公園に壁ができていたら誰にも感じられない幸せを独り占めできるのだとわくわくしながら会場を後にしました。参加者の皆さま、市長をはじめとしたスタッフの皆さま、よい機会、よい時間をありがとうございました。