At the beginning

 始業式です。全国大会出場やその中での入賞、近畿大会出場、そしてその中での上位進出者、多くの分野で、多くのアスリートやアーティストの活躍をみんなで祝福した後、学びの報告会が行われま

した。東京スタディツアー、阪大Seedsプログラムに参加した1年生、トビタテ留学JAPANでカナダへの留学を果たした3年生の2人がそれぞれの経験を披露しました。1年生の発表では東京の官庁で働く方のお話を伺い、文理を問わない選択肢の広がりを感じたことや阪大に実際に行くことで何を学び、どう生かすかということを感じたというダイレクトな研修の中から学んだことに加え、掲示板に貼られている応募用紙を見て、迷ったときは迷わず参加すべきだという教訓を得たということを伝えてくれました。流れていく絶対的な時間、高1、高2、高3の夏は2度と帰ってこない。だからこそ、思い切りが必要だというメッセージを送ってくれました。

 トビタテの発表では、まさに、自分のために自分がアレンジするこの世で一つしかない留学プランの実施を報告してくれました。53時間30分のフライト、その中で、その時間にしか経験できない会話があり、出会った人の心をつかんで離さなかったことがスライドからにじみ出ていました。カナダでしかできない飛行機操縦体験。挑戦しようとする、初めの第一歩を踏み出す勇気の大切さを静かに、淡々と、でもしっかりと聴衆の皆さんに訴えていました。「知らない世界が待っています。」この言葉が多くの人の心のドアをノックし、多くの人が、このスピーチの後、国際交流への扉を開けたというお話を聞いています。

 1人の言葉が人生を左右する、茨木高校ではずっとその営みが生徒の中で受け継がれてきた。わずか半年ですが多くの卒業生の方からお聞きしていたことです。まさしく、今日、公式に受け継がれるその瞬間に立ち会えました。いい時間をありがとうございました。

 上記理由により、校長挨拶短くてよかったと改めて思いました。「不思議なこと、わからないこと。」が皆さんを、世の中を幸せにすることを心から願って、そっと以下にあいさつを示します。

おはようございます。

 後期始業式です。学校全体で集まれる数少ない大切な機会です。そしてこの後、皆さんの仲間が貴重な体験を話してくれる学びの報告会、これからを考える科目選択説明会があります。できるだけその時間を確保するため、校長のあいさつを可能な限り短くしようと思います。皆さん協力してください。

今からみんなで日本語で1から10まで数えてください。せーの!12345678910 次に10から1まで数えてください。前後左右で読み方を確認してください。何か気づくことがありましたか?読み方が変わりましたか?いくつ読み方が変わったかを教えてください。1つも変わらなかった人、手を挙げてください。2つ変わった人、3つ変わった人。なんで変わるんでしょう。なんで人によって違うんでしょう。不思議ですね。でもきっと理由があるんですよね。不思議って英語で何と言いますか?wonderですね。満ち溢れているは英語で何と言いますか?fullですね。「不思議」が満ち溢れていることを英語では「素晴らしい」(WONDERFUL)と考えるのですね。「不思議」なこと面白いと感じ、謎を解き明かそうと「問い」かけることで、新しい事実を知り、新たな自分を発見し、人生がより豊かになる。

  後期がスタートします。授業や課題研究、受験勉強。「不思議」なことに出会い、「不思議」なことに取り囲まれ、「不思議」なことに満ち溢れた「素晴らしい」時間を過ごせることを願って私の後期始業式のあいさつとします。