願えば叶う!

 7つのボールを集めれば願いが叶う。学校の中で1つめを見つけたメンバーは、それぞれボール探しの旅に出る。 ―グリコ、ハルカス、観覧車。キタ、ミナミ、天王寺―大阪の主要都市をさまよいながら、次々とボールを見つけ出し、最終的に、茨木市の商店街、しかも食べものを提供しているところに7つめのボールがあるという情報を得る。ドラマはこの後商店街の中での捜索活動へと移っていく。

 前半でさりげなく大都市を示し、その魅力をさらっと紹介しながら、「でも、皆さん違うでしょ!大阪の本当の魅力は『茨木』にありますよね」ということを伝えるために7つめのボールは、あの〇〇の〇〇にある。完全に風景に溶け込んでおりともすれば見落としてしまうようなそんな仕込みがなされていました。

 商店街の方との会話も自然さを損なわず、お互いが、お互いを尊重していることが感じられるやり取りがなされ、食べ物に対する興味関心が増したことは言うまでもなく、お話をしてくださっている人ご自身の魅力も感じさせるような内容となっていました。

 作品そのもの、味わっている食べ物、お話をしてくださる方々、聴衆、そして出演しているそれぞれの皆さんに対する愛情が満ち溢れており、なぜか見ているこちらもその優しさに包まれる感じがしました。

 「7つボールが集まったから何か願い事がかなえられるようなストーリーではないのですか」という問いにも、「一人ひとり、それぞれが想像してくださるといいです。」とお返事をいただきました。見るものに楽しさを預けてくれる作り手のみなさんのおおらかな姿勢は茨木の商店街の懐の深さを表しているように思え、豊かな日曜の午後がゆったりと過ぎていく心地よさをより深く味わえる時間となりました。

 個人的には、場面転換がなされたときの空間、時間が味わい深かったです。(堪能しました。)

 どうか茨木高校のすべての生徒のみなさんが、自分がやりたいこと、そしてなりたいものになれるように力を尽くせる学校であり続けますように!

 本作が本企画の7作めの動画となる作成者のみなさんに甘えて、7つのボールが集まったので是非かなえてほしい願い事を綴ってみました。

 作成にかかわった係のみなさん、茨木商工会議所の関係者の方々、ご協力いただいた商店街の皆さまありがとうございました。