続々と集まって来られる。卒業生の方々だ。それぞれがお話をされながら名刺交換をされている。それぞれの高校時代のお話、今取り組んでおられることについて語られている。皆さんがお互いの「ヒト、コト、モノ」に興味をもって話されておられる。10月21日(土)卒業生講座、茨木高校の卒業生の方々の間で繰り広げられるいつもの光景である。ふくよかな気持ちでのスタートだ。
アメリカからOnlineで、東京をはじめとする日本各地から研究者、弁護士、獣医師、国家公務員、教員、企業の第一線で働かれているなど様々な状況でご活躍されている方々からお話を頂きました。ライドシェア、男女のライフワークバランス、子育てとの両立、建築・設計、土壌、食糧問題、Facebook、食と命、英語の学習法、商品開発...。すべての講座をほんの少ししか拝見、拝聴できませんでしたが、どの講義も興味深く部屋を後にする際には心も、後ろ髪も鷲掴みされた状態で心を整えるのに苦労しました。選択した講座をフルで聞くことができた生徒のみなさんに宿るこれからのエネルギーは計り知れません。そしてその大きさゆえに、今はまだ未消化で、これから先のどこかであの土曜日の朝に、自分のこの人生は始まったんだなと認識する日が来るかもしれません。一にも二にもそれは卒業生の方々の暖かい想いから湧き出てきているものから頂いたご縁だということを心の中に落としておいて ほしいと思います。
「私でいいんですか。」必ず頂く一言です。さまざまな場面でお力添えいただく方からお届け頂く言葉、想いです。不遜ですが、その度に「私がいいんです。」とお答えさせていただいています。そして多くの方が「『私でいいんですか』というものの結局は断らずにやるんですよね。役に立つならという気持ちが先に立っちゃって...。茨高生ですよね。」このやりとりがたまらなく好きです。やり取りを重ねる度に、こういう方々が巣立つ茨高でなければならないという気持ちを新たにします。「私が在校生の時にもありました。退屈する話をしないようにします。」と笑顔を残して校長室を後にし、講義をしてくださる方もいらっしゃいました。「今日、聞いてくれた中から一人でも二人でも、国家公務員になって国のために頑張ってみようという人が出れば来た甲斐があります。」そう仰っていただいた講師の人の思いに倣って、今日卒業生講座を聞いた生徒のみなさんが、講師として帰ってきてくれることを願って止みませんという一言を添えたいと思います。
講師の皆さま、土曜日の朝、海外から、又、遠方からお運びいただきありがとうございました。今日のご講義が未来への大きな一歩になるよう力をささげたいと思います。重ねて、ありがとうございました。この講座に関わってださった進路部をはじめとする先生方、ありがとうございました。