• トップ
  • 2023年
  • 11月
  • Take a trip to Japan from Australia. その3       Road-broad-abroad 11

Take a trip to Japan from Australia. その3       Road-broad-abroad 11

シドニーオリンピック開催の年、2000年。アリススプリングスでも多くの催し物が行われた。中でも聖火リレーの出発点としてエアーズロックが選ばれたことからアリスでもパレードをやろうということになり移民を中心にして各国の出身者で参加することになった。 地元の日本人在住者はみんなで協力をして出し物を考え、私は盆踊りの振り付けを考えた。炭坑節と河内音頭をベースにした「アリス音頭」を作った。パレードまでに市内の小学校で踊りを披露し、シニアの授業では振り付けの中の「掘って、担いで、開いて」を使って「て形」を練習した。Japan Foundationの協力も得て20着の浴衣を用意でき、男女20人(日本人7人)+現地の合気道を習っている人や剣道をやったことのある人も交えて踊りながら歩いた。

効果は絶大で、多くの方から日本への旅行のことを聞かれたり、子供が行くのでよろしくという挨拶などを受けた。最終的に参加者は15歳から18歳までの22名に達し、コースは東京、大阪(2泊のホームステイ、その当時私が勤めていた府立高校の生徒もしくは教員宅) 、京都を回って帰国するというものになった。付き添い教員は日本語教師のしんさん(東京出身)、キャス(アンザックハイスクール校長)、私の3人であった。シドニーオリンピック、オーストラリア中がイアン・ソープの泳ぎに魅了されていたころであった。

 事前の研修で、日本の文化や伝統、好まれること、好まれざること、していいこと、いけないことなどを繰り返し話した。22名の主なメンバーは、やんちゃチームのテリー、サム、アンソニー。日本語をきちっと積み上げて臨むジェラード、サイモン、ロビー、チビデブバカブスの洗礼を浴びせたノーラとナオミ、情緒豊かなエミリー。キャスの息子、ロジャー。日本への旅、日本での旅で様々なドラマを繰り広げてくれた。いいこともたくさんあった。困ったこともたくさんあった。