ノックの音。心地いい音。生徒の声が聞こえる。必ず何か新しいものが得られる機会。大学入試に向けて面接の練習。昨年、一昨年も触れた。「自分がこの世にとって唯一無二の存在で、この世界(宇宙)のどこかで、いつか、だれかがあなたを待っている。あなたじゃなきゃダメな人が待っている。」ただそれだけに気づくことをめざしてひたすら時間を費やす。本当に自分を、自分の中にある宝物を見つけることができるまでとことんやる。本当に見つけた人を見続けたから、その瞬間が来るまで探す。多くの人の「なぜ」を聞いた。なぜその大学で、その学問をやりたいのか。多くの人の高校時代の心に残ったことを聞いた。人とのコミュニケ―ションをとることの難しさ、そしてだからこそそこにある大切さ。そしてそこで妥協しなかったからこそ得られた達成感。そして関わり合った人への感謝。自分の中の宝物に気づけたら、どう示すかだけです。後は本番を迎えるのを待つのみです。カンガルーが受験会場で前へ、前へと後押ししてくれることを祈っています。
11月21日(木)78期生人権講演会、長崎大学核兵器廃絶研究センター教授の樋川和子先生よりご講演をいただきました。日本国際問題研究所軍縮・科学技術センター客員研究員をされ、以前外務省でお勤めされておりイラク、アメリカ、オーストリア・ウィーンなどでの外交官経験を交えながらお話をしていただきました。1部でご講演、2部ではパネルディスカッション、グループディスカッションする2部構成で行われました。私自身は一部のご講演しか拝聴できず、人はなぜ戦争をするのか、平和な世界の実現は可能なのかという投げられた問いにどう答えを出していくのかということに思いを馳せながら会場を後にしました。
心地よいノックの音を携えて78期生人権委員のメンバー3人が校長室を訪れ、当日の様子について伝えてくれました。明確な答えが出るわけではなく、正解が得られたわけではないけれど、この機会を得てみんながこの問題を考える大きな第一歩になったことに意義を見出せたという趣旨のことを話してくれました。私自身は、以前勤めていた学校で、海外研修の引率の際に、ふとした瞬間に話すきっかけを得た生徒のエピソードをお伝えしました。(この年が教諭としてのLAST YEAR、翌年から教頭になったことを考えるとすごいご縁だったと思います。)世界を意識し、自分が国際社会に対してどのような貢献ができるかということに対して真摯に向き合っている姿がとても印象的でした。進路のこと、部活のこと、そして世界の状況などほんの数時間でしたが言葉を交わし、心通わせた瞬間。自分の中にしかない宝物に気づき、東京の大学に入学し、外務官僚として世界に羽ばたいていきました。
部屋を訪れてくれた3人の78期生にどうしても伝えたくて長い時間をとってしまいました。(キラキラとした笑顔に引き込まれました。)校長の仕事をしていると生徒のみなさんと話をする機会に「これがこの生徒と話をする最初で最後のチャンスかもしれない」と思って話をしています。想いが勝ってしまう時があるかもしれませんがどうぞご容赦を!
今日、明日は公開授業です。地学特講のプレゼンにすべてのクラスの生徒がお誘いに来ていただきました。ありがとう。今日(11月29日)の1限に参ります。次の時代に繁栄する生物とは?