Falling off

「桜の散り際が美しい」ニュース番組でインタビューされた海外から訪れた観光客が答えていた。多くの方が日本へ桜を見にくるということを聞くようになって久しいが、花弁の命とその短さ、そして散り逝くさまについて言及しているのを見るのは初めてだった。

 3月最終週を翌週に控え、他校での卒業生を含めた多くの方とやり取りをさせてもらう機会が増えている。

この春卒業した77期生。様々なかかわりがあった様々な生徒が、様々な入試結果を携えて、校長室を訪れてくれた。歓喜の声も、複雑な面持ちも、再起を期すためにぐっと息を吸い込んで吐き出すさまもすべて包み込める人であれるようにという願いを込めてお話した。3年間一緒に過ごさせてもらえたことに感謝。もう一年カンガルーに伴奏してもらわなければいけない!砂漠をひた走るカンガルーの姿を思い出した。

PTAの方々の引継ぎがあり、お言葉を交わす機会をいただいた。1年めの万博公園での集会前の予行演習や妙見夜行登山、山手台小学校から茨木高校まで到着するのに週をまたいでしまったことなど多岐にわたるお話を伺う中で、ブログをご覧いただき、その中で感じたことでエールを送りたくなる瞬間が数多くあったというメッセージを届けていただいた。

いいことばかりではない日常の中で、真っ暗闇の中から、寒風吹きすさぶ中から、朝日が昇り、春に桜が咲く。その事実が、明日や、春、未来への希望を見出すことを可能にする。桜の花が寒い冬を越えたからこそ咲く力、燃やす命、そして潔く全うし、散り逝くさますら人の心を揺さぶり、数千キロを旅させるとするならこの世に生を受け、役割を与えられたところで何かが果たせそうな気がする。

78期生の皆さん、集会で3月末までに800文を覚えると宣言しましたが600文にまでしか達していません。あと3日で200文覚えられるでしょうか。約束を果たさねば...。