ほっこり

 5月10日(土)、3学年の保護者の方々にお越しいただき、2,3年生は進路講演会、1年生は1限の公開授業後、本校の学校運営協議会会長として長年お力添えいただいている大阪公立大学大学院特任教授、添田晴雄先生、弁護士、清水周先生からご講演を賜りました。

                 

 添田先生からは茨木高校のめざす学校像、育みたい力を北辰プロジェクトのプログラムをお示しされながらご説明いただきました。生徒の具体的な取り組んでいる様子や発言なども交えてお話しくださる中でその状況を知っている私ですら息をのむような場面もあり、引き込まれている自分に驚きを感じました。茨木高校の「待つ教育」の重要性を再確認し、より強い覚悟をいただく機会となりました。添田先生が茨木高校を意気揚々と笑顔で熱く語りながら躍動されている姿を拝見して幸せがより大きくなりました。

 清水先生は、子どもの権利を生かす取り組みを地で行く、お互いに意見を出し、議論をしながら高めあう価値を認め合っていく学校であることを十分に踏まえたうえで、法律の観点から「苦痛」と「いじめ」の関係についてご教示いただきました。法律ができた経緯から子供の命、心、体を守るために早めに対応することを目的としていることもご示唆いただきました。生徒のSNS講習会の際にもご紹介のあったグラスのたとえは一人ひとり受け入れられる量、中身が違うということを知るためには非常に理解しやすく、自分の知識、経験、価値観、意見とは異なる人とどのように向き合うかについて考えていく好材料をご提供くださいました。深く傷つく前に、いい言葉をかける、「ありがとう・すごいね」はいつでも取り出せる、いつも心に携えておきたい言葉だと再認識しました。

講師の方々のお話を受けて、80期生学年主任より生徒の近況を含んで3点、昨日の遠足の様子、発達指示的アプローチ、中間考査についてお知らせしました。どの点も状況をお伝えするうえで非常に示唆に富む話でしたが、一番会場が和んだ場面は、しおりの遠足の持ち物の欄に「ワクワク」と記されているというご紹介の時でした。

 しおりに「ワクワク」と書き込む生徒、このエピソードを保護者講演会の結びの場面で話そうと決めた学年主任、そしてそれをほっこりと包んでくださった保護者のみなさん。まっすぐな道ではないだろうけれど、いろんなことにぶつかりながらでも「ワクワク」できるみなさんと「歩」を進めていけるような空気を共有できたように感じました。

 土曜日の早朝にもかかわらずお運びいただいた80期生保護者のみなさま、十分なお時間御提供できなかったにもかかわらず快くご講演いただいた添田先生、清水先生ありがとうございました。蒸し暑い中お越しいただいた78,79期生の保護者のみなさま、進路講演の講師の方々ありがとうございました。

最後になりましたが、昨日、遠足で空っぽの学校の中で少ない人数で、傘立て、椅子、案内板等のご準備いただいた先生方ありがとうござました。