ケリの通年観察

ケリの通年観察

1.はじめに

l ケリはチドリ目チドリ科の鳥でおもに水田に生息

l 頭部から胸が灰色で虹彩が赤く足が長い

l 翼の先が黒く嘴が黄色

l 以上から見つけやすい鳥である

ケリ(1)図1.jpg

▲赤い目。黄色で長い脚。黄色で先端が黒い嘴(くちばし)。

l 3月から7月にかけて繁殖をおこない縄張りを作る

l 雛は巣立ち後しばらくは親鳥と行動を共にする

l 11月~2月は小群で行動する

2.動機・目的

l 繁殖地や縄張りの変化に対してあまり調べられていない

l ケリの縄張りについて広さや、縄張りがどの時期まで保たれるのかを把握することを試みた

3.方法

l 場所 富田林市川西地区の水田

l 日時 6/26 ,7/3, 7/10, 8/2, 9/4, 9/11,10/22,11/6,11/20,11/27,12/18,1/14

l 8時~10時ごろ 

l 10分ごとにケリの位置、行動を記録

l 中間発表のときのアドバイス通り脚を見ての個体識別

4.観察結果

l 川西付近の水田でつがいと思われる2羽をほぼ毎回観察できた

l 日によっては5羽を見ることができた

l 雛を見ることはできなかった

l おもに採食行動しかしていなかった

l ケリがたくさんいる場所を探したが観察地付近では見つからなかった

l 10月以降警戒心が強くなり近づくとすぐに逃げるようになった

l 冬場でも大きな群れを作っていなかった

l 個体識別を試みたが脚の鱗模様などを見分けることはできなかった

ケリ(2)図1.jpg

5.考察

l ケリが小群で観察されたので7月の時点で縄張りが消えていたのではないだろうか

l 今回は7月からしか観察できなかったので縄張りが形成される時期を逃しまった

l 今回確認した2羽のケリは繁殖に失敗もしくは警戒して繁殖を行えなかった可能性がある

l 9月・10月の観察について

 ・稲が生長した(80cmほど)ために見逃した

 ・ケリが移動した→近くを探したが見つからず

l 10月以降警戒心が強くなった

  ・冬にオオタカやハヤブサなどの猛禽類が多くなるから

  ・稲刈りが終わって隠れる場所が無くなるから

  などの理由が考えられる

l ケリが群れていない理由

  ケリの数が少ないから

6.感想

l 思った通りの結果が得られず、フィールドワークの難しさを感じた

l 観察中、30分以上ケリが動かずじっとていたこともあり、忍耐力の必要性を感じた

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