12月16日(水)、「ベジタリアン」をテーマにしている英語の探究チームのため、大阪府立大学の名誉教授であり、帝塚山学院大学でも教鞭を取っていらっしゃる 阿部 一博 先生が本校でレクチャーをしてくださいました。
実はこのレクチャーには、素敵な偶然の力が働いています。
生野高校では今年度、「三菱みらい財団」の助成を受けて「ikunoコンペティション」という制度を整えています。これは、生徒がもっと自由に探究を深められるよう支援するための制度なのですが、この英語の探究チームは、「ベジタリアン」について情報を集めるなかで、阿部先生がベジタリアンについて研究なさっていることを知り、「ぜひこの方に直接お会いしてお話を聞きたい!」という動機で「コンペティション」に応募してきました。
さっそく阿部先生に連絡をとってみたところ、なんと!!!阿部先生は生野高校の卒業生でいらっしゃった!!!!
そして、「後輩である生野高校生のためなら」ということで生徒のオファーをご快諾いただき、今回のレクチャーが実現したのです。
当日、阿部先生は、ご自身の生野高校での学びや思い出とともに、中学生の頃からの興味関心を貫いて農学の道に進まれたこと、先生のゼミ生たちが目的意識をもって学び、それぞれの分野で活躍していること、今も世界中を飛び回り、農や食について学び続けていらっしゃることなどをお話くださったうえで、
・我々の健康(身体的・精神的・社会的)は食生活に支えられていること
・その食生活は、発育段階・齢・家族・社会・経済・伝統・地域・習慣・民族等によって異なること
・マサイ族・ナバホ族・東南アジアの昆虫食・オーストラリア・インド・ペルーなど、様々な食の禁忌・忌避があること(先生はすべて実際に体験なさったそうです!)
・食の禁忌・忌避の一例がベジタリアンである。
・Vegetarianという言葉は、1842年にイギリスにおいてラテン語の uesere(...に生命を与える・活気付ける)を語源として出来た言葉であること
・Vegetarianにはさまざまな形態があること
など、さまざまな視点からの知見を、ほんとうに情熱的にお話しくださいました。
研究のお話だけでなく、バイタリティにあふれたお姿や、先生から感じられる生野愛など、多くの学びがあった1時間強でした。
阿部先生、ほんとうにありがとうございました。
(お顔がわからないので、マスクを外した画像も撮らせていただきました)