12月16日(月)水谷修さんの講演で改めてリストカットやオーバードウズの科学的な観点からの怖さを知りました。①
人が怪我をして血が出ると、脳内のホルモンであるアドレナリンが出て交感神経に作用し、末梢血管を収縮させて止血する一方で、幸福ホルモンとも言われる脳内物質のエンドルフィンが分泌されて、痛みを和らがせる仕組みになっている。このエンドルフィンは、脳内で機能する神経伝達物質のひとつで、内在性オピオイド(麻薬性鎮痛薬)であり、麻薬のモルヒネ同様の作用を示す。特に脳内の「報酬系」に多く分布し、内在性鎮痛系にかかわり、多幸感をもたらすと考えられている。そのために脳内麻薬と呼ばれることもある。これが、精神的に追い詰められた人をリストカットに向かわせたり、切ることが快感になって止められなくする要因になっているそうです。痛みが快感になるという点では、体の局所に入れるピアスなども似たようなもののようです。
水谷さんのお話では、体の外側のリストカットはまだしも、体の内側の大きな血管のあるところを切るようになると命にかかわる重大な問題に直結するとのことでした。