本校の、プレゼン・スピーチの取り組みが、教育誌でも紹介されました。
参考「1118 プレゼンテーション・スピーチ能力の向上」
高校生の「プレゼン・スピーチ2級 実技能力検定」体験記
2020年の東京オリンピック開催を決めた日本のプレゼーテーションがすばらしかったことから、スピーチやプレゼンの重要性が叫ばれるようになってきた。
そのスピーチの技術を指導するプログラムがあるということで、高校生が体験することになった。一般社団法人「日本プレゼン・スピーチ能力検定協会」による1回3時間、計5回の講習である。受講する生徒は、大阪府立吹田東高校俳句短歌部の1・2年生7名。毎年8月愛媛県松山市で開かれる俳句甲子園全国大会の出場校である本校は、俳句の創作力だけでなく、ディベート力にも磨きをかけねばならないためである。以下は5回の講習と、最後の2級検定試験受験の記録である。
1日目講習 10月25日(金)
テーマスピーチ「人を応援する、元気の出る話」
あらかじめ生徒が用意してきたテーマスピーチは、必ず録画しながら全員が聞く。すぐに聞いていた全員から良い点、改良点の感想が出される。
また、録画した映像を本人が見ることで、客観的に自分のスピーチを確かめる。
その後、具体的なエクササイズがあり、講師の指導によって体を動かして基礎的な訓練を受ける。1日目はスマイル・シャワーでオープニング。スピーチをする前の基本的なスタート準備
最後にまたスピーチを、それぞれの課題を明らかにしながら、皆の前でする。
2日目講習 11月1日(金)
テーマスピーチ「人生の転機に、贈る言葉」
講習の流れは、1日目と同様。
必ず、スピーチの前に指導者からひとりずつ、前回のスピーチの注意点などがプリントして渡される。また前回レッスンの録画編集をしたものを個別にフィードバックする。その間、ほかの生徒は自主練習。
エクササイズは、コンテンツの作り方・オープニング&クロージング。
3日目講習 11月11日(月)
テーマスピーチ「価値観を語る」
エクササイズは、アイコンタクトと顔の表情。
4日目講習 11月18日(月)
テーマスピーチ「感動した話をシェアする」
エクササイズは、ビジュアルハンド・ランゲージ。
5日目講習 11月25日(月)
テーマスピーチ「人生の時間」
エクササイズは声の変化(抑揚・強調・スピード)。
6日目 2級能力検定 12月16日(月)
5つのテーマスピーチから、本人が選んだひとつを、スピーチする。
協会の荒井理事長とたつみ都志武庫川女子大教授が採点。合否が決定。
7人全員が検定受験を希望し、全員合格することができた。
【生徒の感想から】
*相手の目を見て話すことが大切とわかり、人の顔を見て話せるようになりました。手の動かし方がわかってきたので、手を動かせば声も出て、相手にもつたわりやすくなったと思います。人前で話すことは苦手ですが、レッスンは楽しかった。
*相手と話をする時の迫力やアピール、受ける前よりテキパキ話せるようになりました。
*人前で話すことに少し慣れました。自信がつきました。ディベートだけでなく、将来にとても役にたちそうなので、本当に受けてよかったと思いました。
*実感はあまりないが、以前よりも声が大きく、はっきりと話せるようになりました。話
し方などももっと磨いていきたいが、話の内容の質も上げていきたい。
*今回の講習では普段の生活ではまず学べないような内容を教えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。教えていただいたことを忘れずに、今度は様々な人の前でプレゼンができればいいと思います。
【顧問の感想】
生徒たちのそれぞれ個性的なスピーチを聞くのが、楽しみであった。けっして外交的な生徒ばかりではない彼・彼女たちのスピーチが、目に見えて変化していく様子は、感動的ですらあった。社会に出たとき、一番必要な能力は、コミュニケーション力であると思うが、その基本的な技術を、親身になって教えていただき、感謝にたえない。私自身が若い時に受講しておきたかったと痛切に思えるプログラムであった。