学習指導の重点


1 本年度の達成目標
 (1)基礎・基本を重視した授業の展開、少人数授業によるきめの細かい指導により「わかる喜び」や充実感、及び達成感を味わわせる。
 (2)教材の精選、指導内容の吟味に一層努力するとともに、個人指導を含めて生徒の能力に応じた、より効果的で魅力ある授業を実践するよう工夫する。
 (3)全教員の共通理解の下、日々の授業を大切にし、遅刻・欠席を減らし、秩序ある学習環境を確保する。
 (4)教員は研修を深め、支援を必要とする生徒への特別支援教育の充実を図る。
 (5)各教科の本年度の課題は以下のとおりである。
国語科
読解・漢字・語句の意味・要約等の訓練を基本として、国語教材並びに本校独自に選んだ小説作品(各学年でテーマを持ち、系統的な指導を行う)を学ぶことによって、読解力の育成を図り、文章表現力の向上をめざす。
また、語彙を豊富にし、かつ正確に表現できるように、漢字の書き取り小テストを継続的に実施するだけでなく、漢字検定にも積極的に取り組ませるようにする。
教材が生徒に十分に理解されるように、教科会等を利用して教員相互の研修を多く実施する。
地理歴史科
各科目の学習を通じて日本と世界の歴史の理解と認識を深め、民主的、平和的な国家や市民社会の有為な形成者として必要な資質を養う。
公民科
各科目の学習を通じて現代社会を正しく理解し、社会と人間についての理解と認識を深め、民主的、平和的な国家や市民社会の有為な形成者として必要な資質を養う。
数学科
数学に対する興味・関心を高め学習到達度の向上を図る。そのため教材の精選に努め、多様な指導方法を研究し実施する。新教育課程では、基礎・基本を重視しながらも、その内容は多様化しているので、科目間の関係を十分把握し、適切な指導方法を研究していく。
理科
正しい白然科学の基礎知識を身につけさせる。適切な教材を選択するとともに、最近の科学の成果にもふれる。興味・関心を喚起し、科学的な物の見方と思考力を養う。
保健体育科
豊かな生活を営むため、スポーツの生活化並びにヘルスプロモーシヨンにおける基礎的知識を習得し、健康的な生活習慣を構築することをめざす。
1. 生涯にわたりスポーツに親しむ能力を育成する。
2. 自己の能力に応じて・体力の維持・向上に取り組むことのできる実践的能力を育成する。
3. ヘルスプロモーションの意義を理解し、自らの健康の保持・増進に向けた実践的能力を育成する。
芸術科
芸術的な能力を伸ばし、創造の喜びを味わわせるとともに、芸術を尊重する態度を育て、豊かな情操を養う。また、意欲の乏しい生徒が授業で充実感を体験できるよう、徹底した個別指導を持続的に行っていく。
英語科
生徒の実態を把握して授業内容を工夫し、きめ細かい学習指導を行う。
補充授業・個別指導の機会を多く設け、遅進生徒の学力を補う。また、生徒ひとりひとりの可能性を伸ばす指導に留意する。
評価に関しては、単に点数のみで判断することなく、各生徒の努力、到達度等を十分に配慮する。
英語に対する興味をひろげ、かつ、実践的な英語運用能力を伸ばすことをめざす。その教材としては、生徒の意欲を喚起するような自主教材も作成して適宜工夫する。
また、AV機器や少人数展開を十分に生かして従来のリーディング、ライティングの力に加え、実践的な英語運用能力を獲得することをめざす。
情報科
情報及び情報技術を活用するための知識と技術の修得を通して、情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに、社会のなかで情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ、情報化の発展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。
総合的な学習
3年間をとおして、教科科目では学習できない内容を複数の教科を通し自らの課題を見つけ、学び、様々な視点から考え、主体的に判断して問題を解決する資質や能力を育てる。とくに「読む」「聞く」「考える」「書く」「発表する」の要素を前面に出した指導を行う。そして、自主的・創造的な取り組む姿勢を育て身につけることを目標に、自己の存在(在り方、生き方)を考える機会としたい。
 (6)教科・科目における指導計画については以下のとおりである。
国語科
第3学年
・「現代文」は、近代以降のすぐれた論説、評論、文芸作品等について、ある程度まとまった分量を読ませ、読解力及び鑑賞力を高める。
・「国語表現」は、国語による表現の特質や技法について理解させ、文章を的確に表現する能力を身につける。
・「古典」は、古文のある程度まとまった作品を読ませ、古典を読む基礎的な能力を高める。
地理歴史科・公民科
・基本的な知識を確実に習得させるとともに社会に関する諸問題を合理的に把握して正しい判断を下し、さらにそれを積極的に解決していこうとする態度と能力を身につける。
・民主主義の本質に関する理解を深めさせ、主権者にふさわしい人格の形成に努める。また、差別の実態を正しく把握して、差別をしない、差別を許さない人問の育成を図る。
・豊富な歴史的文化遺産に恵まれた本校をとりまく環境に根ざし、身近な地域文化から地理歴史に対する興味を持たせ、文化・風土についての認識を深める。
・指導内容を精選し各科目間の関連に留意して、重点的・系統的に指導して学習効果を高める。
・生徒の学力の実態を把握するとともに、視聴覚教材を整備し、積極的に活用するなど授業形態を工夫して生徒が興味と関心をもって自主的・意欲的に学習に取り組む。
・成績不振生徒には、その原因を究明し、個人指導等の方法を通じて学力の向上に努める。
数学科
・教科書の内容を精選し、基本事項の理解に重点をおく。
・数学に対する興味を養うために身近かな例を教材に取り入れながら授業を行う。
・長期休業日や放課後等を使って希望者を対象とする補習を行う。
・評価については、テストの点のみにとらわれず個人の努力、到達度を十分考慮する。
理科
・教材の内容を精選し、基本となる事項の理解に重点をおいて学習する。

「生物」
  生命科学の時代に生きる世代にとって、生物に関する知識や生命現象の機構を理解することは、よりよく生きる上での最も基本的なことがらである、という視点にたって学習する。
「物理」
  科学技術が急速に進歩するなか、我々の生活と物理は今や切り離すことはできない。物理における概念や法則を通して、さまざまな日常における現象や疑問について考える学習を展開する。
「化学」
  化学的な基礎知識を身につけ、物質のなりたち、自然のしくみの理解を深める。省資源・省エネルギー・環境問題の解決のために、化学の立場で考えることができるように学習する。
「地学」
地球や宇宙空間で起きるさまざまな自然現象を科学的に理解し、考えることができるように学習する。地学現象を私たちの生活とのかかわりの中でとらえることができるように、環境・資源・災害等の問題も積極的に取り上げる。
保健体育科
「体育」
自己の能力に応じて体力や運動技能を高める中で、克服感、達成感等からくる高次な楽しさを経験させることにより生涯スポーツの基礎を育てる。また、授業を通して集団における自己の役割を理解し、集団の自主的な管理運営に関わる中で「公正」「協力」「責任」などの態度を育てる。
芸術科
「音楽」
合奏・歌唱等の実技を通して、表現方法を指導し、かつハーモニーの美しさを感じさせる心を養う。また、基本的な音楽理論を学習する。
「美術」
自分にあった表現技法を主体的に考え見つけるために、基礎基本的な表現技法を修得する。また、ひらめきを形ある表現のレベルまで引き上げるための助言指導に配慮する。
「書道」
基礎的な技術を修得させることにより、創作への意欲を引き出す。また、作品制作を通して、書を愛好する気持ちを育て、継続する力や集中力を養う。
英語科
・実力テスト・アンケート等を行って生徒の実態を知り、学習意欲を阻害しているものは何かを探る。
・学習遅進者に対しては指名補習を行い、個別指導の機会をより多くとるようにする。
・進学希望者に対しては講習を行い、よりいっそうの学力充実を図る。
・英語Uについては、テープやAV機器、さらに副教材を十分に活用し「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能の基礎を固める。
・ライティングについては、生徒の進路に応じた基礎能力の定着、発展を図る。
・英語演習については進学希望生徒に対して総合的な英語力の向上を図る。
情報科
「情報A」
・情報やデジタル化や情報通信ネットワークの特徴を理解し、表現やコミュニケーションにおいてコンピュータなどを効果的に活用する能力を養うとともに、情報化の発展が社会に及ぼす影響を理解し、情報社会に参加する上での望ましい態度を育てる。
総合的な学習
第3学年
・英語を使ってのコミュニケーション・自己表現力を身につける。
2 学習指導方法等の研修計画
 (1)教材研究に努め、目標に照らしてより効果的な授業ができるよう努力する。
 (2)このため、随時、教科内、時には他教科を含めて研修会を開くとともに、校外の研修会にも積極的に参加し、教授技術の向上を図る。また、教員相互による公開授業を実施する。
 (3)情報化社会の進展に対応して、コンピュータの授業面での活用、さらに、教科ごとに授業での活用の可能性について研究を進める。
 (4)個人指導に重点を置いて指導する上での生徒理解について研修するとともに、放課後の課題指導等を通じて生徒の目標に適した指導をおこなうよう工夫する。
 (5)新教育課程における効果的な学習指導方法を確立するための研修会をひらき、教科はじめ学校全体の研修を強化するとともに、指導力の向上を図る。
 (6)国語科で少人数展開の授業をおこない、生徒へのきめ細かな対応を心がける。
3 学習指導の改善と留年・退学の防止
 (1)学習到達度の低い生徒に対する分析・解明に努め学習到達度の向上を図る。また、保護者への連絡、協力体制をより強固とすることで、学習指導への支援体制をつくり留年・退学の防止につなぐ。
 (2)生徒が興味をもって学習に取り組むことができるように、各教科において学習指導の中で取り残される生徒のないよう、きめ細かい指導をおこなう。
 (3)放課後や夏・冬の休暇等を随時利用して、学習到達度の低い生徒の個別指導をおこなうとともに、課題学習の取り組みをより徹底する。
 (4)仮進級制を導入している。さらに進級規程や卒業規程等の内規の柔軟な運用を図る。
4 年間授業日数・時数の確保についての措置
 (1)夏季休暇中にも補充授業を行うなど授業日数の確保に努める。行事の実施方法を工夫し授業時数の確保に努める。
 (2)随時、時間割の調整をおこない、出張・休暇等による自習時間を極力少なくする。
 (3)突然の出張・休暇等については、同一教科内で極力対応して自習をなくす。

教育課程表


入学年度 平成18〜22年度
類  型 文    系 理    系
学  年 T U V T U V


国  語  表  現T     2●          
国  語  総  合     13     11
現   代   文   15    
古      典          

世  界  史  A        

日 本 史 B        


現 代 社 会        
倫      理     2●        
政 治・経 済        


数  学  T            
数   学  U     10     13
数  学  A            
数  学  B                
(学)数  学  演  習              


理  科  総  合A            
物  理  T     10     13
物  理  U             3★  
化  学  T     3☆        
化  学  U                
生  物  T            
生  物  U     3☆       3★  
地  学  T     3☆          

体  育 11 11

保 健        

音  楽  T 2△       2△      
美  術  T 2△     2△    
書  道  T 2△     2△      
音楽・美術・書道U            
音楽・美術・書道V     2●          


オーラル
コニュニケーションT
           
英  語  T     14     14
英  語  U   16    
ライティング            
(学)英  文  法            
(学)英語演習     2●          

家  庭  総  合    

情  報  A        
教科・科目の計 28 28 28 84 28 28 28 84
ホームルーム活動
総合的な学習の時間
総      計 30 30 30 90 30 30 30 90
選 択 の 方 法 △は1科目2単位選択
●は2科目4単位選択
☆は化学1、生物U、地学Tより1科目3単位選択
★は物理U、生物Uより1科目3単位選択