本校のホームページを再リニューアル

谷口校長

 本日、本校のホームページを再リニューアルしました。
 昨年9月1日にリニューアルし、これまでより数段向上し見やすくなったと多くの方から賞賛のお言葉を賜わりました。
 先日は、ホームページをご覧になったという沖縄の県立高校の教諭お二人が訪問されました。また、いろいろの場面で、「西浦のホームページを見ていますよ。いつも楽しみにしていますよ」のうれしい感想を聞かせていただきます。
 これらに満足することなく、現状に甘んじることなく、文字どおり「飽くこと無く 可能性を求めて」今回の再リニューアルに挑みました。さらに見やすくなったのではないかと思います。

 今後も、本校の教育活動の様子を積極的に発信してまいります。そのような中で、本校の教育目標である「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現をめざします。
 引き続き、ご指導よろしくお願い申し上げます。

平成21年2月23日          
大阪府立西浦高等学校
校長 谷 口 利 広

(平成21年2月23日)

平成20年度3学期

平成21年1月1日 平成21年の年頭に当たり
平成21年1月8日 3学期始業式講話
平成21年1月8日 兼務者第1回合同会議の開催
平成21年1月10日 成人式
平成21年1月11日 年頭から思わず
平成21年1月12日 意志あるところに 道は開ける
平成21年1月14日 図書室の運営について
平成21年1月15日 1年生への講話
平成21年1月17日 第3回学校協議会 開会の挨拶
平成21年1月18日 残り1週間
平成21年1月19日 学校斡旋就職内定状況その後
平成21年1月20日 本校の持久走
平成21年1月21日 学校協議会の趣旨
平成21年1月22日 懐風館を希望する中学生の数
平成21年1月23日 最後の授業
平成21年1月24日 体力も下位
平成21年1月25日 第28回大阪国際女子マラソン
平成21年1月26日 9人目の被表彰生徒(早朝美化清掃活動)
平成21年1月27日 先を見据えた教育
平成21年1月28日 明日から修学旅行
平成21年1月29日 順調に出発
平成21年1月30日 防煙・禁煙教育の遅滞
平成21年1月31日 仙台で足止め
平成21年2月1日 無事帰還
平成21年2月2日 クンシラン
平成21年2月3日 今日は節分
平成21年2月4日 立春らしい陽気
平成21年2月5日 早朝美化清掃活動での表彰と学校保健委員会の開催
平成21年2月6日 耐寒訓練
平成21年2月7日 教育目標の達成状況
平成21年2月8日 大きな略旗
平成21年2月9日 活学
平成21年2月10日 山よりでっかい獅子は出ん
平成21年2月11日 学ぶに如かざる
平成21年2月12日 全員に卒業認定
平成21年2月13日 3年生の登校日
平成21年2月14日 観測史上の最高気温
平成21年2月15日 シランの芽
平成21年2月16日 指導の機会を多く 
平成21年2月17日 来年度予算案
平成21年2月18日 沖縄からの来客
平成21年2月19日 分野別進路ガイダンス
平成21年2月20日 今年度の授業は終了
平成21年2月21日 目標達成に向けて
平成21年2月22日 「粗にして野だが卑ではない」
平成21年2月24日 懐風館高校の入試
平成21年2月25日 人事異動
平成21年2月26日 開花予想
平成21年2月27日 評価・育成システム
平成21年2月28日 一面の濃霧
平成21年3月1日 予報では曇り時々雨
平成21年3月2日 開示面談が終了
平成21年3月3日 お膳立ては
平成21年3月4日 第29回卒業式挙行
平成21年3月5日 さらに上を
平成21年3月6日 冷たい雨
平成21年3月7日 3/28・3/29は見ごろ
平成21年3月8日 ワールド・ベースボール・クラシック
平成21年3月9日 志願書受付が始まったが
平成21年3月10日 大学・短大合格状況
平成21年3月11日 進級認定
平成21年3月12日 休まず、遅れず
平成21年3月13日 3学期の終業式
平成21年3月14日 冷たいまとまった雨
平成21年3月15日 時間的余裕を生かし
平成21年3月16日 被懲戒生徒数減少せず
平成21年3月17日 懲戒に係って
平成21年3月18日 松山、大分で開花
平成21年3月19日 各地で20度以上を記録
平成21年3月23日 人事異動内示
平成21年3月26日 今年度最後の職員会議で
平成21年3月30日 いよいよ今年度も

いよいよ今年度も

西日本の各地で桜が開花したが、このところの寒の戻りでどこも進行が遅々としている。そのような中、本校校庭の桜は、満開に近い木も多い。まだ咲き始めたばかりの木もあり、4月10日くらいまで十分に楽しめそうである。
28日に、知人(高校の先輩)の関係する書展のため京都市内を訪ねた。往復JRを利用したが、春休みの土曜日、京都駅は大変な賑わいであった。
京都では桜が大阪などよりも4〜5日早く開花した。帰りに御所に寄って、枝垂れ桜を見てきた。こちらは満開で見事であった。他のソメイヨシノの開花状況は、やはり低温の影響か平均すると五分咲きといったところだった。
肝心の書展の方はとても高い水準で、鑑賞する眼のない私のような者でもそのことが一目瞭然であった。書にしろ、絵画にしろ、また私の特に好む盆栽や手入れの行き届いた庭園にしろ、質の高い芸術作品を前にすると何とも言えぬ気分に浸ることができる。つい先日も、ある方から誕生日のプレゼントに自作の書の軸をいただいた。早速、床の間に掛け鑑賞している。おいしい茶を飲みながらのひとときは、至福である。ちなみに、「読書増意氣」と揮毫されている。

今年度も、余すところ明日一日となった。振り返れば、1年間いろいろの出来事があった。拙い経営でありながら、みなさん方のご支援のお陰で何とか無事新しい年度を迎えようとしている。感謝申し上げたい。
4月1日は、新着任者への辞令交付に始まり、運営委員会、職員会議と続き、とても慌ただしい一日となる。また、明日の年度最終日には、退職者や再任用更新者への辞令交付も行う。いろいろと準備しなければならないことも多くあるが、そちらもあと一息といったところだ。
とにかく、平成21年度もスムーズなスタートを切りたいものである。

(平成21年3月30日)

 

今年度最後の職員会議で

今年度最後の職員会議に当たり、この1年間を私なりに総括する。

  昨年4月1日に着任し、あと数日で1年が経過しようとしている。教職員のみなさんには、しっかりと支えていただき、有り難く思っている。この場を借りて、感謝申し上げたい。

「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現を目標に掲げ、具体に五つを挙げ、平成21年度の重点目標とした。その五つについて、私なりに評価する。

まず、一つ目の「休まず、遅れず登校させる」についてだが、学年団・生徒指導部を中心に、全職員で遅刻・服装・頭髪・喫煙等の指導に取組んだ。年間延欠席者数は前年度より若干減少、年間延遅刻者数は横ばいであった。学級減で在籍数が減っていることを考え合わせると、減ったとは言えない。さらなる取り組みの強化が求められる。

二つ目の「わかる喜びや達成感などを味わわせる」については、少人数授業やTT授業の実施、創意工夫したプリント学習など、「わかる」授業の展開に努めた。また、十分とは言えないが、希望者及び学力不振者に対する補習を実施するなど、個別指導にも努めた。そのような中、2学期末に実施した学校教育自己診断によれば、「授業がわかる」とした生徒は40%に止まった。さらなる授業改善や創意工夫が求められる。

三つ目の「帰属意識を高め、中途退学者を減らす」だが、生徒会を中心に行事の充実や部活動の活性化を図ると共に、図書室や2つの相談室を開放するなど居場所づくりに努めた結果、中途退学者は前年より減少した。式や集会時の様子からも、少しずつだが、望ましい方向に進みつつあることがうかがえる。

  四つ目の「進路決定率100%をめざす」については、目標設定時にいろいろと意見をいただいたが、「どのような厳しい環境であろうが、目標としては卒業時に全員の生徒が進路を決定して送り出すというのが真っ当な考え方である」と口を酸っぱくしてくり返した。
結果として、未定者が53名、進路決定率は70%であった。目標には届かなかったが、進路指導部や3年学年団を中心に精一杯努めた結果なので、何ら恥じ入ることはない。自らの将来を熟考することなく就労に対する意識も高まらない生徒が多い現状の中、「自己のあり方、生き方」を考えるキャリア教育をさらに推進し、進路決定率の向上に努めることが求められる。

  五つ目は「特別支援教育の充実を図る」であったが、これについては大きな成果を収めた。対象生徒の抜出し授業を活用してジョブトレーニング及びソーシャルトレーニングを実施。療育手帳の取得に向け助言や支援。障害者職業センター等と連携し、職場体験の実施など、支援する生徒を初めて特定し、校内委員会を設置して学校全体での取組みとした。当該生徒は、アルバイト就労及び障害者職業能力開発校への合格を果たし卒業した。

  先ほども述べたとおり、生徒の状況は少しずつだが、望ましい方向に進みつつあることがうかがえる。よい芽が育ちつつあることを実感する。保護者や卒業生、及び地域のみなさんのご支援を仰ぎながら、来年度この流れをより確かなものにしていく。

  4月1日の職員会議では、平成21年度の重点目標を示し説明する。

(平成21年3月26日)

 

人事異動内示

校庭の桜は21日に開花し早いものは3分咲きとなった。予報では、ここ数日は気温はあまり上がらないようだが、これからどんどん満開に向け開いていくことだろう。大阪の開花発表は未だであるが、今夕にはあると思われる。
6 mを有に超える高さで、我が家のシンボルツリーとなっているハクモクレンは、20日に満開となった。昨年は、花どきに晴天が続き、10日近く楽しめたが、昨日の雨で可愛そうに半分くらいは落ちてしまった。1年間の手間を思うとき、まさに生憎の雨となった。

人事異動の内示があり、本日午前、予定者に通知した。今回は、再編統合による学級減(来年度は、3年と2年のみになる)のため多くの転出者がある。本校での勤務年数の長短はあるが、みなさん本校のためにご尽力いただいた方ばかりである。これまでのお骨折りを慰労すると共に、異動先でのますますのご活躍を祈りたい。

(平成21年3月23日)

 

各地で20度以上を記録

昨日(3/18)の日本列島は広く高気圧に覆われ、南からの暖気も流れ込んだ影響で、各地で最高気温が20度を超える陽気となった。新潟県高田市では25.8度、富山市で25.5度など、全国25か所の観測地点で3月の最高気温を更新した。
羽曳野市での最高気温は22度、奈良・三郷町では23度を記録した。電車の中でも、コート無しの方が目立った。私も、今日はコートを着ずに登校した。
この暖かさは今夜まで続くという。

本日午後から内示校長会があり、来年度当初の人事異動の内示がある。なお、本人への通知は3/23となる。

(平成21年3月19日)

 

松山、大分で開花

松山、大分の両市で、昨日(3/17)、桜が開花した。松山では、観測史上最も早い開花のようだ。私の郷里・宇和島(愛媛)では3/13に開花し、もう5分咲きになっているらしい。
今日はさらに気温が上がるとのこと、各地から開花のニュース相次いで届きそうである。

  大阪でも、明後日(3/20)くらいに開花発表がありそうな勢いである。気象庁や日本気象協会などの3/24〜3/25の開花予想の中、私は早くから3/18〜3/19の開花と予想したが、どうやら私のほうに軍配が上がりそうな気配である。
3/28(土)、3/29(日)は、満開になることだろう。

  今日は、学年主任や部長選出の選挙があった。校内人事も、いよいよ大詰めである。

(平成21年3月18日)

 

懲戒に係って

本日は、後期入学者選抜の学力検査日である。駅や電車の中で、多くの中学生に出会った。全力を尽くして欲しい。幸運を祈る。
とてもよい天気で、気温もぐんぐん上がっている。予報によれば、18度くらいまで上昇するらしい。校長室の室温は、すでに23度を超えている。

昨日に引き続き「懲戒」について触れる。
校長には懲戒権がある。学校教育法第11条に「校長及び教員は、教育上必要と認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、学生、生徒及び児童に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない」と規定されている。よって、懲戒の申し渡しは、校長が執り行う(出張等で不在のとき、校長の命を受け教頭が代行する)大事な職務のひとつとなる。

できることなら懲戒を加えなくてよい規範意識の高い状況を誰しもが望む。が、懲戒を申し渡される生徒が年間ゼロという府立高校は、おそらく皆無であろう(もしかしたら、うちの学校ではゼロのときがあったというケースもあるかも。あったとしても、ごく稀なことであろう)。少ないところは年間に数件・数名であるが、生徒指導の面で課題が多く問題行動や非行が多発する学校では、頻繁に懲戒を加えることになる。本校は、残念ながら後者である。
単純な事例では、申し渡しに際して騒動になるようなことはまず無い。しかしながら、保護者の理解がなかなか得られず、申し渡しまでに相当の時間を要する場合もある。時間がかかっても、学年主任や生徒指導部長、及び教頭までの段階で一定の理解を得られるならば、申し渡しの場面(一般的に懲戒の申し渡しは校長室で行う)でトラブルが生じることは無い。ただ校長室までに相当の時間を要したケースでは、生徒本人も十分には納得できていない場合がほとんどで、生徒も保護者も苦りきった表情で入室ということになる。
このような場合、校長としての力量が特に問われることになる。心して申し渡しに臨む必要がある。とは言っても保護者と喧嘩をするわけではないので、気合は入れても肩の力を抜くことを忘れてはならない。終了して退室する際、保護者の表情がほぐれ、「校長先生、ありがとうございました。よろしくお願いします」と言って貰えるかどうかが、信頼を得ることができたかどうかの判断の分かれ目である。一人の人間として、教師として、これまでどのような経験を積んできたか、場数を踏みそれをどのようにこなしてきたかがものをいうことになる。

私は、小学校の教諭を1年、高校の体育科教諭として27年、その後定時制の課程で3年、全日制で4年の計7年間、教頭を務めた。定時制課程の教頭を務めたときは、校長代行として申し渡しのすべてを執り行った。全日制でも代行を何度か務めたし、ほぼすべての懲戒申し渡し場面に同席して来た。その上に、校長が申し渡しをされた後、教頭として一言述べる機会を得た。現任校での経験も含め、その数はとうに650回を超えた。
これまでの経験から、もめさせない、こじれさせないコツのようなものを私なりに学んだ。以下に述べる。後輩諸氏の参考になれば幸いである。

@ 先ずは、保護者に対して、礼を尽くす。「校長の○○です。お父さん、今日は大変お忙しい中、ご苦労様です」と。「言葉は丁寧に」は当然である。加えて大事なのは、生徒本人に対しては毅然とした言葉遣いができているかということだ。時折、生徒本人に対して丁寧過ぎる方がおられるが、自信の無さを露呈し、慇懃無礼(いんぎんぶれい)を見透かされることになる。例えば、生徒本人には「座って」、保護者には「どうぞ、お座りください」などと、きちんと使い分けることが大事だ。生徒に服装の乱れがあれば指摘し、その場で改善できるものであれば時間がかかっても直させる。些細なことだが、これらのことにより保護者の張り詰めた緊張感をほぐすとともに、「この校長は、一味違う。子どもに対して毅然とした態度がとれ、安心してまかせられる」と思って貰うことができる。
何事も、出だしが肝心である。ただ、毅然とした態度と高飛車な態度を取り違えては、困ったことになる。また、慇懃無礼な態度は下の下である。信頼を損なう要因となる。注意を要したい。
また、私は基本的には生徒に対して、「くん・さん」はつけない。余談になるかもしれないが、今の教育界では、生徒にもさんをつけて「生徒さん」などと呼ぶことが当たり前のような風潮がある。いつの頃から、このようなことになったのか。「くん・さん」をつけることが、けっしてやさしさ・温かみだとは思わない。要するに、心の問題である。ハートだ。生徒に対して「くん・さん」をつけながら、また保護者に対して度を越した丁寧過ぎる言葉遣いをする陰で、「あのボケは・・・」といったような発言が横行してはいないか。であれば、まさに慇懃無礼そのものである。

  ついでにもう一つ、学校では教員同士が「○○先生」「△△先生」と呼び合うことが普通になっている。「○○さん」「△△さん」でよいと思うのだが。歳が20も30も違っていて心から敬意を表しての「○○先生」であればまだしもだが、惰性に流れているのではないか。慇懃ではないか。私は、若いころから「○○さん」「△△さん」で通している。もちろん、生徒がすぐ横に居る場合は、別の話である。

  少し横道にそれかかったが、
A もし保護者が納得できない点について話し始めるようであれば、途中でこちらから切る事なく相槌を打ちながら最後まで聞く。保護者も子育てで悩んでおられるのだ。内容的にどうなのかなと思ったとしても、じっと我慢してうなづきながら聞くことが求められる。傾聴し、共感することが大事である。ただ時間的な制約もあるので、最後まで聞くと言っても一時間くらいが限度である。一時間くらい話をすると、一般的には疲れが見え始める。
  頃合いを見計らって、「お父さんの言われることは、概ね理解できました。ところでお父さん」と切り返す。間髪いれず「○○くんを、最終的にどうしたいと思っているのですか。学校は、入学した以上は全員の生徒が何とか卒業して欲しいと願って指導しているのです。もちろん、○○くんについても同様です。お父さんも、入学した限りは何とか卒業して欲しいと願っているのではありませんか。私の言っていることをわかっていただけますね」と畳み込む。

B 引き続き、学校の方針などを歯切れよく、よどみなく、少し早目の口調で毅然と話す。 途中で口を挟みかけても、止めず話し続けることがポイントとなる。最後は、「お父さん、教育は理屈ではありませんね。私は心が一番大事であると考えますが、如何でしょうか。家庭と学校が手を取り合って、進級・卒業に向けて○○くんを育てましょう。お父さん、一緒になってやりましょう」保護者の目をしっかりと見て話す。
「○○、先生方の指導を素直に受け止めることが大事だよ。先生方もおうちの方も、みなさん君が望ましい方向に成長してくれることを期待しているのだよ。だからルール違反については厳しく対応し、「ダメなことはダメ」と叱るのだ。君のことを思うから、君のことが大事だから注意するのだよ。今、私が話していることがわかるだろうね。高校生なら分かるはずだ。わかったなら、ハイと返事をしてみなさい。    そうだ、そのハイという返事が素直な気持ちを表わすことになるのだ。○○、終わったことはもう仕方がない。君も知ってのとおり、うちの学校にはうちのルール、校則がある。これは守らなければならない。今回の反省を生かして、これからどうがんばるかが大事だ。私もクドクドというのはやめる。これからの君に期待したい。この期間中、与えられた課題等もしっかりとこなして、予定どおり懲戒が解除してもらえるように努めなさい。わかったね。返事は。      そうだ、その『ハイ』という素直な気持ちが大事だ」と。

  基本線は、@からBのとおりである。パターンどおりには進まないし、紆余曲折、一進一退の攻防もあるだろうが、臨機応変の柔軟な対応が求められる。とにかく、大事なことは、「逃げない、ぶれない」ことであり、「この生徒のために」という気持ちである。結局のところ、人としての誠意が心に響くことになるのだ。相手の心に伝わるのだ。

  保護者の述べられた中で、この点については毅然とこの際指摘しておくべきと考えるならば、保護者のみ残っていただき、校長としてきちんとお話しすることが望ましい。これまでの流れの中で、「この校長は、一味違う。安心してまかせられる」と思っていただけているならアドバイスはスッと入っていくことだろう。

 
  何事も経験、現在、教頭を務められている方や首席なども、可能な限り懲戒申し渡しの席に同席されることを勧める。校長にも、そのような配慮を望む。とにかく、場数を踏むことである(はじめに申し上げたように、できることなら懲戒を加えなくてよい望ましい状況を誰しも望むが)。
本校では、教頭・生徒指導主事・学年主任・学級担任などが前段階で的確に捌くので、有り難いことに今年度はトラブルらしいトラブルは無い。皆に感謝している。

(平成21年3月17日)

 

被懲戒生徒数減少せず

懲戒を申し渡さなければならない生徒の数は、少なければ少ないほどよいことは言うまでも無い。しかしながら、本校においては、1年間でかなりの数となる。

学級減で在籍数も減ったし、前年度より2割は減らしたいと平成20年度の目標にしてきたが、及ばなかった。数的には少し減ったが、在籍数減を加味すると逆に少し増えたという結果になった。とても残念である。
いろいろの場面で生徒たちの様子を観察するとき、これまでよりもよくなってきたと思われるところが多く見られる。周りの方からの評価も、上向いている。指導面でさらに創意工夫に努め、本校生の規範意識の向上を図りたい。
来年度こそは、被懲戒生徒数を減らしたいものだ。できれぱ、半減させたい。


WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の東京ラウンド最終戦で韓国に雪辱され、意気消沈気味であった私だが、米国で始まった2次ラウンド1回戦(日本時間16日5時〜)で宿敵キューバに快勝したというニュースを聞き喜んでいる。東京ラウンド3試合で無安打だった岩村(私の中学校・高校の後輩)選手も2安打を記録したそうだ。
日本は17日(日本時間18日)の2回戦に進み、準決勝進出をかけて、韓国―メキシコの勝者と対戦することになった。

(平成21年3月16日)

 

時間的余裕を生かし

今日は快晴となり、気温はそれほど上がらなかったが気持ちのよい天気となった。
朝、ウグイスの初音が聞けた。裸のアメリカハナミズキに止まっての発声練習であった。何とも言えぬ、心地よい響きである。私は、休みの日もどちらかというと早起きで6時ごろには起きるのだが、今朝は少し寝坊をしてしまった。初音を寝床で味わえたのは、寝坊をしたお陰と言うべきだろうか。
そのような中、妻の実家の墓参りをした。墓石を清め、雑草を抜き、そして花や線香を手向け先祖に手を合わせるとき、心が洗われる気がする。

  終業式を終え一区切りがついたが、まだこれから来年度人事の詰めが残っているし、来年度の準備を進めなければならない。
後期入試(3/17に学力検査)を控えているところも多いが、本校は対象外なのでそれだけ時間的余裕がある。そのことを生かして来年度の準備に精励したい。

(平成21年3月15日)

 

冷たいまとまった雨

昨日は、早朝からの雨が間断なく降り続き、夜中にはかなり強く降った。
今日も昼ごろに一旦止んだものの、冷たい雨は結局、15時ごろまで降った。この時期としては、まとまった雨量となった。開いてきた我が家のハクモクレンも凍えてかわいそうであった。

福岡から桜の開花のニュースが届いた。本欄3/7で、我が家のハクモクレンの状態からして、近畿の桜の開花は3/20前後と予想したが、ここ数日低温が続いたので若干遅れるかも。ただ、17日から最高気温が20度を超えるようになるとの週間予報なので、蕾の膨らみに弾みがつくことは間違いない。

(平成21年3月14日)

 

3学期の終業式

本日、9時20分から体育館で終業式を行なった。
今日の式で、私は久しぶりに大きな感激を味わった。
司会を務めた首席教諭の「静かにしなさい」の号令で、ほんの5〜10秒程度だがシーンとした静寂な雰囲気を作ることができたのだ。私が話をしている間も、これまでより数段静かであった。このようなことは、いつも出来ている学校からすれば「なんだ、その程度のことか。当たり前じゃないか」と思われるだろうが、本校にとっては画期的なことである。ほんの一瞬にしても、シーンとした静寂な雰囲気がこれまで作れなかった。私が昨年4月に赴任してから初めてのことである。恐らく、本校では何年も無かったことでは。
本校の実情を知っておられる方は、わかっていただけるだろう。
このようによい方向に進んでいるのは、何より職員の努力の賜物である。そして、保護者・卒業生、及び地域のみなさんのご支援のお陰である。感謝したい。
とにかく、「ほめる 叱る 笑う」で引き続き行きたい。

  来年度は、始業式や終業式など式の無い月には、全校集会をもつことになった。訓練する機会を多く作り、人の話を聞くときは静かに聞くという当たり前のことを本校生に定着させる。
「飽くこと無く 可能性を求めて」「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現に向け、愚直に邁進する。 以下に、本日の講話を掲載する。早く私が得意とする「チャレンジ精神をはぐくむような、夢やロマン溢れる話」ができるような状態を作りたいものだ。


終業式 講話

生徒諸君、おはよう。 久しぶりにみんなの顔を見ることができ、うれしく思っている。
今日の終業式に出席している君らは進級できるわけだが、出席したくてもできなかった人がいる。進級できない人に対しては気の毒に思うが、体調を崩して長く休んでしまったというような人を除いて、やはり努力が明らかに不足したと思われる。
そして特徴的なのは、遅刻・欠席の多い人がほとんどであるということだ。「休まず、遅れず登校する」ことが、いつも言うように一番の基本となる。

  どれだけがんばったか、どれくらい努力できたかは、自分自身が最もよく分かるはずだ。君ら一人ひとり、きちんと自分自身の一年間を振り返り、努力不足であった点をきちんと改めるようにしなさい。4月からは、今年度より成長した君たちを見たい。

3月4日に卒業式を行った。在校生代表として出席した人は、今回の卒業式についてどのような感想をもっただろうか。私はなかなかよかったという感想をもった。卒業証書授与の際に、少し悪ふざけ気味の人もいたが、それは一部の人であり、多くの生徒は立派な態度であった。全体的には、よかったと思う。来賓のみなさんからの評価も高かった。

ただ、厳しいことを言うようだが、あの程度で満足していてはいけない。30期生、31期生の君らは、もっともっと上をめざして欲しい。君たちならやれると信じたい。期待している。

話しは変わるが、西浦高校の目標は「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」である。友だちにも、先生方にも、地域のみなさんにも、本校を訪れた方にも、誰にでも元気な挨拶を投げかけよう。「秩序ある元気な学校」とは、「ルール・規則をきちんと守ってけじめある中で、一人ひとりが目標をもって勉強に運動に励む学校」という意味だ。
西浦をそのような学校にしていこう。

最近、いろいろの場面で「西浦高校がんばっているじゃないか」「学校がきれいになったね」などといううれしい声を多く聞く。君らの評価が徐々に高まっていることを感じる。地域のみなさんや訪れる方々は、本校を、君らを注目しているのだ。

  君らは、4月からそれぞれ3年生、2年生に進級するが、「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現に向けて、一人ひとりが何事にも全力で取り組んで欲しい。
君たちに期待をして、私の話しを終わりたい。

(平成21年3月13日)

 

休まず、遅れず

今朝は冷え込んだ。奈良では、0度の最低気温を記録した。本校近辺でも、1.1度と低かった。通勤途上、コートのポケットに、つい手を入れてしまった。
我が家のハクモクレンが開きかけてきた。今年は、記録的に早い。


原級留置となった生徒(保護者同伴)に対する申し渡しが、ようやく終了した。
悲しそうにしている者、装っているのかあっけらかんと見える者、ばつが悪そうにしている者と、当該生徒の様子はさまざまであったが、付き添う保護者のみなさんは、押し並べて無念の表情であった。中には、涙を浮かべておられた方も。そのような中、私も実に辛かった。

対象となった生徒に総じて言えることは、遅刻・欠席が多いということである。本校の重点目標の第一に、「休まず、遅れず登校させる」を私が掲げた所以である。結果は、昨年度と比べて学級数並びに在籍数が減ったにも拘らず、遅刻数・欠席者数とも横ばいであった。実質増えたことになる。教員はいろいろの形で対策を講じたのだが、成果はあがっていない。校長として、大きな責任を感じている。
その他で共通しているのは、「課題等の提出状況がひじょうに悪い」ことである。平常点が稼げていない。学習意欲が極端に希薄と言えよう。

  1年生の原級留置者は、進路変更を余儀なくされる。転学等、うまくことが運んでくれることを祈っているが、有能かつ用意周到な学級担任ばかりなので安心している。

  明日は、終業式である。

(平成21年3月12日)

 

進級認定

本日、進級判定会議を開き、進級認定を行った。
残念ながら、全員を進級認定することはできなかった。本校の進級規定(出欠状況、学習到達度)をクリアーできず、原級留置となる生徒が出た。

  当該生徒には一人ずつ、本日夕刻から保護者にも来校いただき原級留置の申し渡しを始めた。明日も一日続く。
できることなら避けたい辛い業務である。

  現2年生については、来年度、2年の課程を再履修するという選択もできるが、1年生については、来年度本校では1年の設定がないので進路変更を余儀なくされる。学級担任と協議の上、速やかに対応することが求められる。進路変更後は、今年度の反省を踏まえて不足した部分をきちんと手直しして欲しい。

現2年生で原級留置となった生徒についても、再履修、進路変更にかかわらず、これまでの反省を生かして全力でがんばって欲しい。

  本日午前、平成21年度当初人事異動予定者になった職員への通知も行なった。
進級判定会議、職員会議、諸会議等、そして原級留置の申し渡しと、ほとんど切れ間無く続きとても慌ただしい一日であった。

(平成21年3月11日)

 

大学・短大合格状況

昨日、府教育センターへ研修のため出張したが、センター近所のお家の庭で、ハクモクレンが咲き始めていたのを見つけた。本校近辺では、開花したものはまだ見ていない。
大阪市内は、年間を通して気温が少し高いせいであろう。

現在までの大学合格者は37名で、内訳は次のとおりである。

近畿 1名  阪南 13名  大阪電気通信 3名  大阪芸術 3名  四天王寺 4名  相愛 1名  帝塚山学院 2名  帝塚山 2名  大阪大谷 1名  摂南 1名
プール学院 1名  大阪成蹊 1名  大阪福祉科学 1名  大手前 1名
大阪産業  2名


短大合格者は17名

大阪女子短 3名  大阪芸術短 4名  大阪夕陽丘短 2名  大阪学院短 1名
四天王寺短 3名  大阪大谷短 1名  関西女子短 1名  近畿短1名
   堺女子短  1名

(平成21年3月10日)

 

志願書受付が始まったが

本日から、後期入試の志願書受付が始まった(〜11日)。
本校は募集停止となったので、当然ながら西浦高校としての入学者選抜や合格者受け入れ、及び入学式関連業務等は無い(新校・懐風館の業務は兼務し携わっているが)。寂しい気がしてならない。

現1年生と2年生を合わせた2月末の在籍数は、349名である。
長期欠席状態等の生徒もおり、平成21年度当初の在籍数は、まだ若干減ることが予測される。
一方、募集停止に伴い、来年度の教員配置数も11名の減となることが確定している。

(平成21年3月9日)

 

ワールド・ベースボール・クラシック

現在、第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の東京ラウンドが開催されている。昨夜、2回戦が東京ドームで行われた。今回「侍ジャパン」とも呼ばれている日本チーム(原 辰徳 監督)は、北京オリンピックで苦杯をなめさせられた韓国を14―2の七回コールドで破って2勝目を挙げた。この勝利で、16日(日本時間)から米国で行われる2次ラウンドへの進出を決めた。
前回大会に続く優勝を狙う日本は、初回に3点を先制し、二回にも村田(横浜)の2号3ラン本塁打などで5点を追加。先発のエース松坂(レッドソックス)も4回を2点に抑えて投打がかみ合い、宿敵の韓国を突き放した。韓国戦はいつも接戦になるが、七回コールドという意外な展開となった。日本のメンバーには、私の中学校・高校の後輩である岩村明憲(レイズ)選手も加わっている。

岩村選手は好・守・走揃った好選手で、高校卒業後、ヤクルトに入団した。3割・30本塁打・30盗塁を同時に達成した数少ない選手の一人である。現在大リーグで大活躍中で、昨年はワールドシリーズにも出場した。
彼のお父さん(中学校の三つ上の先輩)もよく存じ上げており、中学校野球の名選手であった。実は私も中学時代、野球部に所属し白球を追っていた時期があった。私の場合は肘を痛めて断念し、早々と陸上競技部に移ったが。

後輩が世界を舞台に活躍してくれるというのは、大いに刺激を受ける。
岩村選手は、今回も先発メンバーで二塁手としてフル出場しているが、未だヒットが出ていない。明日(3/9)、再度韓国チームと対戦するが、今度は必ずや打ってくれることだろう。大いに期待したい。

(平成21年3月8日)

 

3/28・3/29は見ごろ

ジンチョウゲ(沈丁花)が咲いてきた。芳香を放つまでには至っていないが、これからが楽しみである。
驚いているのは、我が家のハクモクレン(白木蓮)が、あと3〜4日で開花しそうなことだ。昨年は、例年より4〜5日早く3月20日の開花であったが、それよりも1週間は早くなりそうである。
例年、ハクモクレンの花が終わりかけるのと前後して、桜(染井吉野)が開花する。その計算でいくと、奈良での桜の開花は3月20日ということになり、大阪はそれよりも1〜2日早い3/18か3/19と予測される。であれば、28日の土曜・29の日曜は満開ということになるのだが。

なお、気象庁の開花予想によると、大阪は3/25、日本気象協会と(株)ウェザーニューズでは3/24となっている。

(平成21年3月7日)

 

冷たい雨

昨日の暖かさとはうって変わり、夜半からの冷たい雨が夕刻まで続きそうである。
近鉄道明寺駅沿いに植わっている白梅が見ごろになり、朝乗り換えの際、目を楽しませてくれる。気まぐれな天気だが、そのような中でも、季節は確実に動いている。
 
学年末考査も終わり、部活動の一部生徒のみの登校で、校内は寂しいくらいに静かだ。
教員は成績処理に多忙である。

原級留置となる生徒・保護者には、12日に申し渡しすることになっている。
辛い役割である。

(平成21年3月6日)

 

さらに上を

卒業式は、入学式と並んで学校において最も重要な行事である。無事終了し、無神経でものごとをあまり深く考えない私でも、正直ホッとしている。
みなさんのご協力・ご支援のお陰だと深謝申し上げる。

  今回の卒業式については、来賓の方からの評価も概ね好評であった。
「お膳立てはできた、あとは生徒諸君の態度に・・・」と3/3の本欄に記した。まだまだの点も散見されたが、現時点での精一杯を見せてくれたと思う。
来年度は、さらに上をめざしてくれることだろう。

(平成21年3月5日)

 

第29回卒業式挙行

本日10時から本校体育館において、30名のご来賓臨席のもと、第29回卒業証書授与式を挙行した。雨を心配したが、快晴とはならなかったものの崩れることなく何とかもってくれた。正門・通用門、及び玄関横の掲揚ポールには、卒業生を祝福して国旗が翻った。

式は、壇上背景に国旗のみ(創立以来、初。これまでは三脚での掲揚)が、演台横に校旗が粛然と掲揚され、国歌斉唱を皮切りに厳かな雰囲気の中、176名に卒業証書を授与した。
また、大阪府教育委員会賞を受賞した1名を伝達表彰すると共に、学校表彰として皆勤賞5名、スポーツ功労賞2名、文化功労賞2名、及び生徒会功労賞2名に賞状と記念品を授与した。
受賞者が大勢出たことは、大きな喜びである。

粛々と進行する中、最後は卒業生全員による「卒業の歌・友だちの歌」で締め括られた。

卒業生諸君の未来に、幸多きことを祈る。

                              (平成21年3月4日)

第29回卒業証書授与式 校長式辞

梅の花が馥郁と香る佳き日に、かくも盛大に本校第二十九回卒業式が挙行されますことは、慶びに堪えません。ご多用の中、ご臨席賜りました大阪府教育委員会代表 中山昭彦 様、大阪府議会議員 阪倉久晴 様をはじめご来賓の皆様方には、西浦高校を代表しまして、厚く御礼申し上げます。
ありがとうございます。

二十九期生のみなさん、卒業おめでとう。
保護者の皆様には、お子さんのご卒業、まことにおめでとうございます。心から祝福申し上げます。
二十九期生には、二年生の秋に再編統合の発表があったが、さぞかし、残念な思いを味わったことだろう。それにも負けず、卒業まで漕ぎ着けた君たちを大いに称えたい。

  君たちは、これからそれぞれの人生を歩むわけだが、人生行路はいつも順風満帆とは限らない。それどころか、我々を取り巻く現在の社会は、未曾有の世界的不況に陥っている。君たちも「百年に一度の不況」という表現を、度々耳にしていることだろう。トヨタ、ホンダ、パナソニック、ソニーなど、超一流企業までもが軒並み赤字に転落した。その結果として、工場閉鎖や人員削減などが大きく広がっている。非常事態である。今後さらに、我々の生活に影響が及んでくると思われる。
  このように、冬の時代がしばらくは続きそうだが、決して悲観したり、あきらめてはいけない。じっと耐え、まじめにコツコツと努力を継続しておれば必ず春が訪れる。やけを起こしたり、努力を怠る者には春の訪れは遠くなるだろう。
「冬来たりなば 春遠からじ」の心境で、お互いがんばろう。

  私は山歩きを趣味とし、これまで数多くの山に登って来た。頂上からの眺望が開けるとき、あんなに遠くから歩いて来たのかと自分でも驚くことがある。一歩一歩の歩みはとても小さいけれど、その積み重ねがあったからこそ頂上に立つことができたと、感動を覚えるのである。改めて、あきらめることなく努力を継続することが、いかに大切かを痛感する。
君たちも、途中であきらめることなく努力を積み重ねて欲しい。
  君たちは二千五百年前の中国に生きた思想家 孔子の名前を知っているだろう。孔子が亡くなった後、その弟子たちが孔子を偲んで孔子と自分たちのやりとりをまとめた。これが有名な論語である。論語の中で述べられていることは、二千五百年を経た現在でも色あせない真理である。
君らの高校卒業という門出に際し、その論語の中から一つを紹介し、はなむけの言葉としたい。

  「子曰く、之を知るを知ると為し、知らざるを知らざると為す。是を知るなり。」
繰り返す
「子曰く、之を知るを知ると為し、知らざるを知らざると為す。是を知るなり。」

  「知っていることは知っている。知らないことは知らないと素直に言えるのが、本当に知ることだ」という意味である。

 私なりに少し解釈を加えると、知らないことは知らない。分からないことは分からないと素直に言える。そして、知らないこと、分からないことについては、学んで分かろうとする態度・姿勢が大事なのである。
卒業生の諸君にも、さまざまな困難を乗り越えながら、生涯を通して学ぼうとする気持ちを持ち続けて欲しい。

 人間の可能性は無限である。「飽くことなく可能性を求めて」、努力を積み重ねて欲しい。
二十九期生の、それぞれの人生行路における健闘を祈って式辞とする。

 

平成21年3月4日

大阪府立西浦高等学校

校長   谷 口 利 広

谷口校長

谷口校長

谷口校長

谷口校長

谷口校長

谷口校長

谷口校長

谷口校長

(平成21年3月4日)

 

お膳立ては

今日は前期入学者選抜の合格発表日であり、懐風館高校の合格発表も14時から羽曳野高校で行なわれた。合格発表には悲喜こもごもの風景がつきものであるとはいえ、今回は高い倍率であったので、悲しみもそれだけ際立った。今回不運だった人には、あきらめずに可能性を追求して欲しい。
7日には、合格者説明会が開かれる。新校のスタートは間近だ。

  本校では、学年末考査の最終日。午前中、卒業式の予行演習も行なわれた。紅白の幕もきちんと張られ、生花も飾られた。ストーブも配置された。例年に倍するご来賓の数、お膳立ては完璧。
生徒諸君には立派な態度で臨んで欲しい。

明日付けで発行のPTA新聞に掲載される拙文を記す。

(平成21年3月3日)



飽くことなく可能性を求めて

二十九期生のみなさん、卒業おめでとう。 保護者の皆様には、お子さんのご卒業、まことにおめでとうございます。心から祝福申し上げます。
二十九期生には、二年生の秋に再編統合の発表があったが、さぞかし、悲しく残念な思いを味わったことだろう。それにも負けず、卒業まで漕ぎ着けた君たちを大いに称えたい。

  君たちは、これからそれぞれの人生を歩むわけだが、人生行路はいつも順風満帆とは限らない。それどころか、取り巻く社会は、未曾有の世界的不況に陥っている。君たちも「百年に一度の不況」という表現を、度々耳にしているだろう。トヨタ、ホンダ、パナソニック、ソニーなど、我が国の超一流企業までもが、軒並み赤字に転落した。その結果として、人員削減による解雇や一時帰休等が大きく広がっている。憂うべき非常事態である。今後さらに、我々の生活に影響が及んでくると思われる。
 
  このように、冬の時代がしばらくは続くだろうが、決してあきらめてはいけない。じっと耐える中で、まじめにコツコツと努力を継続することが求められる。自暴自棄になったり、努力を怠る者には春の訪れは遠くなる。「冬来たりなば 春遠からじ」の心境で、がんばりたいものだ。

  私の経験を二つ述べたい。
山歩きを好み、これまで数多くの高みに挑んで来た。頂上にやっとの思いでたどり着き、眺望を楽しむ。まだ夜も明けやらぬうちに出発した遥か彼方の地点。歩いてきたルートを目でたどることが可能なとき、あきらめることなく努力を継続することが、いかに大切かを痛感する。
一歩一歩の歩みはとても小さいけれど、その積み重ねがあったからこそ頂上に立つことができたと、感動を覚えるのである。

  また、私はある試験に挑んだが十回も不合格となり、十一回目にやっと合格できたという経験がある。途中で何度も「なんでやねん」とくじけそうになったが、「なげたら負けだ」と自分に言い聞かせあきらめなかった。その間、多くの人からの励ましがあった。とても感謝している。
激励や忠告も大きな力になったが、合格を果たし夢に一歩近づけたのは、自分を信じてあきらめなかったからだ。

  人間の可能性は無限である。「飽くことなく可能性を求めて」、努力を積み重ねて欲しい。
二十九期生の、それぞれの人生行路における健闘を切に祈る。

(平成21年3月3日)

 

開示面談が終了

1・2年の学年末考査も順調に進み、明日が最終日だ。
明日は午前中、卒業式の予行演習も行われる。
式場(体育館)の設営も、残すは紅白の幕張りと大花瓶に花を生けるのみとなった。
みなさん、本当に手際よくやってくれる。有り難いことだ。感謝したい。

 
  評価・育成システムに係る今年度の「評価の開示面談」を先日来実施してきたが、スムーズに進み、本日午前、全員を終了できた。

  11日の職員会議では、大阪府教育委員会からの「平成21年度 府立学校への指示事項」について、冊子をもとに説明する予定である。
同じ11日には、異動予定者本人への通知も行なう。

3月に入り、ますます慌しさが募る。

(平成21年3月2日)

 

予報では曇り時々雨

どうも天候がすっきりしない。昨日も、午前中は快晴だったが正午ぐらいから俄に曇り、夜半には雨が降った。今日も同様に、午前中は晴れ渡ったが、午後は曇った。

一昨日までの週間予報では、本校の卒業式が行われる3月4日は「曇り」ということだったが、昨夕当たりからは、予報は「曇り時々雨」に変わった。

雨が降ると足下が悪く、保護者やご来賓の皆様方には、とてもお気の毒である。

式当日は、正門・通用門、及び玄関前の掲揚ポールに国旗を掲揚するが、青空の下、翩翻とひるがえる国旗を見たいものである。

とにかく、29期生の門出をよい天気のもとで祝いたい。

(平成21年3月1日)

 

一面の濃霧

いよいよ明日から3月、先日も書いたところだが時間の経過がとにかく早い。

今朝は一面に霧が立ちこめた。「村雨の露もまだ干ぬ・・・・」といった風情で(もっとも、これは秋の和歌だが)、とても感じがよかった。霧は珍しく遅くまで残り、私のところでは9時過ぎまで晴れなかった。早朝新聞を取りに出ると冷気を強く感じたが、6時の気温は1度ということだった。

  卒業式の準備などで学校へ出向いたが、昼間は快晴となり春の陽光が降り注いだ。
ジンチョウゲ(沈丁花)の花も、ここ数日で開いてきそうである。

(平成21年2月28日)

 

評価・育成システム

大阪府教育委員会が試行を重ねた末、平成16年度から導入した「評価・育成システム」をご存じだろうか。
『「評価・育成システム」では、すべての教職員が学校の目標を共有し、その達成に向けた個人目標を主体的に設定して、校長等の支援を受けながら、意欲的に取り組みを進めることを基本とする。そして、子どもや保護者、同僚教職員等の意見を踏まえた自己評価と校長等による評価を通じ、教職員が自らの意欲・資質能力を一層高めることを促す。そうした教職員の取り組みを進めることによって、学校の教育活動をはじめとする様々な活動を充実させるとともに、学校や校内組織の活性化を図っていくことをめざす。
この評価・育成システムの実施を通して、校長のリーダーシップのもと、教職員が一丸となり、教育をめぐる諸課題に学校全体として適切に対応することで、子どもたちの願いや府民・保護者の期待に応えていくことが重要である。(大阪府教育委員会・「評価・育成システムの手引き」より)』

  具体には、年度はじめに、教職員は自校の教育目標や所属分掌の目標に沿って目標を立て、校長に申告する。校長との「目標設定面談」を通して、目標が妥当なものかどうかを点検する。校長は必要に応じて、「目標」を改めさせることもある。
教職員は、設定した「目標」に沿って日々の職務を遂行し、年度途中で「進捗状況」を校長に報告する。校長・教頭及び事務(部)長は適宜指導助言し、それらを通して教職員の育成を図る。
1月末に教職員は「達成状況」を校長に提出する。教頭・事務(部)長は、それを一次評価し、校長は二次評価を行う。年度末に、校長は「評価」の開示面談を実施し、評価結果について説明をすると共に次年度へ向けての指導助言を行う。
教職員は評価結果について不服がある場合は、「不服申し立て」ができる。といった一連の流れになっている。

  評価結果については、今年度から給与等の処遇に反映されている。

  先日来、本校では評価の「開示面談」を実施中で、現在最終段階に入った。開示を通して全員の教職員と話しができることは、とても有意義である。

  教員はこれまで評価されることには慣れておらず、導入当初は多くの学校で種々の軋轢が生起したと聞く。評価・育成システムは、未だ完成の域には達していないが、本格実施から5年が経過し制度自体は徐々に定着してきたと言えよう。今後も改善すべき点は早急に見直しを図り、よりよきものにしていく中で、真に学校活性化につなげていくことが求められる。

(平成21年2月27日)

 

開花予想

懐風館高校の入学者選抜のため、2日間の水が入った学年末考査だが、今日から仕切り直しで再開した。学年主任などが欠席者の出ることを心配したが、ほとんどいなかったので安心した。
選抜に係る学力検査の採点担当の職員は、午後から羽曳野高校へ向かった。

  待ちわびた「桜(ソメイヨシノ)の開花予想」が、昨日やっと出た。今冬は、2月中旬に異常とも思われる高温が続いたので、予想が少し難しかったようである。
日本気象協会によれば、例年より6〜8日ほど開花が早くなりそうだ。
大阪、京都、神戸の開花は、3月24日である。予想どおりの開花であれば、満開は4月はじめとなりそうだ。

  昨日、卒業式を挙行した学校も多かったようだが、昼過ぎまで雨が止まず気の毒であった。本校は3月4日だが、何とかよい天気になって欲しいと願わずにはおれない。

(平成21年2月26日)

 

人事異動

早いもので、2月もあと残すところ3日となった。2月は、俗に「にげる」とも言われるが、時間があっという間に経過する。

3月は、人事異動の月である。本校は、再編統合の対象校(平成23年3月閉校)なので、来年度は新入生がなく、3年・2年のみとなる。当然のことながら、教員定数減のため多くの方が転出することになる。転出があれば転入もあるというのが通常の形だが、まず教諭の転入はないだろう(期限付きの常勤講師や非常勤の講師は、新しく何人か来られることになるが)。出て行く一方というのは、とても寂しいことだ。
転出するに当たっては、もちろん各自それぞれに希望をもつ。全員が希望どおりの異動ということになれば言うこと無しだが、そうでない場合も往々にしてある。私自身も、過去にそういった経験がある。
校長として、頭の痛い3月である。

 
懐風館高校の入試のため2日間空いてしまったが、明日から1・2年生の学年末考査が再開される。生徒諸君には、気合を入れなおしてがんばって欲しい。

(平成21年2月25日)

 

懐風館高校の入試

寒の戻りで、ここ数日寒い日が続いている。本校近辺は、最高気温が12.7度であった。週間予報では、同様の寒さが続くという。寒の戻りで、ここ数日寒い日が続いている。

本日は、府立高校の前期入学者選抜の学力検査が行なわれた。

懐風館高校の入学者選抜の学力検査も羽曳野高校で実施され、本校の教員も留守番の一人を残して検査監督等の業務に携わった。明日は、「面接」が実施される。なお、懐風館高校の合格発表は、3月3日である。

というわけで、本日、明日と生徒たちは休業である。校内は、実習助手や事務職員等を含めて12名しかいなかったので、長期休業中の夕刻のようなガラーンとした静寂な雰囲気に包まれた。

(平成21年2月24日)

 

「粗にして野だが卑ではない」

「粗にして野だが卑ではない」(そにして やだが ひではない)は、一流商社代表取締役から国鉄総裁に就任した 石田禮助(いしだ れいすけ) 氏(明治19年2月20日 - 昭和53年7月27日)が、国会の委員会に初めて出席した際、自己紹介した言葉であり、ご存知の方も多いことだろう。
作家の城山三郎 氏が平成4年に、「粗にして野だが卑ではない」の書名で小説に著した。

城山三郎著「粗にして野だが卑ではない」に寄れば、

一橋大学を卒業して商社に入った石田は、海外の支店長を歴任して最後は代表取締役にまで上り詰める。商社時代にはその笑顔を見たことがない、という部下がたくさんいるほど厳しい人だったが、正直でうそをつかないその性格や、質素倹約を旨とする生活ぶりのせいでみんなから慕われる存在だった。退職後は、神奈川県の片田舎で晴耕雨読の生活をしていた。

その石田が78歳で、財界人の誰もが嫌がった国鉄総裁を引き受けた。政治家にたかられ、かつ日本最大の労働組合を抱え、それでいて経営のほとんどを法律で縛られていた当時の国鉄総裁は、ただ袋叩きに会うポストでしかなく、財界では誰も引き受け手がなかった。
石田は生涯の最後は「パブリック・サービス」(社会貢献)をしたいとかねがね思っていて、その職を引き受けるが、かといって自分の信念を曲げることはなかった。

昭和38年、国鉄総裁として初登院をした石田は、背筋をピンと伸ばし、代議士たちを見下すようにして「諸君」と呼びかけ、彼らの度肝を抜いた。石田は別に奇をてらってそうしたわけではない。

さらに、「嘘は絶対につきませんが、知らぬことは知らぬと言うから、どうかご勘弁を」と切り出し、「生来、粗にして野だが卑ではないつもり。ていねいな言葉を使おうと思っても、生まれつきで出来ない。無理に使うと、マンキー(野猿)が袴を着たような、おかしなことになる。無礼なことがあれば、よろしくお許し願いたい」と断った上で、「国鉄が今日のような状態になったのは、諸君たちにも責任がある」と言い放った。

「40を過ぎたら、好きなことをやれ!」今泉正顕 著 ・三笠書房に寄れば、「粗にして野だが卑ではない」は、次の意味を言い表しているとある。

粗   質素な生活をして、
野   仕事では「野人」ぶりを発揮、
卑   だが、権力におもねることなく正論を吐き決して卑屈な態度はとらなかった。

石田氏は、昭和43年まで国鉄総裁を務めた。「公職は奉仕すべきもの、したがって総裁報酬は返上する」と宣言し、広く国民の支持を得た。当時中学・高校生であった私は、氏のことをよく覚えている。頑固爺さんというイメージであった。
「粗にして野だが卑ではない」、心地よい響きである。
このような生き方ができればと思うが、凡人には夢のまた夢である。が、「念ずれば 花開く」の言葉もある。少しでも近づけるよう努めたい。

(平成21年2月22日)

 

目標達成に向けて

卒業式も近づき、3年の担任団や教務担当者、及び事務職員等の関係者は、慌ただしい毎日である。1・2年は、23日から学年末考査。学級担任は、クラス生徒の進級に向けての意欲をいかにもたせ維持するかに腐心している。
懐風館高校の入学者選抜(学力テスト2/24・面接2/25)も迫ってきた。

各分掌等では、今年度の総括を進めており、すでに昨日の職員会議で報告が終わった分掌もある。校長としての総括や各分掌の総括、そして「平成21年度府立学校への指示事項」等を踏まえて私が来年度の経営方針を示し、それに基づき各分掌がそれぞれの部署の目標を作成する。それらを念頭に職員一人ひとりは各自の目標設定をし、その達成に向け日々の教育活動を展開することになる。

私の学校目標(〜平成23年3月・閉校)は、「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」であり、一人ひとりの生徒を大事にしつつ、よりよい状態で閉校に向かうようにしていくことが校長としての務めであると考える。

私の、ダメなことはだめと言い切ると共にやるべきことは反対しようとも絶対にやるという経営姿勢は、ときに一部の職員と軋轢を生んでいることは事実だ(一方で、大きな拍手を得ていることも事実)。

PTA役員、役員OB、同窓会役員はもとより、本校を取り巻く地域選出の府議会議員、統合区長、近辺の住民等々、みなさん方はとても情があり、本校に対して実に協力的である。これらのみなさんの支援の力を、なぜもっと早い段階で結集できなかったのか不思議でならない。

今年度は、校内喫煙の問題なども学校協議会のテーマにするなど、マイナスイメージのこともオープンにしてきた。そのような中、多くの場面でたくさんの人々に協力していただいた。
今後さらにご支援を仰ぎ、「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現に向け、種々の取り組みを粘り強く展開する。

(平成21年2月21日)

 

今年度の授業は終了

本日の授業が、今年度最後であった。
いよいよ来週23日(月)から学年末テスト(〜3/3)が始まるが、とにかく全力を出し切ってがんばり、全員進級できることを願っている。

  卒業式まであと11日。来賓としてご出席していただける方が、ほぼ確定した。人数は約30名になる。みなさんご多用の中、臨席賜るわけだが、誠に有り難いことである。
門出にふさわしい、厳粛で清新な気持ちの味わえる式にしたいものである。生徒諸君も、立派な態度で臨んで欲しい。

  40歳のときに教え子の結婚媒酌人を務めた折り、モーニングコートを購入しそれを現在も使っている。47歳で、ズボンのウェストを3センチ余り出した。
昨年4月の入学式の前に久し振りに着てみるとかなりきつくなっており、2週間ほど意識してダイエットに励み何とか使えた。今回も現在のものが使えるように、本日からダイエットを心がける。式場の壇を何度か上り下りするが、その際上着のボタンを飛ばしてしまうというような格好悪いことにしたくない。

(平成21年2月20日)

 

分野別進路ガイダンス

本日6限、2年生を対象に分野別進路ガイダンスを行った。
今回は大学・短大、及び専門学校等から講師をお招きし、19会場に分かれてさまざまな分野の体験授業を受けた。各分野の実際を知り、進路決定に向けて意識を高めることを目的としている。
こまめにメモをとる生徒が多いなど、熱心さが際立った。これも担任団の事前指導の賜物であろう。

谷口校長

(平成21年2月19日)

 

沖縄からの来客

本日午後、沖縄から来客があった。沖縄県立美里高等学校の教諭お二人が、遠路はるばる視察・見学に来られたのだ。

本校のホームページで、教育目標の「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」が目に止まり、生徒指導や進路指導等の実態を見聞したいと1月半ばに連絡があった。今のところ本校でこれといって胸を張れるようなものはないが、取り組みの実際が何らかの形で参考になればと申し出を受けた。

6時限の授業を見ていただいた後、教頭と生徒指導主事から生徒指導や進路指導等の状況・実態について説明をした。また、美里高校の状況などもお聞きすることができた。本校と似通った状況があるようで参考になった。最後に、私からも学校経営という観点からお話しさせていただいた。

「その件についてはホームページで読みました」などと、本欄「校長室から」についても、細部まで目を通されていたので驚いた。真摯で前向きなお二人の姿勢に、とても好感をもった。
府の教育委員会や教育センターからの視察は度々あるが、学校関係、それも遠い所からの視察・見学などというのは、近年なかったのではないだろうか。
本校としても、大いに刺激を受けた一日であった。

谷口校長

(平成21年2月18日)

 

来年度予算案

今日から前期入学者選抜の志願書受付が始まった(〜18日)。
懐風館高校の受付も、羽曳野高校を会場としてスタートした。本校の教員も携わっている。一人でも多くの志願者が集まることを願っている。

大阪府教育委員会の来年度当初予算案が示された。前年度比、3.1%の減である。
校長としてこれまで種々の要望を出してきたが、予算削減の中、本校に対しては人的配置の面で、かなり配慮していただいたと有り難く思っている。
4月からで数えると、閉校まであと2年。課題は多いが優遇された人的資源を有効に活用して、山積する課題改善に向けて全力を傾注しなければならない。
成果をあげることが求められる。さらに、心して経営に当たりたい。

(平成21年2月17日)

 

指導の機会を多く

「人の話は、私語をしないで静かに聞く」ことは、当たり前の基本的なマナーである。残念なことだが、そのことが備わっていない生徒が本校では少なくない。小さいときに躾られることが望ましいが、その機会に十分恵まれなかったのだろう。気の毒な境遇であったとも言える。

遅くなったが、このままで放っておいてよいわけがない。きちんと躾て社会に送り出してやることが求められる。これまで、少なくともここ十数年、その面での努力が本校では少なかったのではないか。勉強以前の課題として、徹底して取り組むべきではなかったか。もちろん、歴代の校長もそのように考えられたと思うが。何らかの阻害要因があったのだろう。

本校では、全校集会が少ない。「人の話は、私語をしないで静かに聞く」ということの訓練も兼ねて、来年度から始業式・終業式のない月の初めに全校集会をもつことを、2学期半ばに提案し全教職員に理解を求めた。
時間を要したが、先日の職員会議で来年度から実施することを決めた。もちろん、日々の授業において、ホームルームで、また学年集会において、併せてしっかりと指導することが求められる。言い換えると、それができれば、黙っていても望ましい形で全校集会がもてるとも言えなくはない。
とにかく、全員での一致した取り組みが欠かせない。今回の決定は、大きな前進である。

具体的な取り組み内容についてはこれからだが、やるからにはきちんと計画して、より実り多いものにしなければならない。
静寂な雰囲気の中で、夢やロマンを語ることができればこの上ない喜びである。

(平成21年2月16日)

 

シランの芽

今日は雲一つない快晴、昨日ほど気温は上昇しなかったが、日射しが強く体感的には4月下旬の感じだった。
昨朝、玄関先のシランの芽が二つ三つ出てきているのに気がついた。緑のとんがり帽子が、5ミリくらい顔を覗かせていた。それが今日は15〜20個に増え、早いものは15ミリくらいになった。ここ数日の2月らしからぬ陽気のせいである。
今の時期、庭の用事にこれといって大きなものはないが、樹木の気になる枝を剪定したり、伸び始めた雑草を抜いたり、また庭石に撒き水したりしていると、2時間くらいはすぐに経ってしまう。
人それぞれに楽しみがあるが、庭いじりのひとときが私には心の和む至福の時間である。

  午後から、奈良市の「百年会館」で開かれた障がい者の集い「春咲きコンサート」に家族と出かけた。今回で13回になる催しだが、いつも障がいをもったみなさんの笑顔に勇気を貰う。また、毎回感心するのは、数多くの若者がボランティアとして協力されていることだ。「最近の若者は・・・・」と否定的に捉えられることが少なくないが、心ある若者も数多いのである。

(平成21年2月15日)

 

観測史上の最高気温

早朝、新聞をとりに外へ出ると、異様ななま暖かさ。後で知ったが、早い時間帯から19度もあったらしい。
全国的に季節はずれの温かさとなり、25度以上の夏日を記録した所もあったと聞く。100ヵ所以上の観測地点で、2月の史上最高気温を更新した。

  2年生、1年生は、来週一杯で今年度の授業が終了となる。23日からは学年末考査だ。
悔いの残らぬように全力を尽くして欲しい。

  近々、本校のホームページをリニューアルする。昨年9月に新しくなったばかりだが、今回のリニューアルで、さらに見やすくなると思う。ご期待を。

(平成21年2月14日)

 

3年生の登校日

今日は、9時ごろから気温がぐんぐん上がり、最高気温は19度を記録した。4月の陽気であった。3年生が、久しぶりに登校した。卒業できることが決まり、どの顔にも安堵の表情が見えた。

近々、桜の開花予想も発表されるだろう。楽しみにしている。あちらこちらで梅花の芳香が漂うし、蝋梅(ロウバイ)も満開である。
庭の椿も、2〜3日前から咲いてきた。3月中旬まで楽しませてくれる。目を凝らすと庭隅で黄梅(オウバイ)も咲き、我が家のシンボルツリーとなっている白木蓮(ハクモクレン)の花芽も少しずつ膨らんできた。

来週は寒さがぶり返すという予報もあるが、季節が大きく動いてきたことには違いない。
卒業式(3/4)は、暖かい日であって欲しい。

(平成21年2月13日)

 

全員に卒業認定

本日、卒業判定会議を開き、在籍している29期生全員の卒業を認定した。
今年度の3年生は、4月当初の在籍人数から途中で一人も欠けることがなかった。うれしい限りである。
生徒諸君の努力を称えると共に、保護者のみなさんの温かい支援に感謝申し上げたい。また、粘り強くていねいな指導に徹した本校職員に敬意を表する。

晴れて、全員が3月4日の卒業証書授与式に臨むわけだが、門出にふさわしい厳かで清新な気分を味わうことのできる式にしたい。

(平成21年2月112日)

 

学ぶに如かざる

つい最近まで、高校では教師は初任以来、教室という個室の中で社会や他人の目に晒されることがない特別な職務環境を常態としてきた。好むと好まざるとに拘わらず、いわゆる、教室王国をつくってきた。それはいつの間にか、生徒に対して変ることばかりを求め、自分自身を変えることに鈍くなるという弊害を生んだ。
そういった教職の特殊性について自覚する必要が強く求められてきた。学校として、一貫性のある生徒指導体制の確立は、傷を嘗め合うのではなく教師が互いに学びあうこと、すなわち切磋琢磨し、自らを変えていくことから始まるものだから。

  教育現場での実質的な課題解決方法は、教師と生徒がお互い授業を通して妥協せずに、質の高い指導、密度の高い学習活動を展開することに尽きる。教師には、生徒の学習活動の不振を生徒の責任のみに転化しないで、自らの指導法や指導技術及び熱意の問題として反省し、あるいは、支援の仕方の不十分さを直視し常に研究と修養に努め、改善策を練る手立てを講じることが求められる。

  生徒諸君にも、教師に対して質の高い教授法や教授内容を求めるからには、学習活動に真剣に打ち込むという自らの責任を果たすよう指導すべきである。教師の対応が真摯であればあるほど、生徒は敏感に反応し、指導に素直に従い積極的で意欲のある学習活動を展開すると信じる。職員室は、教師が教科指導・生徒指導にかかわる情報を共有し、共通の課題として共に指導法を学習し研鑽し合う場となることが求められる。
しっかりとした堅固な指導体制の確立を図り、やさしさと温かみを基盤に、あきらめることなく粘り強く指導することが必要である。
 
学校で育めるのは夢や理想であり、志である。それを実現するためのエネルギーを蓄えさせることである。一人ひとりの生徒に具体的な生き方の方向性を把握させ、たとえ本人にとって次善の策であろうとも、その実現に向けて一歩でも近づけるよう努力させることが求められる。
そのためには、教師が夢やロマンを語る中で、生徒の実態に応じた具体的で継続的な適応指導を徹底することである。

 
  子貢曰く、詩に云う、切するが如く磋するが如く琢するが如く磨するが如しと。
『論語・学而第一』

  子曰く、吾嘗て終日食わず、終夜寝ねず、以て思う。益無し。学ぶに如かざるなり。
『論語・衛霊公第十五』

(平成21年2月11日)

 

山よりでっかい獅子は出ん 

今日は、私立高校の入試だ。 電車の駅などで、待ち合わせをしている中学生の姿が目立った。「がんばろう、がんばろうね」の声が、あちこちで聞こえた。43年前の自分の姿と教頭選考の論文テストのことが脳裏をよぎった。
高校入試のときは特に緊張しなかったが、論文テストのときは試験場で緊張感というよりも気合が漲り、全身が熱くなったのを覚えている。

  私は、ここ一番のときものすごく気合が入る性格である。ベーターエンドルフィンが普通の人の数倍も排出されるのだろう。全身火の玉となる。

  大学3年で初めて学校のランシャツ・ランパンを身につけ(インターカレッジしか使用できなかった)学生対校選手権に出場したとき、自身初めてのトライアスロンレース第1回全日本トライアスロン宮古島大会のスイムスタートの際、そして、マッターホルン単独登頂へのスタートを切ったとき、「やるぞ、やってやる」と異常に興奮したのを覚えている。

  そういった非日常的緊張感や究極的非常態を、マラソン・トライアスロン・ウルトラマラソン・登山などを通してこれまで数多く経験してきたことが、私の血や肉となっている。「山よりでっかい獅子は出ん」「この世で起こったことは、必ずこの世でかたが付く」と何事にも動じない心は、そのような経験を通して形成されたと思う。
そういった意味で、生徒たちにもいろいろのことを体験して欲しいと思っている。

  受験生には、「全力を尽くせ、しかっりやれ」のエールを送りたい。

(平成21年2月10日)

 

活学

学校近辺の今朝の最低気温は、0.4度と冷え込んだ。久しぶりに、手がかじかんだ。夜は雨になるらしい。片方の手に傘を持っていたのでポケットが使えず、余計に冷たかった。
昼間、日当たりの良い校長室は、暖房無しでも23度まで室温が上昇した。三寒四温というが、寒かったり暖かかったりをくり返しながら本格的な春がやって来る。

人生幾つになっても、好奇心を旺盛にして「学ぼうとする気持ち」を持ち続けることが大事である。私は、好奇心は人一倍旺盛であるが。勉強熱心、向学心旺盛とは、とても言い難い。

「為になって、役に立つ」学問を活学という。つまり「教訓として有益」で、「実生活において有用」な学問である。学問には、「為にはなるが、役には立たない」ものもある。これを死学という。
また、「為にはならないが、役に立つ」という学問もある。これを実学という。学問にはもう一つ、「為にならず、役にも立たない」いわゆる虚学というものがある。
これは百害あって一利なし、始めから近づかない方が得策である。

  ・「為になって、役に立つ」     活学
・「為になるが、役に立たない」   死学
・「為にはならぬが、役に立つ」   実学
・「為にならず、役にも立たない」  虚学
   
   同じ時間を費やすなら、活学が奨励されることは言うまでもないが、私の場合、読書などもハウツー物に偏ったりしてしまう。実学の傾向が強い。反省したい。


   学問の理想は「学真行道」、真理を学び道を行ずることにある。学問の根底には、真理がなければならない。真理とは万古不易のことを指し、100年や200年で変わってしまうようなものは、到底真理とは言えない。2千年も3千年も変わらないものが真理といえよう。2,500年以上の長きにわたって魅了する論語などは、その代表格であろう。

   論語、学而第一の冒頭に「子曰わく、学びて時にこれを習う、亦説ばしからずや」。『孔子が言われた、学んだことを時々復習すると、理解が一層深まって来る。これは何とも嬉しいことではないか』とある。多くの方が目にし、耳にしたことのある文であるが、これを初めて読んだ時、「なるほど、学びっ放しでは身に付かない。復習は大事だな」ということくらいは誰もが分かる。
何度も素読したり、何年かして再び読むとき、どうもその程度のことを言っているのではなさそうだということに気がつく。「復習は大切だよ」となら、誰でも言えることだ。孔子が言うにはもっと深い意味があるだろうと。
孔子は、別のところで「教えありて類なし」『人間は生まれてからの教育によってどうにでもなるものであって、生まれつき上下の種類があるものではない』とも。であるから、「時に之を習う」を『時々復習する』という解釈では不十分であることが分かる。“継続は力なり”と言われるが、孔子はきっとこのことを述べているのだろうと推測できる。したがって「時に之を習う」は『くり返し、くり返し実践しているといつの間にか習慣となって、気が付いた時には、しっかり身についている』ということになる。
いくら頭では理解していても、そのことが無意識のうちに自然体で行動に表われるようでなければ、本当に分かっているとは言えないということであろう。

( 参考 : 論語に学ぶ会「論語を始める前に」)

(平成21年2月9日)

 

大きな略旗

本校には、とても大きくて立派な校旗の略旗がある。21期生(平成12年3月卒業)が、卒業記念品として残してくれたらしい。このような大きな略旗は、私はこれまで見たことがない。
この略旗が作られて以来、入学式・卒業式などの式典の折り、本校では舞台壇上の背景に掲げてきた。いくら大きくて立派であっても略旗は略旗であり、式典の壇上背景に掲揚するものではない。あまりにも大きすぎて、後ろの金屏風にもかかってしまう。私に言わせると、式典の壇上背景には大変不格好で不細工、とても陳腐である。大会や競技会などの応援には、映えるであろうが。
刺繍された本来の校旗は、式典においてどこにも掲揚せず、校長室の陳列庫に365日眠ったままであった。

また、この略旗ができる以前は卒業アルバムで確認する限り、入学式・卒業式などの式典の折り、本来の校旗のみ三脚で演台横に掲げられ、国旗は壇上に掲揚されていなかった。

  平成11年夏に国歌・国旗法が制定された。当然のことながら、それまで以上に文部省(現在は文部科学省)や府教委による「望ましい形での掲揚」の指示が強められたとき、おそらく当時の校長と職員団体との間で、卒業記念品の略旗を壇上背景に掲げ、国旗を演台横に三脚で掲揚するということが決められたのであろう。妥協の産物である。
私には、そのようなことは断じて看過できない。

  今回の卒業式(3/4)から、私の責任において、国旗のみを壇上背景に掲揚し、本来の校旗を三脚で演台横に掲げる。また、久しく絶えていた正門と通用門での国旗掲揚を復活させる。運動場の掲揚台にも、従来どおり国旗を掲揚する。
その旨を、1月22日の職員会議の席でも全教職員に告げた。粛々と実行する。

(平成21年2月8日)

 

教育目標の達成状況

今年度の授業は、残すところあと10日となった。いよいよ大詰めに近づいてきた。
若干早い気もするが、今年度の本校の教育目標の達成状況について述べる。

  今年度の教育目標は、次の五つである。

1 「休まず、遅れず登校させる」

2 「わかる喜びや達成感などを味わわせる」

3 「帰属意識を高め、中途退学者を減らす」

4 「進路決定率100%をめざす」

5 「特別支援教育の充実を図る」

 それぞれについて総括すると、

1 については、取り組みを強化したにも拘わらず、昨年度とほぼ同数であった。2クラス減と母体数が減った中、実質増えたことになる。達成できなかったと言えよう。今後も、家庭との連携を強化しながら、遅刻・欠席の減に向けてさらに努めることが求められる。

2 は達成度が評価しにくい面があるが、各教科の取り組みや生徒たちの様子を見るとき、概ね達成できたのではないかと思う。さらに、きめの細かい指導に努めなければならない。

3 については実質減っていないが、困難な状況の中、学校への帰属意識を高めながら粘り強い指導に努めることができている。さらに成果をあげるよう求められる。

4 あくまでも、100%は努力目標である。未曾有の不況の中、目標達成のために進路指導部を中心に全力で努めることができた。概ね達成できたと考える。今後も、年度内に一人でも多くの生徒の進路が決定できるよう努めなければならない。


5 については、関係分掌・関係者を中心に全体の意識を高めながら、大いに充実を図ることができた。一定の成果も収めた。

 以上、全体としては、まだまだ不十分ながらも概ね達成できたと言えよう。点数をつけるとすれば、ぎりぎり60点の及第点が取れたと言えるのか。甘いだろうか。

(平成21年2月7日)

 

耐寒訓練

本日耐寒訓練で、1年生全員が学校から二上山雌岳を経由して当麻寺まで歩いた。
これは創立以来の伝統行事で、1年生を対象に実施してきた。来年度から新入生はないので、今回で最後となった。とても寂しい気がする。

  班ごとに8時45分から2分おきに出発し、タイムを競った。三ヶ所のチェックポイントを必ず通過しなければならず、チェックポイントではクイズに挑んだ。見事正解した班には競技時間5分のマイナス(三つのポイントで全問正解の班には、15分)があった。
最も速かった班は、3時間で歩ききった。上位に入試した班は、後日、表彰される。

  ゴールの当麻寺付近では、PTA役員10数名による飲み物(ココア・紅茶・コーンスープ・スポーツドリンクなど)の提供があった。達成感に溢れる生徒諸君の笑顔が、さらに弾けた。PTA役員のみなさんには、12月の周辺地域大清掃の折にも豚汁を振る舞っていただいたが、ご厚意には、いつも頭の下がる思いである。

耐寒というには暖かすぎたが、全体的に生徒がまじめに取り組んでいた。歩いている最中もウダウダと文句を言ったりする生徒は皆無であり、うれしく思った。これも学年団が一丸となって準備に当たり、生徒の意識性を高めたからに他ならない。また、他学年団も好意的かつ積極的に支援した賜物である。

  私も全コース歩いた。生徒と共にいい汗をかかせていただいた。大阪に出てきてから40年、奈良に住んで34年になるが、二上山に登ったのは初めてだったこともあり、とても新鮮であった。

谷口校長

(平成21年2月6日)

 

早朝美化清掃活動での表彰と学校保健委員会の開催 

早朝美化清掃活動協力回数が20回に達した10人目の生徒がでた。
本日、校長室で当該生徒の表彰を行なった。
学校のため、みんなのために奉仕する気持ちは尊い。さらにこの輪が広がることを望む。

 
  本日2時から、学校医、学校薬剤師(学校歯科医は、所用で欠席)並びにPTA役員代表2名にも出席いただいて、今年度の学校保健委員会をもった。
まず、今年度の保健・安全関係等についての取り組みについて報告があった。次に、本校生の健康実態についての報告、そして、本校の性教育指導の実践についてパワーポイントを用いての報告が続いた。最後に、来年度の計画について協議した。なお、協議の中で、校医から本校の生徒指導に係わって忠告を賜った。真摯に受止めたい。

(平成21年2月5日)

 

立春らしい陽気

昨夜は、羽曳野市立6中学校との会合(高校側は、西浦・羽曳野・懐風館・美原の4校)があり、帰りが22時半くらいになった。会合の中で残念であったことは、今回の西浦と羽曳野の再編統合について、市教委幹部の中に、この段に及んで未だに内容をきちんと捉えられていない方がいるということだ。
家では「恵方巻き」を用意してくれていて、早速丸かぶりした。今年も元気に過ごせることだろう。

昨日午後からの雨は、明け方まで降り続いたようだ。今朝は濃霧となった。その影響で、電車等に遅れが出た。私もいつもより20分くらい学校到着が遅くなった。
8時ごろからは正常なダイヤに戻ったようで、授業には影響がなかった。

  霧が出た日は上天気になるのが常だが、そのとおりとなった。気温も上昇し、暖房無しの校長室だが、室温は、10時半現在で18度にも達した。この分だと20度を優に超えそうだ。
立春にふさわしい陽気である。

  修学旅行の代休が終わった2年生も今日は登校し、活気や賑わいが少しは回復した。

今月23日からは、学年末テストも始まる。授業は、今日を入れて12日となった。
卒業式(3/4)の準備も着々と進んでいる。

(平成21年2月4日)

 

今日は節分

今日は節分。 早朝や夜間はまだまだ寒いが、日中はかなり暖かくなってきた。最高気温は、10度を超えるようになった。
この冬、校長室は暖房無しで過ごした。そのような中、ズボン下(パッチ)を履いたのは、12月中旬に体育館で「タバコの害について」話をしたとき1回だけ、通勤時、手袋を着用したのは1日のみだった。元気に過ごせているということだろう。
夏も扇風機のみで過ごしたので、今年度は地球温暖化阻止に少しは貢献できたと思う。


節分は、文字どおり季節の分かれ目の意味で、元々は「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のそれぞれの前日を指していた。特に立春の前日を指すようになった由来は、冬から春になる時期を一年の境とし、現在の大晦日と同じように考えられたためのようである。

豆まきがよく行なわれるが、豆をまくことには、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味合いがある。まかれた豆を自分の年齢より一つ多く食べると、体が丈夫になり、風邪をひかないというならわしもある。
西日本・北九州・関東・東海では、炒った大豆をまくが、南九州・北海道・東北・北陸では、回収しやすく、地面に落ちても食べられるという理由から落花生をまくと聞く。

その年の恵方(その年の干支によって定められた最も縁起が良いとされる方角)に向かって巻き寿司を丸かぶりする風習もある。巻き寿司を切らないで一本丸ごと食べるのは、「縁を切らない」という意味がある。また、七福神にちなんで、「かんぴょう」「きゅうり」「伊達巻」「うなぎ」など七種類の具材を使用し、「福を巻き込む」という願いも込められている。私もほぼ毎年、丸かぶりをしている。
ちなみに、今年の恵方は「東北東」らしい。

(平成21年2月3日)

 

クンシラン

3年生の授業がなく、2年生は修学旅行の代休。そういうわけで、校内は1年生のみである。明日も同様だ。何となく寂しい感じがする。
来年度は、2年生と3年生のみ、次の年は3年生だけになってしまう。一年中、今日のような状況が続く。複雑な気持ちになってしまう。

 
  若いとき、盆栽の培養に力を入れた時期があった。水遣り・施肥・芽つみ・整枝など、年がら年中世話に追われた。盆栽展見学のために夜行バスで東京を往復したり、盆栽や資材、及び関係図書等の購入のために相当の金額を費やしたものだ。家のローン返済で汲々していた頃だったので、夫婦げんかの種ともなった。
そのように大事にしていた盆栽たちを、ある年、ほとんどのものを枯らせてしまった。可愛そうなことをしてしまった。
同じ年に両方の父親をガンで失ったのだが、見舞いや葬儀、法要などが続き盆栽どころではなかったのだ。

  それ以来、鉢物は持たないようにして来た。
そのような中、10年ほど前にクンシラン(君子蘭)を育てている友が、大事にしている2鉢を我が家に届けてくれた。そのときは複雑な気持ちだったが、断ることはできなかった。弱らせては申し訳ないと、そのときから丹精込めて世話をしている。そのかいあって、毎年見事に花をつけてくれる。冬場、暖房していない部屋や玄関に置いてあるので、花は4月である。蘭と呼ぶが、いわゆるランの仲間ではなく、ヒガンバナ科である。君子蘭の名前のとおり、とても気品のある花だ。

  一昨年の秋、近くの園芸店でクンシランの可愛い小鉢に出会い購入した。前述のように鉢物は持たないようにして来たので、私としては珍しいことだった。何とか今春咲かせたいと、以来大事に、大事に育ててきた。

  1月はじめに花芽が確認でき、日一日と大きくなる蕾の成長を毎日楽しみにして来た。1週間くらい前から開花し始め、今見ごろである。温かい部屋で管理しているから、早く咲いてきたと思われる。

  大株になっている友に貰った2鉢は、まだ花芽は確認できない。が、きっと今年も咲いてくれるはずだ。いまから楽しみである。

(平成21年2月2日)

 

無事帰還

天候不良のため仙台で足止めを余儀なくされた2年生の修学旅行団が、本日昼前に戻って来た。
伊丹で迎えたが、ほとんどの生徒が疲れも見せず、元気な表情で帰ってきたので安心した。彼らの若さがうらやましい。

引率していただいたみなさんは、とてもお疲れのことと思う。本当にご苦労様。ゆっくり休んでいただきたい。
大阪から同行願った看護士の方には、急遽予定より1泊多くなったため現地で大変お世話になったうえに、本日からの業務にも支障をきたせてしまった。大変申し訳なく思っている。お詫びすると共に、心から御礼を申し上げたい。
また、学校では事務長・首席教諭を含む3名が、日曜にも拘わらず早朝から登校し電話対応等に努めてくれた。見事な連係プレーであった。

(平成21年2月1日)

 

仙台で足止め

近畿では昨夜、1月としては珍しいまとまった雨が降った。観測史上、最大雨量を記録したところもあるらしい。

  修学旅行で東北地方を訪れている2年生一行、予定では本日仙台空港を発ち19時ごろ伊丹空港に到着の予定だった。しかしながら、近畿にまとまった雨を降らせた発達中の低気圧が東海沖を北東に進んだ影響で、東海から東北にかけての広い範囲でも31日朝から強い風雨に見舞われた。仙台地域一帯にも暴風雪警報が出て夕刻からの航空便が欠航となり、本校の修学旅行団は足止めを食らった。

  というわけで、仙台市内のホテルに一泊せざるを得なくなった。とんだアクシデントで、特に体調を崩した人などは辛い思いをしていることだろう。気の毒に思う。

  そのような中、添乗員のみなさんが敏速に動かれ明日午前の便が確保できたと聞き、一安心している。
天候は回復するとの予報だが、無事の帰阪を祈念する。伊丹空港で出迎えたい。

(平成21年1月31日)

 

防煙・禁煙教育の遅滞

3年生の卒業試験が終了した。 全力を尽くしてくれたことだろう。2月中旬に卒業判定会議があり、3月4日に卒業式を挙行する。全員が卒業できることを祈る。

  28日午後、藤井寺保健所で防煙・禁煙指導に係る研修会があり、生徒指導部長と共に聴講した。
医師による講話が中心であった。内容的には、特に目新しいものは無かったが、講師の先生の熱心さがひしひしと伝わってきた。

  防煙・禁煙教育では、医師や保健行政に係わる関係者、養護教諭、教委、及び教員(その中でも、特に保健体育科教員)が中心にならなければと常日ごろ考えている。その核となる我が国の医師や保体科教員、及び学校管理職の喫煙率が高いことが、防煙・禁煙教育の遅滞に繋がっている大きな原因の一つだと私は思う。今回講師を務められたような熱心な医師や保体科教員、及び学校管理職が増えることを願う。

  今回の研修内容の要点を、私なりにまとめてみた。

  1 防煙・禁煙には、親のタバコに対する考え方・姿勢が大事である。幼いときに、「タバコは百害あって一利なし」を叩き込むことが求められる。

2 学校教育の場においては、小学校低学年から禁煙教育を展開することが必要である。

3 我が国では、医師や教員の喫煙率が高い。医師や教員が率先して禁煙することが求められる。自らが喫煙していて、防煙・禁煙教育に力のこもるはずがない。

4 喫煙が常態化、習慣化している場合、簡単にやめることはできない。「外来禁煙」を推進している医院などの協力を仰ぎ、飲み薬・貼り薬などを処方してもらうことが不可欠である。

5 喫煙本数を減らしながら、徐々にやめていくというのは、理論的に無理である。決意した時点で、きっぱりと断つことが求められる。

大阪の防煙・禁煙対策は、他府県に比べて遅れをとっているように思う。厳しいことを申し上げるが、これまでの大阪府の幹部や府教委幹部の怠慢に責任の一端があると考える。
大いに反省していただき、防煙・禁煙教育の推進に全力を傾注していただきたい。

(平成21年1月30日)

 

順調に出発

2年生が修学旅行に飛び立った。
伊丹空港に8時30分の集合であり遅刻を心配したが、アクシデントのため一人が10分遅れた他は、全員定刻までに集合できた。学年団の事前の指導が功を奏したと言えよう。それと何より、生徒諸君の自覚の賜物である。

「休まず、遅れず」が、今年度の本校第一の教育目標である。それがここ一番で実践できた2年生を称えたい。
天候に恵まれることを祈る。昨日も書いたが、心に残る修学旅行にして欲しいものだ。

私が3月まで勤めていた府立勝山高校も、今年度の修学旅行は蔵王温泉であり昨日出発したと聞く。恐らく、ゲレンデで一緒になることだろう。不思議なめぐり合わせである。

(平成21年1月29日)

 

明日から修学旅行

明日、いよいよ2年生が修学旅行に出発する。インフルエンザの影響を心配したが、元気に出発できそうだ。
往復航空機を利用し山形の蔵王へ行き、スキーを体験する。本日午前、結団式を行った。元気に過ごし、楽しい心に残る旅にして欲しい。
以下は、今回の「修学旅行のしおり」に掲載した巻頭言である。


思いやる気持ちで心に残る修学旅行を

  いよいよ、君たちにとって楽しみな修学旅行への出発である。大いに楽しんできて欲しい。私の小・中・高校それぞれの修学旅行も、忘れえぬ思い出となっていつまでも心に残っている。
今回の修学旅行は、スキーやスノーボード体験がメインになっていると聞く。初めての人も少なくないと思うが、インストラクターの指導を、指示どおりにきちんとマナーを守って受けることだ。そうすれば、最後の講習ではかなり上達した姿が見られることだろう。

  また、あたり一面の銀世界や針葉樹のアオモリトドマツが雪と氷に覆われてできる樹氷など、大阪周辺とは違った蔵王の自然に触れると共に、さまざまな体験を通して日常の生活では学べないことを貪欲に吸収して欲しい。さらに、寝食を共にする中で、友情や先生方との心の交流も深めて欲しい。

  今回訪れる蔵王温泉は、今から1900年ほど前に発見されたという日本最古の温泉地のひとつである。お湯は強酸性の硫黄泉で、はじめは硫黄臭が気になるかもしれないが、すぐに慣れて次第に心地よく感じられるはずだ。君たちは、蔵王温泉の一日に吹き出す湯量を知っているだろうか。なんと1分間に約5700リットル、一日8700トンものお湯が噴き出しているのだ。世界有数の湧出量だ。スキー講習の後は、温泉入浴も堪能するとよいだろう。
 
  修学旅行を安全で楽しく、思い出深いものにするためには、定められたルールや先生方の指示を全員が守ることが求められる。常に周りを思いやる気持ちを忘れないで、他者を不愉快にさせるような行動は、厳に慎むことだ。さらに、早い時期から企画・運営に携わってきた先生方や旅行社の方々へ、また、現地でお世話になる皆さん方へ、そして何より君たちを送り出してくれた保護者の皆さんへの感謝の気持ちを忘れないで欲しい。
この30期生の修学旅行が、心に残る行事になることを切に願っている。

(平成21年1月28日)

 

先を見据えた教育

随分と日脚も伸び、夜の白くなるのも早くなった。6時20分に家を出て、最寄りのJR王寺駅まで約2キロを歩く。冷気が心地よく、駅に着くころには闇も薄らぐ。柏原駅での乗り換えのときには夜も明け、夜半一雨あったせいか朝靄がしっとりとした風情を醸し出した。近鉄道明寺から古市までひと駅だが、天気もよく車窓からの二上、金剛の山並みがうっすらと紅に染まった。立春まであと1週間、ここ二、三日使った手袋も、今朝は必要とせず、寒さも峠を越した。
「水温む」と実感するまで、あと一息だ。

忙しいと声に出すのは好まないが、このところ何かと出張も多く気忙しい。校務を一つひとつ片付ける中で、校長室の七つ八つの鉢物たちに水を与えたりして世話をするとき、しばしやすらぎを覚える。可愛がっているせいか、わりと勢いがよい。教育とは違って、植物の世話は答えの返ってくるのが早い。

教育活動を展開する中で、とかく結果を求めてせかせたり、妥協したりということに陥りやすいが、30年後、50年先を見据えた教育の実践が求められる。
中学校や高校のときの校長先生が始業式などでお話されたことが何気なく浮かび、反芻することがある。そのようなとき教育に携わる責任の重さを再認識すると共に、幼いころからこれまで、よき師、よき友に恵まれたと感謝するばかりだ。

(平成21年1月27日)

 

9人目の被表彰生徒(早朝美化清掃活動) 

3年生の卒業試験が始まった。
1時限目巡回したが、真剣に取り組んでいた。全員が卒業できることを祈っている。

  本日、早朝清掃ボランティア活動への協力回数が20回に達した生徒2名(両名とも3年生)の表彰を、テスト終了後11時から学級担任など同席のもと、校長室で行った。
二人は、これまで部活動でも活躍してきた笑顔のさわやかな模範生である。卒業後は、それぞれ大学・専門学校へと進むことが決まっている。これまでの取り組みに対し、拍手を送りたい。なお、早朝美化清掃活動で表彰された生徒は、これで9名となった。

(平成21年1月26日)

 

第28回大阪国際女子マラソン

第28回大阪国際女子マラソンが、本日(1/25)開かれた。テレビで観戦した方も多かったことだろう。以前は、私が主宰しているクラブの会員がずっと連続して出場していたので、地下鉄などを乗り継いでの応援に駆け回ったものだ。
大会は渋井陽子選手が、第20回大会(平成13年)に続いて2度目の優勝を飾った。序盤スローペースが続いたが、29キロ過ぎから渋井選手がスパート、2位の選手を約2分も引き離す2時間23分42秒の好記録をマークした。彼女(北京五輪の一万メートルの代表)は、このところマラソンレースでは失敗を繰り返し、結果を出せていなかった。
昨年11月の東京国際でも37キロ過ぎまで独走しながら、最後は失速して4位に沈んだ。今回は、インターバル69日の挑戦であった。このように短い間隔は外国選手では珍しくないが、日本の一流選手では異例のことだ。「東京の悔しさが染みついている間にリベンジしたい」「勝たなければ始まらない」と言っての決断だったと聞く。
文字どおり、「飽くことなく 可能性を求めて」である。その不屈の精神に拍手したい。本校の生徒諸君も、ぜひ見習って欲しい。私自身も大いに刺激を受けた。

  大阪国際女子マラソンは、オリンピックや世界選手権の代表選考を兼ねることが多く、今回も今夏ベルリンで開かれる世界選手権の選考対象レースであった。優勝した渋井選手は、昨年11月の東京国際女子で優勝した尾崎選手に次いで二人目の代表に内定した。最終選考となる2月の名古屋国際女子の結果如何だが、今回2位に入った赤羽選手も選ばれる可能性がある。

国内の女子長距離陣には、尾崎・渋井選手の他、今後、野口みずき選手(アテネ五輪・金メダリスト)も必ずや復活してくるだろうし、18〜21歳前後に有望選手がきら星のごとく出番を待っている。ロンドン五輪では、北京五輪で途絶えた金メダルをきっと取り返してくれるものと期待している。

  女子マラソンのテレビ観戦後、奈良県赤十字血液センターへ献血に出かけた。
今日は、ほとんど待つことなく献血できた。献血は大学時代に数回、社会人になってからの36年間、ずっと継続して来た。特に、20数年前からは毎月、少なくとも1回は行ってきた。今回で569回となった(はじめの10数回は、手帳を職場の血液互助会に預けたので残っていない。それを合わせると580回は超えているだろう)。259ヵ月連続献血を記録した。風邪薬を服用しても2〜3日は献血できないので、259ヵ月連続ということは、それだけ元気で来られたということだ。病気やケガで血液を必要とする人のために、自分の血液が少しでも役立っていると思うとき、幸せに思う。健康に感謝したい。

(平成21年1月25日)

 

体力も下位

本府児童の学力テストの成績が芳しくないことは、周知の事実である。都道府県順位も下位に低迷している。何とかしなければと、本府の教育界は今躍起になっている。人ごとではなく、教育界の末席を汚す私も責任を強く感じている。
先ごろ、体力テストの結果が発表された。こちらも大阪府の児童は低水準であり、学力テストと同様に都道府県順位も下位に位置する。知事も、「学力テストも体力テストも下位では、どうしようもない」と嘆いている。
テレビやゲームに夢中で、今や低学年からの塾通い、このように外で遊ぶことが少ない府下の子どもたちの生活実態や、例えば男女全国高校駅伝や全国中学駅伝の大阪府の成績などを概観する(全国高校総体・陸上競技の部女子総合優勝など、好成績を収めている部門もあるが)とき、府下児童生徒の「低位の体力」は誰もが頷ける話しである。
学力的に比較的上位の高校では、部活動での稼働率が7〜8割以上というところも多い。一方、下位の学校ではアルバイトなどに精力を使い、部活動の加入率が極めて低い状況がある。携帯電話代を捻出するためにアルバイトをという生徒も少なくないのでは。文武両道の学校と、どちらも低レベルというところ昔からあったが、その差がますます開きつつあるというのが現状ではないか。勉強が苦手であれば、「体力や運動能力で勝負する」というようにあって欲しいが、理想とは乖離した状況がある。そのような中、中学生や高校生の喫煙率が高いという残念な報告が後を絶たない。また、若い女性の喫煙率が、先進国の中で突出して高いという統計結果もある。
  国際化がますます進展する中で、英語を小学校からという発想や理科教育などの充実をとの考えも理解はするが、体を動かす時間の拡大や低年齢からの健康教育・禁煙教育の充実こそ喫緊の課題であると考える。

(平成21年1月24日)

 

最後の授業

3年生は、本日が最後の授業となった。来週月曜日からは、卒業に向けて最後のテストが始まる。風邪などで体調を崩さないようにして、全力で臨んで欲しい。
3名の教員が、この3月末で定年退職される。そのうち2名は3年生の授業担当なので、本日が教諭としての最後の授業となった。長い教員生活を回顧され、それぞれに感慨ひとしおのものがあるだろう。「長い間、ご苦労様でした」の、労いの言葉をお贈りしたい。

  私の教諭としての、最後の授業は平成13年の2月だった。最後の授業になるかどうか不確定な要素(管理職人事の発表は3月末のため)があったとはいえ、おそらく最後になるだろうとの思いの中、さまざまな思い出が浮かんできて、じわっと込みあげたのを覚えている。

(平成21年1月23日)

 

懐風館を希望する中学生の数

府公立中学校長会が20日発表した、今春の公立中学校卒業生の第2回進路希望調査結果(1/15現在)によると、懐風館への希望者数は398名(定員280名・倍率 1.42)であった。かなり注目されているという見方もあるが、前回の西浦と羽曳野とを合わせた定員は480名であったので、その数字から言うともっと多くてもという分析もできるのか。
どちらにしても、目的意識の高い意欲ある生徒が多く志願することを望む。

  また、今回の調査で、府内の私立高校専願者の割合が過去最低の15.59%に落ち込んだことが分かった。一方、他府県私立高校の専願率は、0.08ポイント増の2.49%となり、前年度までの低下傾向が止まった。
景気低迷と授業料値上げの影響が出たのだろうか。新入生の授業料値上げを決めた府内の私立高校は、94校のうち半数以上の50校にのぼっている。

(平成21年1月22日)

 

学校協議会の趣旨

米国オバマ新大統領の就任式が開かれた。日本時間の深夜のテレビ中継、「見るか、寝るか」かなり迷ったが、「歴史的瞬間をその時間に」の方を選択した。

   宣誓後の就任演説では、終始押さえた口調で、現在米国のおかれた厳しい状況、危機感の共有を訴えると共に、謙虚さと感謝、責任と奉仕の精神をもって困難に立ち向かおうと呼びかけた。会場広場には異例の二百万とも言われる人々が集まった。黒人初の大統領に寄せる期待の大きさを感じると共に、堅固な米国民の結束力を再認識した。

  17日土曜日の午後、今年度3回目の学校協議会を開いた。今回が年度最終回となったが、2学期末に実施した自己診断アンケートの集計結果や前回のテーマ「生徒の喫煙」に係わって協議いただいた。委員は、みなさんひじょうにお忙しい方ばかりであるが、いつも熱心に取り組んでいただいている。あと2年余りとなった本校が、閉校に向けて少しでも良好、かつ望ましい形で閉じることができるようにの視点で、ご意見・ご提言を賜っている。心から感謝申し上げたい。
学校協議会は、「開かれた学校の実現」のための方策である。趣旨は、日々各校で展開している教育活動を、いろいろの角度から委員に点検していただき、忌憚の無いご意見・ご提言を賜ってそれを学校運営に生かすことにある。けっして形だけに終わることなく、タイムリーに、スピーディーに活かすことが求められる。
そのことを、きちんと肝に銘じたい。

(平成21年1月21日)

 

本校の持久走

今日は「大寒」である。羽曳野市の今朝の最低気温は2度、私の住む三郷町(奈良)では、0.5度であった。ちなみに、旭川は−5度。いずれも、寒さは比較的厳しくなかった。

本校でも体育の時間は、現在、男女とも持久走を実施している。私は中学校から陸上競技部に所属し、長距離走を専門とした。そういったこともあり、走っている姿につい注目してしまうのだが、本校の生徒諸君が一生懸命走っていることに感心する。とにかくダラダラしている生徒がいないのだ。

勉強でも、運動でも、生徒を一生懸命にさせるためには、仕掛けが必要だ。そのような視点で本校体育科の持久走を見ると、当然ながら随所に仕掛けがあることに気付く。

まず、トラックのラインが、きちんと引かれている。コーナーには、網のフェンスやその他の器具をうまく利用して、内側に入り込めない工夫がしてある。タイム測定のための大時計も適切な配置ができている。生徒より早く、指導者が運動場に出て来ている。生徒が走っている間も(もちろんのことだが)椅子に腰を降ろしたりせず、常に生徒に目が向いている。見学者にも一定の役割を与えている等々。すべて当然のことと言えばそれまでだが、それがなかなか実行できていない学校も少なくない。
そういった意味で有り難いことであるし、何より本校の生徒は幸せである。

(平成21年1月20日)

 

学校斡旋就職内定状況その後

本日現在の、学校斡旋就職内定状況をお知らせする。

斡旋希望者43名(男24名・女19名)のうち、本日現在の内定者は32名(男18名・女14名)で、内定率は74%である。依然として厳しい状況が続いているが、進路指導部や学級担任が中心となり11名の生徒にも早く内定が貰えるよう努めている。

(平成21年1月19日)

 

残り1週間

3年生の授業は、残り1週間となった。
26日(月)からは、卒業試験のスタートとなる。1時間、1時間を大切にし、全力でラスト・スパートをかけて欲しい。

卓球の全日本選手権が東京体育館で先日来開催され、本日最終日であった。
女子シングルスの模様をテレビ観戦した。平野 早矢香 選手が、中国から帰化して初出場の王 輝選手をフルゲームの末に破り、女子ダブルスと合わせた2冠に輝いた。3年連続5度目の優勝である。
北京オリンピックの際も、テレビで平野選手のプレーを何度も見たが、実にさわやかな戦いぶりである。目が輝いている。面構えのよさは、他種目を含めても抜きんでていると私は思う。
卓球でも、10代の若い選手の台頭が目立つ。男子の決勝進出者は、19歳と17歳であった。若い世代が中国勢を破って世界一を取り戻す日も、案外近いかもしれない。案外近いかもしれない。

(平成21年1月18日)

 

第3回学校協議会 開会の挨拶

みなさん、こんにちは。本年もよろしくお願いいたします。 三学期は8日からスタートしましたが、3年生は来週で授業が終了し、26日から卒業試験が始まります。全員が卒業できることを祈っています。2年生は、この29日から修学旅行に出発します。行き先は東北の蔵王で、スキーを体験します。また、1年生は、2月6日に耐寒行事で二上山に登ります。学校から歩き始め、ゴールは当麻寺です。これは、本校創立以来の伝統行事ですが、1年生が対象ですので今回が最後となります。

  ひとつ報告があります。新校の名称が、12月の府議会で「懐風館(かいふうかん)」と正式に決まりました。お手元の別紙に、「懐風館(かいふうかん)」の名称について説明してあります。またお読みいただければと思います。
ところで、本校に12月まで勤務していました英語科の辰巳教諭が、1月1日付で「懐風館高等学校」の教頭に命ぜられ着任しました。また、本校の教諭7名に、同じく1月1日付で「懐風館高等学校」との兼務辞令が発令されました。「懐風館高等学校」は4月1日の開校であり、羽曳野高校側からの兼務者と合同で開校準備の中心的役割を担います。なお、入学者選抜は2月24〜25日に行われますが、本校の全教員も携わります。新校の順風満帆の船出を祈念します。

さて、前回は、生徒の喫煙問題について協議いただきました。その際、賜ったご提言等の実践状況については、後ほど生徒指導部長のほうより報告します。本日は最終回ですが、2学期末に実施しました学校教育自己診断アンケートの集計結果について協議していただきます。忌憚のないご意見を賜りますようお願いしまして、簡単ではありますが開会の挨拶とさせていただきます。部長のほうより報告します。本日は最終回ですが、2学期末に実施しました学校教育自己診断アンケートの集計結果について協議していただきます。忌憚のないご意見を賜りますようお願いしまして、簡単ではありますが開会の挨拶とさせていただきます。

(平成21年1月17日)

 

1年生への講話

禁煙教育の一環として、ロング・ホームルームの時間に、体育館において1年生全員を対象に、私から「タバコの害」について話をした。内容については、2学期に2年生を対象に実施したものと同様である。パワーポイントを使って約20分、要点をスクリーンに映し出しながら説明した。

  生徒諸君が、今回の講話を今後に生かしてくれればこの上ない喜びである。今後も、タバコの害について繰り返し話してやることが大事であろう。

  私語をしないで人の話をきちんと聞けるという態度が、十分に養われていない生徒が少なくないが、今回の聞く態度は比較的よかった。学年主任・生徒指導部長を中心としてまとまって準備に当たり、一人ひとりの職員がそれぞれの役割をきちんと果たした成果である。

(平成21年1月15日)

 

図書室の運営について

本日放課後、生徒が一人ひょっこり校長室を訪ねてきた。PTAの役員会の途中だったので、少しだけ待って貰った。いろいろな生徒が時折り来訪するが、何ともうれしいものだ。大歓迎である。   彼の用件は、来年度から本校でも教務事務補助員や実習助手削減代替非常勤補助員が削減されるが、それに伴って「図書室の運営がどのようになるのか、今までどおり利用できるのか」という質問をもって来たのだ。「僕は昼休みなどいつも利用させて貰っているが、図書室の先生が来年は居なくなると聞いた。これまでのように使えなくなると、とても残念だ。校長先生、何とかしてこれからも今の形で利用できるようにして欲しい」と。
私からは、「今回の件は府の財政状況が厳しい中で、予算削減の一環である。教育予算については他のことと同列で考えて欲しくないというのが持論である。だが、方針が示された以上、学校としては従うしかない。図書室の重要性については君の言うとおりであり、現在、どのような形で運営していくのがベターなのか、検討している最中である。できるだけ現在の形を継続したい気持ちは強いが、来年度1年生の設定がない状況の中で、先生の数がかなり減ってしまう。1年生がいないからといって、学校の仕事量は単純に1/3にはならない。そのような中で、残った先生方でカバーしていかなければならない。君の希望しているこれまでどおりの形というのは、相当厳しい注文であることを理解して欲しい」と答えた。

本校では、昼休みなど図書室を居場所とし、心のやすらぎの場としている生徒も多い。再編統合対象校となり、あと2年2ヵ月余りで閉校だが、ただでさえ生徒・職員の気持ちが沈みがちだ。財政状況の厳しいことは承知しており自助努力はするが、それにも限度がある。本校のような学校へは、予算配当等できるだけ手厚くしていただきたいというのが、校長としての切実な願いである。

(平成21年1月14日)

 

意志あるところに 道は開ける

11月20日の本欄「他校のホームページ」の中で、3学期からの「校長室から」の追加更新については、何とか自分の手でやるようにしたいと書いた。
パソコン操作が苦手であり、実際のところどうなることかと自信はなかったが、何とか宣言どおり実行できている。不器用な私には大変な努力を要しているが、「何でも回数」「習うより慣れろ」、そのうち徐々に慣れてくるだろう。

  昨日、「論語の学習会」に出席した。以前より大学の先輩から勧められていたもので、私的な勉強会である。出席者全員で論語を音読し、講師から解説の講義を聴いた。中学校や高校の国語の時間に、あるいは社会人になってから何らかの機会に見聞きした内容も少なくない。「声を出して、しっかりと読む」という単純な行為であるが、実に新鮮であった。最近、「音読の勧め」ということを新聞などで度々目にするが、実行し心が洗われるような気持ちになった。
73歳から23歳まで、平均年齢60歳くらいの20名余りの異業種のグループであるが、さわやかな方ばかりで、とても活気があった。終了後の懇親会も盛り上がり、得るものが多かった。どちらかというと、教員は同業者との交わりに終始してしまいがちだ。私は、若いころからマラソン、トライアスロン、ウルトラマラソン、山歩き、及び自治会活動などを通じて異業種の方との交流が多かった。そのような交流の中で得られたものは、私の血や肉となっている。
「学校の常識は、世間の非常識」と言われることがある。地域社会にも積極的に交わって交流を深める中で、自らの視野を広げ、識見を高めることが求められる。

  ホームページの件と合わせ、「58歳の手習い」、「意志あるところに 道は開ける Where there is a will, there is a way. 」 何でもやってみることだを、再認識している。

(平成21年1月12日)

 

年頭から思わず

5日が仕事始めだった。朝一番に、校外(通学路)の掃除をしていると、8時ごろ部活動の練習で登校してきた男子生徒と出会った。「校長先生、何をしているんですか」と聞かれ、「いつものにようにゴミ拾いをしているんだよ」と。
8日、同様に一人で掃除をしていると、5日の男子生徒が黙って一緒に手伝ってくれた。それを見た二人の女子生徒も加わった。「一緒に頼むよ」と声をかけたわけではない。全くの自主的な行為である。
新年早々、ハンカチを湿らせることになってしまった。

本校には、こういった生徒も少なからず在籍しているのだ。

(平成21年1月11日)

 

成人式

昨日、今日と各地から、雪の便りが聞こえてきた。河内長野でも積雪があったらしい。積もるほどではなかったが、奈良でも、午後しばし雪が舞った。

  降る雪や  明治は遠く  なりにけり

説明するまでもなく、中村草田男の有名な句である。昭和6年の作と聞く。昨秋刊行された「国民的俳句百選」の、第一番目の句となった。
昭和から平成に移って、20年。草田男が、明治を偲んで詠んだ間合いと符合する。

平成になって誕生した子ら133万人が、成人式を迎えた。

(平成21年1月10日)

 

兼務者第1回合同会議の開催

本校教員7名に、1月1日付で府立懐風館高等学校との兼務が命ぜられた(羽曳野高校側は10名)。なお、羽曳野高校の校長と事務長以下行政職も兼務となった。また、本校英語科の教諭であった 辰巳 隆一 氏が、同じく1月1日付で府立懐風館高等学校の教頭に補された。辰巳 隆一 新教頭には昇任を祝福申し上げると共に、今後ますますのご活躍を祈念したい。
第1回の合同会議が、府教委高等学校課改革支援グループ 小嶋信男主任指導主事 ご臨席の下、1月7日午後3時30分から羽曳野高校で開かれた。本校からは、兼務者7名と校長・教頭・事務長の10名が出席した。今回は、メンバーの顔合わせと開校準備会設置要項の決定、及び今後の日程調整などが行われ、最後に、校章・シンボルマークやほぼ固まりつつある教育目標なども披露された。
開校準備会の業務としては、入学者選抜業務、新入生受け入れ業務等があり、今後、兼務の方は多忙を極めるが、よろしくお願いしたい。なお、入学者選抜業務等は当然のことながら、西浦・羽曳野両校の全教職員が一致して当たることになる。

(平成21年1月9日)

 

3学期始業式講話

生徒諸君、新年おめでとう。それぞれに楽しい冬休みを過ごしたことと思う。
さて、3学期が始まったわけだが、3学期は最も短い学期であり、油断しているとあっという間に終わってしまう。特に3年生については、数えてみると授業は10日間しかない。今月26日からは学年末考査が始まるが、最後のハードルをクリアーし全員が卒業できることを願っている。

  2年生については、今月29日から修学旅行(蔵王)への出発となる。今からきちんと体調を整えて楽しい心に残る行事にして欲しい。また、4月からは最上級生になるわけだが、その関門となる学年末テストに向けて全力を尽くすことが求められる。しっかり取り組んで欲しい。

  1年生についてだが、君ら十分に承知のとおり、来年度、本校では1年の設定がない。2年に進級できなかった人は、進路変更をしなければならない。そのような残念な結末とならないことを願っている。特に、これまで出欠状況が思わしくなかったり、努力不足が目立った人については、今学期は必死でがんばらなければならない。期待している。

  「念ずれば花開く」という言葉がある。何事も、「やってやる」「やり遂げる」という強い気持ち、思いが無ければ、そしてそのうえで努力の積み重ねがなければ成果はあがらないという意味だ。目標をもって努力していれば、最後には花が開くという意味である。「必ずやり遂げる」という強い気持ちをもって、努力して欲しい。一人ひとりいいところをたくさん持っている。それを前面に出してがんばって欲しい。

  3年生から1年生まで、生徒諸君全員の発奮と努力を期待して、私の話を終わります。

(平成21年1月8日)

 

平成21年の年頭に当たり

皆様には、健やかに新年をお迎えのことと思います。本年も、幸多きことをお祈り申し上げます。日ごろは、本校の教育活動の推進に並々ならぬご支援を賜っておりますが、引き続きのご協力を何とぞよろしくお願いいたします。

  さて、3年生の授業は今月25日までで終了し、26日からは学年末考査が始まります。最後のハードルをクリアーし、全員が無事卒業できますことを願っています。
2年生は29日から修学旅行(蔵王)に出発します。インフルエンザの流行の兆しもありますが、今からしっかりと体調を整えて心に残る行事にして欲しいものです。また、最上級生への関門となる学年末テストに向けて全力を尽くすことが求められます。

3学期は最も短い学期であり、あっという間に終わってしまいます。来年度は、本校では1年の設定がありません。現1年生で進級できなかった生徒は、進路変更を余儀なくされます。そのような残念な結末とならないことを切に願っています。特に、これまで出欠状況が思わしくなかったり、努力不足が顕著であった生徒については、今学期は必死での奮起が求められます。

生徒諸君全員の努力と発奮に期待します。

本年が、西浦高校にとってよい年となりますよう、皆様方のご支援を仰ぎながら教育活動の推進に全力を傾注したいと思います。

(平成21年1月1日)