ようこそ、西浦高校の新しいホームページへ。
早いもので、着任後5ヶ月が経過しました。「挨拶の飛び交う秩序ある元気な学校」の実現をめざして、率先垂範を日々心がけています。いろいろと課題も多くありますが、保護者の皆様や卒業生、地域の方々、そして本校の教職員に支えられ、これまで職務を何とか果たすことができています。ご協力に対しまして、心から感謝申し上げます。引き続き、ご支援を賜りますようお願いいたします。
何年も前から同窓会や保護者、及びPTA役員のOB会である「しらとり会」の皆様方などから強い要望のありましたホームページのリニューアルが、この度、遅まきながら実現できました。ご意見を早い時期から受け賜っていたにもかかわらずこのように大変遅くなりましたことを、校長として深くお詫び申し上げます。
新ホームページに対する、ご感想はいかがでしょうか。まだまだのところも少なくありませんが、みなさんのご意見を参考に今後よりよいものにしていきたいと思います。忌憚のないご要望をお寄せください。内容によっては、実現が極めて困難であったり、時間を要するものもあるでしょうが、可能な限りスピーディに、タイムリーに要望を反映させていきたいと思っています。
さて、日ごろから学習環境をさらに整えきれいにして、生徒の情操教育に資することができればと考えていますが、そのような中、これまでからあったPTA役員による清掃奉仕活動や緑化活動なども、今年度に入りさらに活発になりました。また、早朝の有志生徒による美化清掃活動をスタートさせましたが、こちらもしっかりと定着しました。特筆すべきは、二人の技術職員が美化清掃、草刈、剪定、及び営繕など、身を粉にして務めていることです。これも事務長以下、事務職員が結束し職務に邁進していることが基盤になっていると考えます。これまではきれいとは言えなかった通用門への通学路も雑草やゴミが取り除かれ、実にきれいになりました。環境整備・環境美化・環境緑化において、技術職員の果たす役割の大きさについては承知していたつもりですが、本校に赴任して再認識しています。来校される方々からもこぞって、「きれいですね」と言われますし、その変わりようは地域住民も驚かれるほどです。私も、庭木の培養、庭園管理については得意分野であり三十年以上のキャリアがありますので、適宜助言に努めています。今後、「文化の集い」(本校の文化祭)に向けて、秋分の日にはPTAや同窓会有志でプランターへの草花の植え付けも行われます。このようにとてもよいムードの中で、教育活動が展開できていますことは喜ばしい限りです。このような学校で校長として勤務できますことを、日々幸せに感じています。本校関係者全員の手で、本校をさらに美しい学校にしていきたいものです。それらのことによって、学校全体が改善に向け必ずや動いていくと確信します。
「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」をめざして、西浦高校は、変わります。
(平成20年9月2日)
平成20年度2学期
平成20年9月1日 | 二学期始業式式辞 |
平成20年9月5日 | 女子バスケットボール部の活躍と北京オリンピック雑感 |
平成20年9月9日 | 同窓会からプレゼント |
平成20年9月12日 | 第二回学校協議会挨拶及び謝辞 |
平成20年9月23日 | 同窓会総会挨拶 |
平成20年9月24日 | 「教育の原点は」 |
平成20年9月25日 | 周りからの期待や応援 |
平成20年9月27日 | 「文化の集い」開会の挨拶 |
平成20年10月1日 | 地区教頭会会場校挨拶 |
平成20年10月2日 | 中間考査が15日から |
平成20年10月3日 | 「懐風舘高等学校」(仮称)を府教育委員会が承認 |
平成20年10月6日 | キンモクセイの芳香 |
平成20年10月8日 | 再び、キンモクセイ |
平成20年10月9日 | 不可能だとあきらめることが |
平成20年10月11日 | 1万回突破 |
平成20年10月15日 | 門柱の校名が |
平成20年10月18日 | 二年保護者向進路説明会挨拶 |
平成20年10月21日 | 防災訓練訓話 |
平成20年10月24日 | 明るいニュースが |
平成20年10月27日 | 再び、明るいニュース |
平成20年10月28日 | 叱り上手に |
平成20年10月29日 | 環境科学会2008で受賞 |
平成20年10月30日 | 職員会議で |
平成20年10月31日 | 早朝美化清掃活動への協力者を表彰 |
平成20年11月4日 | 府教委からの視察 |
平成20年11月5日 | 後期生徒会役員認証式 |
平成20年11月7日 | PTA社会見学会挨拶 |
平成20年11月15日 | 1年保護者対象進路説明会挨拶 |
平成20年11月17日 | 11月も半ばを過ぎ |
平成20年11月18日 | 2万回突破 |
平成20年11月19日 | 早朝指導 |
平成20年11月20日 | 性感染症予防講習会 |
平成20年11月22日 | 第3学区合同説明会 |
平成20年11月23日 | 第58回大阪府高等学校「音楽会」 |
平成20年11月25日 | 旧職員の訪問 |
平成20年11月27日 | 他校のホームページ |
平成20年11月28日 | 閉校準備委員会 |
平成20年11月29日 | いよいよ期末テストが |
平成20年11月30日 | 就職内定状況は |
平成20年12月1日 | 清掃活動への協力者さらに2名を表彰 |
平成20年12月2日 | 禁煙教育 |
平成20年12月3日 | 就職内定状況その後 |
平成20年12月4日 | 2学期期末テストがスタート |
平成20年12月5日 | 落葉盛ん |
平成20年12月6日 | 私の部活動指導 |
平成20年12月8日 | かぎろひの |
平成20年12月9日 | ぜんざい |
平成20年12月11日 | 2年生への講話(タバコの害) |
平成20年12月12日 | 校長室 |
平成20年12月16日 | 「懐風館」.府議会で議決 |
平成20年12月17日 | 体験学習 |
平成20年12月18日 | 本校の校歌 |
平成20年12月19日 | PTA懇親会 |
平成20年12月20日 | 教員としての心得 |
平成20年12月21日 | 全国高校駅伝 |
平成20年12月22日 | 2学期最後の職員会議で |
平成20年12月24日 | 2学期終業式講話 |
平成20年12月24日 | 部活動生徒等による校外大清掃の実施 |
部活動生徒等による校外大清掃の実施
終業式終了後、およそ1時間にわたって、部活動の生徒や生徒会役員、及び生徒・職員有志による校外大清掃を実施した。1学期に続いて今年度2回目だったが、総勢、約80名の協力があった。本校周辺のかなり広い範囲にわたって実施したので、かなりのゴミの量となった。この日は、PTA役員有志による豚汁と炊き込みご飯の提供があり、清掃終了後、皆に振る舞われおいしくいただいた。
清掃ボランティアの活動等により、校内外が美しくなっていることは既報のとおりであるが、今後も清掃活動の充実を図り、環境美化に努めたい。
午後、早朝清掃ボランティア活動への協力回数が20回に達した生徒1名の表彰を、校長室で行った。豚汁の調理等で朝早くから来校中のPTA会長や同窓会会長も、お忙しい中、立ち会っていただいた。表彰された生徒や付き添いの友人の笑顔がさわやかで、とても和やかな表彰式となった。なお、早朝美化清掃活動で表彰された生徒は、7名となった。
(平成20年12月24日)
2学期終業式講話
生徒諸君、おはよう。
今日は話を始める前に、吹奏楽部員のトランペットの伴奏で校歌を歌おうと思う。私は4月に赴任したが、なかなか校歌を覚える機会がなかった。そのような中、9月に本校のホームページをリニューアルした際、クリックすると校歌が流れるように教頭先生にしていただいた。実は、私もそれを使って練習をした。やっと歌えるようになったので披露したい。それでは、始めたいと思う。静かに聞いてほしい。
後ほど教室で配布される本日発行のPTA新聞でも、校歌について触れた。最近校歌を歌う機会が少なく、君らの中には一人で歌えないという人も多いのではないだろうか。先ほども話したように、本校のホームページを開いて「本校の概要」をクリックすると、「校歌」という項目があるのでそれをクリックすると校歌が流れるようになっている。一人でも練習できるので、ぜひ歌って欲しい。
社会へ出てからも、校歌を歌う機会は必ずやって来る。「君の母校の校歌を披露してくれ」と言われたときは逃げたりしないで、胸を張って堂々と歌って欲しい。
さて、2学期の終業式を迎えたわけだが、2学期を振り返って何事にも全力を尽くしたと言える人は、きっと満足感で溢れていることだろう。力を出し切れなかった人は、きちんと反省をして3学期こそは全力を出すように努めて欲しい。
先日の臨時の集会でも話したように、2学期は部活動の対外試合で好成績を収めた人、試合ではよい成績を収めることができなかったが練習にコツコツと取り組めた人、文化的活動で外部のコンクールや展覧会、発表会で活躍した人、各種の検定試験に合格した人、あるいは早朝の美化清掃活動に協力してみんなのために汗をかいた人などが大勢いた。とても喜んでいる。校長室で私からたくさんの人を表彰できた。
先ほど、部活動でがんばっている人も多いと言ったが、バスケットボール・バレーボール・テニス・軟式野球などの他に、最近特にサッカー部の熱心な練習ぶりが目立っている。大変うれしく思っている。すべてのクラブ、引き続き努力を積み重ねて欲しい。
毎日学校をたくさんの方が訪れるが、多くの方から「学校がきれいになりましたね」という声を耳にする。うれしいことだ。今日はこの後、部活動の生徒諸君や生徒会の役員、先生方、及び有志の人たちによる校外の清掃活動が予定されています。一人でも多くの人が協力してくれることを祈っている。とにかく、いろいろの分野での君らのさらなる活躍に期待する。
明日から冬休みに入るが、時間を有意義に使い元気に過ごしなさい。よいお正月を過ごして、1月8日の始業式には元気な君らに会えることを楽しみにしたい。
(平成20年12月24日)
2学期最後の職員会議で
ただ今は、成績について協議いただきましたが、努力不足が顕著で進級・卒業に関し相当厳しい状況の生徒も少なくありません。
みなさんには、「何とか進級を、あるいは卒業を」と粘り強く献身的な指導に努めていただいているわけですが、
一人でも多くの生徒が進級・卒業できますように3学期も引き続き粘り強く、
きめの細かい指導を心がけていただきますようよろしくお願いします。
本年も押し迫り、明日の天皇誕生日をはさみまして、明後日が2学期の終業式ということになりました。
全体的には明るいニュースも多く、がんばっている生徒も多いのでうれしく思っています。
これもみなさんが本校のために、生徒のために、日々精一杯努めていただいている賜物だと感謝申し上げます。
生徒の方は、25日から冬季休業日に、みなさんも27日から1月4日まで9日間の休みとなるわけですが、一息入れて充電していただければと思います。
それでは、よいお年をお迎えください。ありがとうございました。
(平成20年12月22日)
全国高校駅伝
冬至の今日、全国高校駅伝が京都・都大路を舞台に行われた。
女子は、愛知代表の豊川高校が、男子は長野の佐久長聖高校が優勝を飾った。ともに初優勝であった。
私も長距離走の選手だったこともあり、この時期に行われる大会をいつも楽しみにしている。
年々、記録のレベルが上がり、私が高校のときと比較すると、男子では5千mで約1分も速くなっている。
女子の駅伝は、当時はなかった。大阪の男子代表として清風高校が何年も連続して出場しているが、
20年位前までは10位前後の好成績を収めていた。このところ低迷が続いているおり、少し寂しい気持ちだ。
今回は、27位だった(ちなみに、女子代表は薫英女子で38位)。
一昨年の大会には、私の母校・宇和島東高校が愛媛県代表として久しぶりに出場した。
前日、OBが京都に集結したが、高校時代・陸上部の主将を務めた私も当然のことながら駆けつけ、
後輩たちの日ごろの活躍ぶりなどをダシに皆で大いに痛飲した。
そのまま京都に泊まり、当日は地下鉄を乗り継いで次々と先回りし声を嗄らして応援した。
現在の市長が同級生で、それも私とは「俺、お前」の仲であり、
このときも当日スタート直前に京都へ駆けつけてくれ、一緒に応援できた。
昨年は、6秒差で代表を逃した。
今年は、その雪辱を果たしてくれるものと期待していたが、県大会で3位と残念な結果となった。来年に期待したい。
駅伝に限らず、どの競技種目でもよく鍛錬された選手の姿・形・フォームは、実に美しい。
何より目標に向かって努力している者の目の輝きは、言葉では言い尽くせぬものがある。
テレビ観戦しながら、私自身にとって失い尽くしつつある若さを、とても羨ましく思った。
(平成20年12月21日)
教員としての心得
本府でも、6〜7年前から新規採用が徐々に増えてきた。
今後、その傾向はますます強まる。ここ10年で1/3が入れ替わると言う。
そのような中、5年程前に、「初任者に贈る言葉」を自分なりに作ってみた。
実際に、これまで数人の初任者に渡してきた。それを基に、今回「教員としての心得」としてアレンジしてみた。
〇次代を担う子どもたちを育てることに携わる教育職の責務の大きさ、崇高さをしっかりと自覚する。
〇「自ら学ぶことを忘れた者に教える資格なし」を常に念頭に置き、教育に関する諸々について継続的な研修に努める。
また、教育外のことについても見聞を広め識見を高めるなど、研修・研鑽に励む。
〇自己研鑽はもちろんのこと、府教育センターをはじめ外部での研修等にも積極的に参加し、自らの力量形成を図る。
研修成果については、教科内に留めず学校全体へ伝達講習するなど還元に努める。
〇健やかな心身を保ち、チャレンジ精神・好奇心を旺盛にして、子どもたちに夢を語ることのできるように努める。
〇何事も、生徒のためになるのかどうかという視点で判断する。
教育公務員として、いやしくも自己の負担が増えるかどうかなどという判断基準は絶対に持たない。
〇自校の教育目標を常に念頭に、教育活動を展開する。
〇自校の指導方針等について理解を深めるとともに、「協調性」を大切にして、同僚と協力して教育活動を推進する。
〇「自校を支えている柱のひとつは自分である」との気概と自信及び誇りをもって教育活動を展開する。
〇P(plan)D(do)C(check)A(action)サイクルを常に心がけ、「踏襲は後退、挑戦こそが前進である」を実践する。
〇率先して挨拶の励行に努める。始業・終業の際も「礼」を重んじる。
〇始業・終業時間等を守るとともに、教室等の掃除・整理整頓に目配りするなど、授業環境の整備に努める。
〇カウンセリングマインドでもって生徒に接する中で、
生徒の誤った言動には共感を覚える言葉で諌め、社会でのマナーなど集団生活のルールを体得させることに努める。
〇授業の充実に心血を注ぐ。「わかるまで教える」を徹底する。
授業研究に努め、管理職や同僚(教科内に限らず)に自らの授業をオープンにし評価して貰うなど、年齢に拘わらず謙虚な姿勢を保つ。
〇教科指導及び生徒指導においては、常に「生徒を励ます」姿勢でもってあたる。
生徒のコミュニケーション能力不足からさまざまな問題が生じている昨今、
生徒とのコミュニケーションを大事にして生徒理解に努め、一人ひとりの自己実現を支援する。
自らのコミュニケーション能力の向上に努める。
〇学力向上を目指して、習熟度に応じた学習指導、到達度学習等の実践に努め、
質問・学習相談が気軽にできる雰囲気づくり、家庭学習の習慣化に向けた取り組み、及び学び方指導などについて継続的に取り組む。
〇アルバイトの問題や生徒の意欲の低下など困難な状況があるが、
さらに今一歩の創意工夫に努める中で、特技を生かし部活動・学校行事等教科外活動の活性化を図る。
〇家庭・地域との連携なくして発展はあり得ないことを認識し、連携の強化に努める。
〇学校教育自己診断結果を自らの実践と照らし合わせ、飽くこと無くより良きを追求し常に改善を図るよう努める。
〇評価育成システムの意義・趣旨の理解に努め、自らの資質向上につなげる。
〇後輩を育てるという気持ちを常に持ち続け、自らが学んだ教科指導や生徒指導等あらゆることに係るスキル、
テクニックなどの、次世代への伝授に努める
〇服務の厳正化は、公務員として当然の義務であるとともに、服務を遵守することが自らの身を守ることにつながることをしっかりと認識する。
〇健康には十分に留意し、健やかな心身でもって教育活動に当たる。そのためにも、運動に親しむとともに食事の摂り方についても留意する。
〇服装の乱れは心の乱れと心得、府民から顰蹙を買うような服装は厳に慎む。
〇「酒は百薬の長」とも言われるが、過ぎたるは、及ばざるが如し。節度あるものとすることが肝要である。酒気帯び運転などは論外である。
〇薬物乱用等は、敢えて言うまでもない。
喫煙についても、地球規模での大きな課題であると強く認識し、禁煙を心がける。
喫煙する者が、青少年に対して魂をこめた健康教育を実践することは不可能である。
〇地球的な視野で、常に物事を捉える。
〇異業種の方との交流を常に心がけ、視野を広げる。
〇ボランティア精神の高揚に努め、他者のために汗をかくことを心がける。
〇体罰・セクシャルハラスメント等は人権侵害と心得、厳に慎む。
〇ギャンブル・賭け事については、極力避ける。収入に応じた生活を旨とし、過度の借金は絶対に避ける。
すべてを私が今実行できているというわけではない。そうあらねばと常に心がけている。参考になれば幸いだ。
(平成20年12月20日)
PTA懇親会
12月19日金曜の夜、藤井寺駅前の寿司屋で本校PTA主催の懇親会(忘年会)が開かれた。 今回は、同窓会やしらとり会からも出席があった。 冒頭、事務長と書記を務めている本校教諭が音頭をとって、全員で校歌を高らかに熱唱した。 84歳になられた第2代のPTA会長も参加され、30年前の興味深いお話しもいろいろと聞かせていただいた。 また、同窓会会長からも、「2年3ヶ月後の閉校に向けて明るく楽しくやりましょう」とのお話しもあり、なかなかの盛り上がり方であった。
(平成20年12月19日)
本校の校歌
平成二十年も、あと一週間ほどで閉じようとしている。四月に着任して九ヶ月。
会長をはじめ役員諸氏や会員の皆様の温かいご支援のお陰で、何とかやって来られた。深く感謝申し上げたい。
課題は多くあるものの、「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現をめざして、本校はあらゆる分野で一歩ずつ前進している。
地域のみなさんから「西浦には、まじめに努力できている生徒も大勢いるじゃないか。
残り二年三ヶ月だが、最後、立派に終えて欲しい」の熱い期待を校長としてひしひしと感じる。
そのことを真摯にとらえ、しっかりと応えていくよう今後も全力を傾注する。
さて、本校の校歌について触れたい。校歌は、金森 保 氏の作詞、宮崎寿子(旧姓・増田) 氏の作曲によるものだ。
創立の年・昭和53年に制定され、藤井寺市民会館で催した秋の「文化の集い」の折りに発表されたと聞く。
金森(国語)・宮崎(音楽)両氏とも、創立当時の本校教員である。
威風堂々とした詞で、曲も歌いやすい。とても気に入っている。
9月のホームページのリニューアルに際し、重田教頭の発案でクリックしたら校歌が流れるようにした。
「本校の概要」→「校歌」と、一度アクセスしていただきたい。お陰で、私も何とか歌えるようになった。
大阪府立西浦高等学校 校歌
作詞 金森 保
作曲 宮崎寿子
1 古代の道に 風かよふ 河内飛鳥の ただ中の
古墳群がる 古市に 久遠の真理 求めきて
濁りに染まぬ 蓮葉(はちすば)の
気高く雄々しく 萌え立たむ
西浦 西浦 生命(いのち)輝け 我らが母校
2 葦の花散る 難波路の 蒼穹(そら)に静もる 白鳥陵
羽曳が丘の 春秋に きらめく汗に 語らひに
花の輪つくる 友情の
凛々(りり)しく 強靱(つよ) く 伸び行かむ
西浦 西浦 生命はばたけ 我らが母校
いつの頃からか、今の生徒は校歌を歌う機会が少なくなったように思う。学校にもよるだろうが。
私の母校では、四月はじめ生徒会の執行部が昼休みに新入生を集め、校歌の歌唱指導をした。
学校行事ではもちろんのこと、何かにつけ校歌を歌ったものだ。
教師になり、私が学級担任を務めたクラスでも同様であった。
私の自慢は、卒業した高校・大学はもちろんのこと、小学校・中学校の校歌も歌えることだ。
昭和63年春、センバツ高校野球で母校・宇和島東が初出場、初優勝した。出場が決まったとき、
毎日新聞に「甲子園のスタンドで母校の校歌を」の拙文を寄稿した。
運よく掲載され、全国の同窓生から大きな反響があった。
私は全試合脚を運び、アルプススタンドで旧友たちと肩を組み大声で校歌を歌った。感動の極みを味わわせて貰った。
前述のとおり、本校は閉校まであと2年3ヵ月、知恵を絞り生徒たちに校歌を聞き、歌う機会を多く作ってやることが出来ればと考える。
いつまでも西浦の校歌を歌い継いで欲しいものだ。
(平成20年12月18日・12/24発行PTA新聞掲載)
体験学習
12月15日に、富田林支援学校を本校生徒有志が訪問し、授業を実際に体験して同校生徒との交流を図った。
今回は、33名の生徒が参加した。また、翌16日には、近くの西浦幼稚園に同じく本校生徒有志が訪問し、保育を体験した。
こちらには、16名の生徒が参加した。どちらもここ何年も恒例となっており、7月と12月の2回実施している。
保育を体験中の生徒を視察したが、ふだん目にする以上の生き生きとした姿が見られた。
富田林支援学校の方は、7月の折りに私も一緒に授業参加したが、そのときも同様であった。
支援学校の生徒たちも楽しみにして貰っているようだ。今回も、とても有意義な交流になったと引率した教員から報告を受けた。
生徒全員に、こういった体験をさせることができればもっとよいだろう。
(平成20年12月17日)
「懐風館」.府議会で議決
新校の名称「大阪府立懐風館高等学校」が、12月16日の府議会において正式に議決された。
とり方によっては、今は少し奇異に聞こえる「懐風館」という校名も、
今後、年月を重ねる中で地域の皆さんに徐々に馴染み、さらなる愛着がはぐくまれることを確信する。
来年4月からスタートする「大阪府立懐風館高等学校」が、順調に成長を遂げていくことを切に願う。
(平成20年12月16日)
校長室
昨日で期末テストも終了し、生徒たちは今日から昼までの短縮授業に入った。午後の時間を、部活動等で有意義に活用して欲しい。
校庭の落葉樹は、ほとんどが葉っぱを落としてしまったが、
ケヤキ、モミジ、シャラ、アメリカハナミズキなど、一部まだ落とし切れていない木もある。
そのような中、目を凝らすとサクラ( 染井吉野 )やコブシの花芽が、日一日と成長していることに気付く。
これからの厳冬期も、開花に向けて間断なく成長を続けるのだ。
裸樹が多い中、今、彩りを添えているのはサザンカである。赤や白も美しいが、私は薄いピンクの花が好みである。
また、少し前からあちこちで水仙も咲き始めた。
本日もとてもいい天気で、外はぽかぽかとした陽気である。
校長室は南側に面しており、とても暖かい。まだ暖房器具の世話になっていないが、
この分だと世話になることなく冬場を過ごせるのかなと思ったりしている。
今夏、校長室では夏場エアコンを一度も使用せずに乗り切った。それなりに節約できたと思う。
私は、うちの校長室がとても気に入っている。
広さも、これまで勤務した5つの学校の中では、最も広い(大阪城に一番近いO高校ほどではないが)。
校長机は重量感のある木製で、どっしりとした感じがとてもよい。会議用の長机は16人も座れ( 詰めればもっと )、
運営委員会やPTAの役員会で使っている。
この4月に赴任したのだが、実は校長机の椅子が古くなりへたってしっくりいかなかった。
閉校に向けて年数も無いし、前任者もこれを使われていたのだから辛抱しようと我慢していた。
が、7月のあるとき、何気なく教頭・事務長にしっくりいっていないことを打ち明けた。
教頭が腰を下ろしところ、「ここまで傷んでいたとは」と同情してくれた。
事務長も「毎日使うものですから、新調しましょう」と言ってくれ、次の日には新しい椅子が運ばれてきた。
あまりの手際のよさに驚いた。事務の担当者が、スピーディーに動いてくれたのだ。ありがたいことである。
この椅子がまた、私のイメージどおり(を超える)の立派なもので、毎日大満足な気持ちで執務できている。
しっかり仕事をこなさないと罰が当たりそうだ。
(平成20年12月12日)
2年生への講話(タバコの害)
禁煙教育の一環として、2学期末テスト最終日の12/11(木)テスト終了後、
体育館において2年生全員を対象に、私から「タバコの害」について話をした。以下、その内容である。
今日はタバコについて話をしたい。
君らの中には、タバコを吸っていないし、これからも吸うつもりは全く無いので自分には関係ないという人も多いかと思うが、
そのような人もタバコの害について知っていて損はしないと思う。最後まで静かに聞いて欲しい。
早速だが、「タバコは体にとってよい」と思っている人はいないと思う。
君らはこれまで保健の授業など何らかの形で、「タバコは体にとって害がある」ことを学んでいるはずだ。
であるのに、君らの様子を見ていると喫煙率はかなりに上るのではないかと思われる。私の推測が外れていれば、それはうれしいことだが。
体に悪いとわかっていながら、なぜタバコを吸ってしまうのか。
人がタバコを吸う理由はさまざまだろうが、突き詰めれば「快感・刺激・習慣」、この三つになるのではないか。
いずれも、タバコの主成分であるニコチンの作用によるものだ。
ニコチンはひじょうに吸収されやすい物質で、最初の一服からわずか30秒で、血液中のニコチン量が増えるという。
初めてタバコを吸ったとき、多くの人が、咳き込んだり、頭がクラクラして気持ち悪くなったりする。
私はタバコを吸わないが、小学校2年のとき一度だけ父親が吸っていたタバコを、隙を見て吸ったことがある。
そのときは咳き込み苦しい思いをした。タバコに含まれている200種類以上の有害物質のせいである。
そのとき以来、私は一度も吸っていない。吸おうと思ったこともない。今後も絶対に吸わない。
タバコを吸うと煙の中のニコチンが肺に入り、それが毛細血管から吸収されて全身に運ばれる。わずか7秒で脳に達するらしい。
すごく速いのだ。ニコチンは自律神経を刺激して血管を収縮させるので、皮膚の温度を下げるほか、
せきやたん、動悸、息切れ、頭痛、食欲不振、吐き気などを引き起こす。
タバコの主な有害成分のひとつにタールがある。タールはヤニであり、喉頭がんや肺がんなどのがん、
気管支炎、脳血栓や脳梗塞、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、動脈硬化、肺気腫などの原因となる。
タールの中には、発がん物質が60種類以上も含まれている。
タバコを吸う人の、タールでどす黒く汚れた肺の写真を、君らも一度は目にしたことがあると思う。
タバコを吸うことにより一酸化炭素が体内に入ると、素早く赤血球と結びつく。
しかもいったん結合するとなかなか離れない。君らも知ってのとおり、人が生きていくうえで酸素が欠かせない。
酸素無しで活動できる時間はごく短い時間に限られる。
酸素は赤血球中のヘモグロビンと結びついて運ばれるが、一酸化炭素とヘモグロビンが結びつく力は、
酸素とヘモグロビンとが結びつく力の200倍といわれている。
だから、タバコを吸うことにより、脳をはじめ全身に運ばれる酸素の量は減り、結果としてタバコを吸った人の活動が鈍ることになる。
酸素が不足するからだ。加えて、タバコを一本吸うことで、ビタミンCが約70mg破壊されるといわれている。
大人の1日におけるビタミンCの所要量は50mgだが、タバコを一本吸うことで1日の必要量以上が失われる。
タバコは、女性にとっての大敵、肌荒れ・シミ・ソバカス・黒ずみ・小じわの原因ともなる。
血液の流れが悪くなるので、顔色も悪くなる。ビタミンCの破壊やニコチンが関係している。
男性の喫煙率が徐々に下がっている一方で、若い日本人女性の喫煙率が外国に比べて高い。大きな問題である。
なぜならば、妊娠中のタバコは胎児の発育不良をもたらし、未熟児が生まれる確率が高まる。
また、早産・死産も起こしやすくなる。生まれてからも、母乳を通じて乳児に吸収され、いろいろの健康被害を生じさせる。
次に副流煙の害について話す。よく「タバコを吸っている人よりも、そばで煙を吸っている人の方がより大きな害を受けている」と言われる。
タバコの煙には主流煙と副流煙とがあり、主流煙は喫煙者が吸う煙で、副流煙は火のついたタバコの先から出ている煙をさす。
実は、この副流煙のほうがより有害なのである。タールは3.4倍、ニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍、二酸化炭素は1.3倍といわれる。
それだけ周りの人が大きな害を受けることになる。言い換えれば、タバコを吸う人は有害物質を振りまいているのだ。
日本では、タバコが原因と思われる病気で年間約8万人以上の人が亡くなっているが、そのうち副流煙による死亡者は、年間1万9千人にのぼる。
タバコを1本吸うと、寿命が5分30秒短くなるというデータもある。
タバコを吸う人の人生は短いだけでなく、さまざまな病気により闘病生活を送る年月も長くなる。家族にかかる負担もそれだけ大きくなる。
夫婦の片方がタバコを吸っている場合は、片方も吸っているケースが多く、家の中の大量の副流煙は子どもたちに大きな健康被害をもたらす。
タバコを吸う女性はタバコを吸う男性をパートナーとして選ぶ確立が高い。
自分が吸っていれば「タバコぐらいいいじゃないか」と甘くなり、許してしまうからだ。
両親がタバコを吸えば、その子どもも吸う様になる確立はひじょうに高くなる。その孫にもつながっていく。
健康被害の連鎖である。このようにタバコは、吸っている人にも周りにも大きな健康被害をもたらすのだ。
また、タバコが原因となる火事は、全国で年間約6千件、お金にすると約1千2百億円が毎年灰になっている。大きな損失である。
なぜこれだけタバコには害が多いとわかっていながらやめられないのだろうか。
それは気がつかないうちに、タバコを吸う人が自分の脳の、ある部分の奴隷になってしまっているからだ。
我々の脳の中には、血液中のニコチン濃度を一定に保つ装置と言われる「ニコスタット」というものが備わっている。
「自動ニコチン要求装置」とも言えるものだが、
「ニコスタット」は、ニコチンが脳の中に入ってくることが無ければ通常は電源がオフになったままだ。
つまり、タバコを吸わない人では作動していない。しかし、タバコを吸うことによってニコチンが脳に浸入し始め、
ある一定量に達すると「ニコスタット」のスイッチがオンになり、以後はオンになったままとなる。
そして、血液中のニコチン濃度が高くなり過ぎればタバコを控えさせ、低くなれば喫煙を強制するようになる。
こうして、血液中のニコチン量はほぼ一定に保たれ、タバコを吸う人に快楽を与え続けるという結果になる。
タバコの習慣をやめられなくさせてしまうのだ。
タバコの値段は種類によっても異なるが、一箱300円として毎日一箱吸えば1ヶ月で9,000円が消えていくことになる。
1年で108,000円、10年で108万円、50年で540万円になる。毎月9,000円を50年貯金すれば、利息もついてもっと大きな額になると思う。
タバコを吸うことは、お金の面でも大きな損失となる。大変な額のお金を使って、自らの体を痛めつけ寿命を縮める。
併せて、周りに大きな害を撒き散らす。これほど馬鹿げたことはない。登山のためにアフリカを旅行したことがあるが、
小学生と思われる年代の子どもが誇らしげにタバコを吸っている光景を何度も目にした。彼らは、タバコの害について学んでいないのだ。
知らないのだ。禁煙教育がなされていないと思われる。
禁煙教育を受けて、タバコの害について分かっている君らは、賢い選択をしなければならない。
タバコの害について述べてきたが、タバコを吸うことによって自分自身はもちろんのこと、
家族にも周りのすべての人にも大きな健康被害が及ぶ。子どもにも、孫にも、その子どもにも健康被害がつながっていく。
経済的損失も大きい。健康被害で闘病生活を送ることになると、家族全員に対して精神的負担もかけることになる。
悪いことばかりである。君らはタバコを吸うことを選ぶのか、タバコを避けることを選択するのか。
選択するのは、君ら自身だ。賢い選択をして欲しい。そして、健康的で生き生きとした人生を送って欲しい。
現在体育館のトイレを、タバコのために閉めざるを得ないという残念な状況になっているが、このことは大変恥ずかしいことである。
そのことをしっかりと認識して欲しい。早く使用できる形に戻さなければならない。
今、タバコを吸っている人は、この機会にタバコとは縁を切るという強い気持ちをもって欲しい。
強い気持ちをもてば、必ず禁煙できる。そういう気持ちになった人は、保健室の先生も相談に乗ってくれるので相談に行きなさい。
禁煙について相談に乗ってくれるお医者さんも増えている。
ニコチン依存症になっている人は、みんなの力も借りながらやっていく必要がある。ぜひ相談に乗ってもらいなさい。
以上で、私からの話を終わります。
上記の内容で約20分、パワーポイントを使って要点をスクリーンに映し出しながら話した。
今回の講話をきっかけにタバコとは縁を切る生徒が増えることを願う。
私語をしないで人の話をきちんと聞けるという態度が、十分に養われていない生徒が少なくない。
そのような中、私の拙い話にも拘らず、今回の聞く態度はよかったと思っている。
これも2年学年団の教員が、学年主任を中心としてまとまって準備に当たり、当日も皆がそれぞれの役割をきちんと果たしたお陰だと感謝している。
何事もお膳立てが大事であることを改めて認識した。
(平成20年12月9日)
ぜんざい
期末テスト4日目の本日、テスト終了後、11時から生徒・職員有志による校内の美化清掃活動が行われ、合せて18名の参加があった。
清掃終了後、有志教員の手による「餅入りぜんざい」が振る舞われ、皆でおいしくいただいた。
美化清掃活動には、新しいメンバーも加わってきた。
24日の終業式の日には、部活動生徒や生徒会役員による周辺地域大清掃も実施される。
このような学校改善や活性化の流れが確かなものになってきたことは、とてもうれしいことである。
(平成20年12月9日)
かぎろひの
毎朝6時20分に家を出るが、この頃夜の明けるのが遅くなり、まだ暗い中の出発となる。
最寄り駅・王寺まで17〜18分を歩くが、冷気も増してきてそろそろ手袋も欲しくなってきた。
夏場は急ぐと汗をかくのでゆっくり歩くが、寒くなると自然にペースがあがる。冷気が、とても気持ちよい。
途中、大和川(車の通らない若草橋)を渡るが、晴れた日は夜が徐々に白くなり東方の山の端が赤く染まる。
とても幻想的である。
万葉集の柿本人麻呂の歌「東の野に かぎろひの 立つ見えて かへり見すれば 月かたぶきぬ」の世界に思いを馳せながらの贅沢な通勤路だ。
(平成20年12月8日)
私の部活動指導
教員になって、間もなく36年。生徒たちとの多くの出会いがあった。
私は、中学校から大学まで陸上競技部に所属し活動した。そういうわけで、部活動もずっと陸上競技部を担当した。
長距離走が専門で、50歳前まで生徒と共に走った。
教員になって2年目から藤井寺工業高校に赴任し、18年間勤めた。
昔から長距離走・駅伝の盛んであった地域性から、自然と素質のある生徒も少なからず集まった。
部員たちはよく努力し、私の拙い指導でもそこそこの成績を残すことができた
(全国高校駅伝府予選2年連続公立校中1位や大阪高校駅伝で清風に勝ったことなど)。
平成4年から城東工業に転勤したが、そこでも陸上競技部の生徒たちと共に汗を流した。
昭和50年代半ば頃から部活動への加入率が少しずつ下がり、
子どもたちが一番しんどいと感じる「走る」ことを主に実践する陸上競技部には、自ら入部してくる生徒が少なくなった。
そのような中、一人でも多くの生徒を加入させるためには、相当の苦労を要した。
苦労の末、やっと入部させた生徒を定着させるためには、部員一人ひとりを大切にすることを何より大事にした。
勝利至上主義に走るあまり、競技力の高い部員への指導ばかりに熱が入る指導者が周りには多かったが、
私は競技力の弱い部員、初心者にこそ、目をかけ手をかけることが大事だと考え実践に努めた。
ただ、目をかけ手をかけきめ細やかに指導することと甘やかすこととは、当然ながら異なる。
やさしさ、温かみの中にも厳しさが求められることは言うまでもない。
即戦力を期待し、中学時代に活躍した生徒の勧誘に血眼になる指導者を見かけるが、
公立高校の部活動はチャンピオン・スポーツをめざすべきではないというのが、私の変わらぬ一貫した姿勢である。
まったくの初心者を一から指導し、育て伸ばす、そして彼らが生涯を通して健康づくりのために運動を親しむようになることが
「指導者冥利」だと思っている。競技力が向上し、いくら立派な成績をあげさせたとしても、
その教え子が喫煙をするようでは指導の成果が真にあがったとは言えない。
力をつけてきた部員には徐々に厳しいメニューも科したが、常に民主的な部の運営を心がけた。
グラウンド整備ひとつにしても、1年生だけに行わせるのではなく、上級生も進んで行うという形をとった。
私自らが部員よりも早く運動場に出てトンボを持ち、ラインを引くという率先垂範を実践した。
指導者のそう言った姿を見て、自ずと上級生たちもついてきた。
また、先輩が後輩に対して部活動の指導だけに終わらず、
学校生活全般や学校以外のことにも適切なアドバイスが与えられるような人間関係づくりに腐心した。
余談だが、体育の授業の準備でもグラウンド整備に努め、特にライン引きにこだわった。
生徒をその気にさせるためには、先ずは環境を整えてやることが大事だから。そういったわけで、
ライン引きに関しては日本一と胸が張れる自信があった。数年前、久しぶりにライン引きの機会があったが、スキルはほとんど衰えていなかった。
「勝つ」こと、「記録を伸ばす」ことにより、次への意欲が高まるということに疑う余地はない。
だが、極端に勝利至上主義に走り過ぎると、いろいろな弊害が生じる。
他者を思いやる気持ちや協調の精神が育たないということが代表的なものだろう。
また、活動に際しては、体力・能力に応じた科学的、合理的かつ段階的な指導を工夫しなければならないが、
ともすれば、土曜・日曜・祝祭日も休みなく練習が続き、いきおい活動は度を超してよりハードなものとなりがちである。
それに早朝練習が加わると、時間に追われ、級友や家族と交流する時間もほとんどなくなる。そして、いつか疲労困憊状態に陥る。
いわゆる、焼き切れ症候群である。何とかついていける生徒は良いが、強いチームほど途中で頓挫する生徒も多く見受けられる。
このような状態は望ましくない。私は原則として、大会を除いて休日は活動を休みとした(団体競技では、休日を休みにすることは難しいが)。
学習時間も確保して欲しかったし、他の趣味もたくさん持って、豊かな感性を育んで欲しいと思ったからだ。
体育祭はもとより、文化祭など学校行事の際は、部員たちにクラスの核となって汗をかくよう指示した。
生徒たちには、常にゆとりのある高校生活を送って欲しいと願った。
「部活動の盛んな学校に、わるい学校はない」と言われる。まさにそのとおりだと思う。
少子化傾向が続き、家庭において、集団としての規律、連帯感、共同の精神、及び耐忍性などを育む機会が失われつつある現在、
部活動の果たす役割はより大きいと考える。行き過ぎは是正しながら、
どのような学校も「部活動の盛んな学校」の実現に努めることが求められる。
本校でも、生徒諸君がアルバイトに走ってしまうなど部活動活性化への阻害要因も少なくないが、
保護者の理解を得ながら創意工夫を重ね部活動でがんばる生徒を少しでも増やしたいものだ。
(平成20年12月6日)
落葉盛ん
御堂筋のイチョウ並木の黄金色が、今、見事らしい。
校庭の木々の落葉も盛んである。技能員は、その対応に追われている。大変な作業量である。本当に、ご苦労様。
私は、20代後半から庭いじりを趣味としてきた。
今の家は、建ってからちょうど25年になるが、庭木や庭石の多くは以前住んでいた家から移設したものだ。
門冠りのクロマツも、私の所に来てから32年になる。
32年間、ずっと私が手入れをしてきた。
他の庭木も、すべて同様である。剪定で植木職人の手を煩わしたことのないことが、私の自慢のひとつである。
常緑樹に比べ落葉樹は生長がとても早い。
小さな苗木も、20年でかなりの大きさとなる。
成長したときのことをあまり考えずに植えた落葉樹が大きくなり、手に負えなくなって切ってしまった苦い経験がある方も多いだろう。
私にもある。木に罪はなく、可愛そうなことをしたという思いはいつまでも消えないものだ。
落ち葉の始末は、楽な作業ではない。
多くの方が、秋だけの、それも11月に入ってからだけとお思いだろうが、病葉(わくらば)の落葉は7月、8月からある。
敷地内の落ち葉は放っておいてもよいが、道路や隣家へのものは迷惑かけることとなり、速やかな対応が迫られる。
勤めに出る私は土曜・日曜だけだが、妻は毎日の日課となってしまう。大きな負担をかけている。
今のところは、「庭のあることを幸せと思いがんばろう」などと、
やせ我慢とも取られかねないことを言いながらおもしろおかしく二人何とかやっているが、10年後、20年後は、どのようなことになるのか。
10年くらい前までは、我が家のケヤキ、サクラ、モクレン、アメリカハナミズキ、モミジ、
ドウダンツツジなどの落葉樹は、毎年11月一杯で判を押したようにピタッと葉っぱを落とし切った。
それが段々と遅くなってきている。ここ数年、12月10日を越えるようになった。
本日(12/5)の強い雨でかなりの落葉があったが、今年も10日を越えそうな状況だ。
ドウダンツツジなどは、さらに数日を要するかも。これらも、地球温暖化の影響であろう。
「紅葉の残るお正月」などということに将来はなるのだろうか。
(平成20年12月5日)
2学期期末テストがスタート
12学期末テストが始まった。
1時限目、全クラスを見て回ったが、当然のことではあるが、生徒たちは真剣に取り組んでいた。
全力を傾注して及第点を取り、全員が進級を(3年生は卒業を)果たして欲しいものだ。
現1年生は、本校には来年度1年の設定(来年度は入学生無し)がないので、
原級留置となると進路変更を否が応にも余儀なくされる。そのような残念な結果は極力避けなければならない。
特に、1学期及び2学期中間テストの成績が振るわなかった生徒は、現在の状況を「究極的非常態」と心得、必死の思いでがんばることが求められる。
(平成20年12月4日)
就職内定状況その後
11/30付けの本欄で今年度の学校斡旋での就職内定状況をお知らせしたが、 その後4名の内定者が出て、本日現在、内定率は65.1%となった。 進路指導部や3年生の学級担任等のお骨折りが功を奏しつつあり、大変うれしく思う。 今後、さらに内定者がどんどん増えていくことを願う。
(平成20年12月3日)
禁煙教育
喫煙については健康被害の観点のみならず、あらゆる面でマイナスであり、大きな社会的損失となっている。
特に、次代を担う若者や妊娠・出産に直接関わる女性の喫煙率が先進国の中では高いという状況は、由々しき問題である。
本校生の喫煙率は、実際のところは定かでないが、いろいろの状況を考え合わせると決して低いとは思われない。
タバコの害については、小学校高学年くらいからさまざまな場面で学習してきたはずだ。
しかしながら、懲戒申し渡しの場面などで質問すると、
体にとって悪いとはわかっていても何がどう作用するのかまでの認識はほとんどない。
学習の機会を逃したのか、そういう機会に直視せずきちんと要点を押さえることができなかったのか。
副流煙の害についてもぼんやりとは分かっているが、大きな害を周りに振りまくことになる恐ろしい事実を把握できていない。
禁煙教育の徹底の必要性を痛感する。
禁煙指導については、他のこと以上に家庭の協力が欠かせない。
我が国では、タバコに関して「タバコぐらい」などと、甘い風潮がある。
大きなネックになっている。健康被害の連鎖を断ち切ろうという強い意志を大人が示さない限り、喫煙率の大幅な低下は果たせない。
(平成20年12月2日)
清掃活動への協力者さらに2名を表彰
週2回実施している早朝美化清掃活動への協力回数が、20回を超えた者がさらに2名増えた。
本日(12/1)放課後校長室において、関係職員立会いのもと、表彰状と記念品を贈った。
彼らのボランティア精神を大いに称えたい。彼らの活動の輪が広がり、学校が美しくなっている。
ただ一方で、残念なことだが、土足で廊下や教室を歩くマナーの悪い生徒がいる。
清掃活動でがんばっている生徒の気持ちを踏みにじるような行為である。これらの生徒に反省を求める。
表彰に当り、当該生徒には次のように話し慰労した。
「いつも朝早くから本当にご苦労様。心からお礼を言いたい。
ありがとう。西浦高校訪れる多くの方から学校がきれいですねと言っていただける。
君らの地道な活動が実を結んでいるのだ。もっともっと美しい学校にしていこう。これからも先頭に立って協力をお願いしたい」
(平成20年12月1日)
就職内定状況は
今年度の学校斡旋での就職内定状況は、例年にまして厳しいものがある。
一次受験での内定率は約4割、その後も進路指導部や3年生の学級担任等が内定を得るために東奔西走しているが、
未だ6割弱(11/28現在)の状況である。今後、卒業までに内定することを切に願っている。
全国的に見ても、内定者の中には米国の金融危機をきっかけとした世界的不況による株価の低迷や円高等の影響で、
取り消しになった者も少なからず出ている(主に大卒見込者だが)。
これまで勝ち組とも言われていたトヨタ、ホンダをはじめとする大手の自動車メーカーや、
パナソニック、日立、ソニー、シャープなどの一流電器メーカーも軒並み大幅な収益減となった。
深刻であり、すぐに景気が上向くというような生易しい状況ではない。
このような厳しい状況の中、これらを克服して進路実現を図るためにも、2年生、1年生諸君も今以上に努力を積み重ねて、
実力をしっかりと蓄えて欲しいものだ。
(
(平成20年11月30日)
いよいよ期末テストが
いよいよ期末テストが12月4日(木)から始まる。
勉強が好きでなかった私は、定期のテストの度に「定期テストさえなければ、どんなに幸せか」と思ったものだ。
本校の生徒諸君の大半も、恐らく同様であろう。
しかし、進級・卒業していくためには、避けては通れない、越えなければならないハードルである。
中間テストでも努力の跡が見えない生徒の数が少なくなかった。
ふだん勉強できていない生徒も、この期間は全力でがんばって欲しいし、がんばらなければ明るい光は見えて来ない。
生徒諸君のがんばりに期待する。
(
(平成20年11月29日)
閉校準備委員会
27日(木)午後、本校同窓会の 柱尾 友耶 新会長(2期生)が訪問された。
柱尾氏は、大変お忙しい方だが、お仕事の合間を縫って月に2〜3度お寄りいただいている。
副会長を長く務められたが、これまでも何かと本校のためにご尽力賜っている。ありがたいことである。
小林 由起夫 前会長の功績と併せて、この場をお借りして、感謝申し上げたい。
平成23年春の閉校に向け、10月に閉校準備委員会(仮称・すでに2回開催)が発足した。
第2回の会合で、全会一致で柱尾氏が閉校準備委員会の委員長に選出された。
これまで以上に、何かとお世話をおかけすることになるが、よろしくお願いしたい。
閉校は、西浦関係者にとって大変残念なことであるが、関係者の力を結集して無事閉校にもっていけることを切に望んでいる。
そのためにも、地域からの信頼を取り戻せるように在校生一人ひとりが自覚せねばならない。
そして、向上心をもって日々の生活を送って欲しい。飽くこと無く可能性を求めて。
(平成20年11月28日)
他校のホームページ
府立芦間高校(守口市)と府立大和川高校(住吉区)のホームページが先進的であり、毎日のように見せて貰っている。
参考になることが多い。私の知る限りでは、府立高校の中で東西の横綱であろう。
本校も9月にリニューアルし、かなりのレベルまで向上したとの自負があるが、まだまだ両校には足元にも及ばない。
両校に共通して言えるのは、写真が多いことだ。そして、動画も多い。内容もバラエティーに富んでいる。
大和川の宮野校長とは旧知の仲でお話しする機会が多いが、同校のホームページ担当職員は桁外れに熱心な方らしい。
校長・教頭が特段指示しなくても、どんどん前向きに取り組まれるそうだ。
芦間の「校長だより」は、毎日のように更新される。担当者はさぞかし大変だろうなと思っていた。
「校長だより」の11/26版には、文部科学省の委託を受けた国際大学の教員が、同校のホームページに係って取材に訪れたことが紹介されている。
この中で驚いたのは、芦間高校では同校の教職員であれば誰でもが更新できるようになっていることだ。
「校長だより」も、校長自身が更新しておられるようだ。
私は、情報管理やセキュリティーの観点から管理者(校長)が委ねた限られた職員しか取り扱いできないようになっていると思い込んでいた。
すぐに、大阪府教育センター専門教育室・松本指導主事に電話してお聞きしたところ、「取扱者を限定してもよいし
、芦間のように全員取り扱いできるという形も可能である。各校の管理者(校長)の判断に任せる。
ただ、管理については、十分配慮いただきたい」とのことであった。認識不足を痛感している。
多くの学校でも、本校同様に取扱者を1〜2名に限定しているのではないだろうか。
本校の更新は、週一回担当者(担当2名のうちの1人・初任者)が行っている。負担をかけ申し訳なく思っている。
そう感謝しつつも、「校長室から」についても、週1の更新では常に遅れ遅れになっているとの思いも強い。
スローライフが今はやりだが、情報発信はスピーディーに、タイムリーでなければならないと思っている。
これを機に私もしっかり勉強して、3学期からは「校長室から」を自分で更新できるようにしたいと思うが、果たして・・・・。
(平成20年11月27日)
旧職員の訪問
25日(火)午前、本校の初代教頭で後に柏原東高校の校長を努められた石香 亨先生が、所用で本校を訪問された。
校長室でしばし歓談したが、創立当時のことをお聞きするよい機会となった。
石香先生は羽曳野高校の近くにお住まいで、「西浦の生徒の様子等を伝え聞き心配していたが、
校内がきれいだし落ち着いた雰囲気が漂っているので安心した」と話された。
少し時間が経過したが、リニューアルしたホームページをご覧になった旧職員の方から掲載内容の誤りについて指摘するハガキをいただいた。
誤りについてはすぐに訂正し、お礼を申し上げた。みなさん、本校のことを気にかけていただいているのだ。ありがたいことである。
石香先生からは「校歌」の出来上がった経緯もお聞きすることができ、
PTA新聞の次号(12/24発行)に本校の校歌について書こうとしていた矢先の私には、とても参考になった。
(平成20年11月25日)
第58回大阪府高等学校「音楽会」
23日(日)森ノ宮の府立青少年会館で、第58回大阪府高等学校「音楽会」が開かれた。 本校の吹奏楽部も、第7ブロック合同メンバー(西浦・大塚・平野・東住吉総合・大阪女子短期大学・阪南大学)として出演した。 本校の音楽科教諭の指揮で「管楽器と打楽器のためのセレブレーション」(J.スウェアリンジェン 作曲)を演奏したが、 専門外でもあり細かいところは分からないが、なかなか堂々とした演奏ぶりであった。 演奏後、たまたま本校生にロビーで会うことができ、感想を述べることができた。さわやかな表情が印象的であり、私も元気を貰った。
(平成20年11月23日)
第3学区合同説明会
22日(土)ホテル・アウィーナで、中学生やその保護者対象の第3学区府立高等学校合同説明会が開かれた。
懐風舘高校(仮称)の説明には、当然ながら本校の教員も加わった。
予想どおり新校ということで関心が高く、ほとんど途切れることなく説明を求める方が続き、昨年の本校と羽曳野高校の数を大きく上回った。
志願者が、一人でも多くなることを祈る。
(平成20年11月22日)
性感染症予防講習会
本日6限、3年生全員を対象に「性感染症予防講習会」を実施した。
これは、「大阪府子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」を利用しての講習会であり、
オオタクリニック(和泉市)院長の大田尚司先生をお招きして「無防備な性行動によるリスク」をテーマにお話していただいた。
先生のわかりやすい講話から性感染症の怖さが十分に伝わった。生徒諸君には、本日の講話をぜひ生かしてほしいと願う。
本校の生徒の中には、他者の話を集中して静かに聞く態度が備わっていない者が少なくない。
昨年の同講習会では私語が多かったなど、好ましくない状況が生じたらしく今回も若干の懸念があった。
だが、さすが3年生、中盤までは私語も少しあったが、最後のほうは静寂な雰囲気で集中できた。
終了後の大田先生の感想でも、「なかなか聞く態度が立派であった」と。早速、放課後の職員会議で教職員に伝えた。
このようなうれしいニュースがある一方、残念なこともあった。
放課後、近くにお住まいの方が校長室を訪ねて来られた。雰囲気から生徒のマナーの悪さを指摘しに来られたと察した。
案の定であった。本校生数名が下校時、横に広がって自転車で通行していたので注意していただいたところ、ふざけた態度をとった。
さらに注意したところ、悪態をついて逃げ去ったと。
校長として、指導が行き届いていないことをお詫びすると共に、本校の現在の取り組みについて丁寧に説明させていただいた。
さらに、「生活指導に関して学校だけの力では難しい面が多く、保護者にも協力をお願いしているところだ。
地域のみなさんからもご支援いただきたい。学校の様子は、随時ホームページにも掲載しているのでご覧いただきたい」とお願いした。
表情が和らぎになられたので、学校の取り組みについては、一定の理解を得たと思っている。
西浦にはまじめにがんばっている生徒も多いのに、一部の心無い生徒のマナーの悪さが目立って、全体の印象を悪くしている向きもある。
当該の生徒は、大いに反省してほしい。
この件についても、職員会議で全員に伝えたことは申し上げるまでもない。
(平成20年11月20日)
早朝指導
昨日(11/18)から「制服着用指導強化週間」が始まり、朝正門・通用門に先生方が立ち指導に努めている。
今朝は特に冷え込み家を出かける際、外気温は3度(奈良・三郷町)であった。
そのような冷え込みの中、勤務時間外で指導してもらっている先生方には頭が下がる。
このような指導を要しない学校をめざしているのだが。
通用門前の道路を羽曳野市立峰塚中学校・藤井寺工科高校・藤井寺高校・羽曳野高校の生徒が自転車で通る。
私は本校生と分け隔てなく「おはよう」と通り過ぎる全員に挨拶を投げかける。
4月、5月は、「何やこの人は」という雰囲気で挨拶がなかなか返ってこなかったが、今は約9割の生徒諸君から返ってくる。
私がぼんやりしていたときには、向こうから挨拶を投げかけてくれることもある。ときには、一言、二言の会話もある。
夜間定時制高校の教頭を3年務めた。
登校してくる生徒に毎夕、「こんばんは」と正門で挨拶を投げかけた。
はじめは振り向きもせず無表情で通り過ぎていた生徒も、あきらめずに粘り強く投げかける中で、しばらくすると振り向くようになった。
そして何ヶ月すると声は出ないが会釈するようになり、1年後には小さな声ではあるが「こんばんは」と返してくれるようになった。
短気な私には、貴重な経験となった。
「なげたらあかん」は、元近鉄バッファローズの名投手 鈴木啓示さんの言葉だが、何事も粘り強く積み重ねていかねばと自らに言い聞かせている。
(平成20年11月19日)
2万回突破
本校ホームページへのアクセス数が、9/1の刷新後78日で2万回に達した。
今後もさらに内容の充実を図り、外部への発信に努めたい。
(平成20年11月18日)
11月も半ばを過ぎ
11月も半ばを過ぎ、朝夕かなり冷え込むようになってきた。
それにつれ、校内の桜、ケヤキ、アメリカハナミズキなどの色づきが増し目に鮮やかである。
通用門のケヤキも、片方は見ごろを過ぎ木の葉が風に舞っている。
桜などの落ち葉も目立つようになり、技能員は、先日来その処理に大忙しである。
本校の敷地にはたくさんの樹木が植えられており、
実に緑豊かである。歴代の校長をはじめ教職員やPTA役員のみなさんが緑化に尽力してきた賜物であろう。
生徒諸君にも、ときには立ち止まり、美しく色づいた木々を愛でる時間をもって欲しいと願う。
(平成20年11月17日)
1年保護者対象進路説明会挨拶
皆さん、おはようございます。
進路説明会へのご出席、ご苦労様です。日ごろは、本校の教育活動の推進にご協力を賜りましてありがとうございます。
大分時間が経ってしまいましたが、9月末の「文化の集い」のバザーでは、多数の物品を拠出していただき感謝申し上げます。
このところ小春日和のさわやかな天気が続いています。今どこでも木々が色づき紅葉の見ごろが近づいています。
本校も校内は緑豊かでして、桜やケヤキ、アメリカハナミズキなどの紅葉が今とてもきれいです。
時間がありましたならばお帰りの際、校内を一周されご覧になっていただければと思います。
今日は、裏の大乗川沿いを通って来られた方もいらっしゃると思いますが、昨年までは、
この川沿いの道はゴミや犬の糞などが多かったと聞いています。
生徒やPTA役員、及び職員による清掃活動のお陰で、校内を含め随分と美しくなりました。
生徒たちの学ぶ場をよりきれいな状態に整えるということは、とても大事なことであり私も力を注いでいます。
その成果が徐々に表れていることをうれしく思います。
PTAの役員会の折にも、役員の皆さんが率先して校内の美化清掃に協力いただいています。
つい先日、大阪府教育委員会からの視察がありましたが、「学校がきれいになった」とお褒めの言葉をいただきました。
今後も引き続き、環境整備・環境美化に力を注ぎたいと思います。
さて、生徒諸君の生活指導については、学校のほうも一層の充実をめざして努めています。
しかしながら、大きな成果を収めているという状況にはありません。
きちんと基本的生活習慣が身につき、社会のルールや校則を守り、
こつこつとがんばっている生徒も多いのですが、一方で服装・頭髪が大きく乱れている、
遅刻が極端に多い、上履きと土足との区別ができない、授業に集中できない生徒が少なくないなど、残念な状況があります。
基本的な生活習慣の確立や規範意識の向上については、1年の担任団、学年団も、浅野学年主任を中心に全力を傾注しておりますが、
何よりご家庭の協力が大事です。来週火曜日から服装指導の強化週間が始まりますが、
保護者の皆さんには、引き続きお子さんへの指導、叱咤激励、並びに本校の指導への協力・支援をお願いいたします。
服装や頭髪、あるいは授業態度が極端に悪い生徒を家に帰らせて改善してきなさいと指導しますと(保護者にはもちろん、
指導に従わない場合は帰らせることもありますと事前にお知らせしています)、
ときに当該の保護者から「学習権を侵害している」などのご指摘があります。
「どのような生徒であれ高校教育を受けさせ、きちんと教育して世の中に送り出すべき」という機会均等の考え方は分かります。
しかしながら、「まじめにがんばっている生徒の邪魔をして授業の進み具合を遅くしたり、
校則違反をして学校の評判を著しく貶めるような行為は、逆にまじめな生徒の学習権を奪っている」というご意見もあります。
このことに対しては、前述の保護者はどのようにお考えになるのでしょうか。
規律指導については歴代の校長も努力されたのでしょうが、これまで学校として保護者に対してきちんと説明し、
お願いするべきところは毅然と迫るという部分で少し弱かったのではないでしょうか。
そのつけが積もり積もったのかと、私は思っています。私は校長として当然ではありますが、
今後も学校経営に全力を尽くすと共に、
保護者に担っていただかねばならない点については躊躇することなく毅然とお願いしていきたいと思います。
ご理解のうえ、ご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
前置きが長くなりましたが、卒業後の進路についてはご家庭で、いろいろと話題にあげているかと思います。
しかしながら、まだまだ随分先のように思っている生徒も中にはいます。
就職にしても、進学にしても、悔いの残らぬように早い段階からしっかりと準備を進めていかねばなりません。
進学も就職も楽観はできないのですが、とりわけ、就職については大変困難な状況があり、
今年度の学校斡旋の内定状況はひじょうに厳しいものがあります。
一次試験での内定率は、四割にも満たず、現在やっと五割に達したという状況です。
この後、進路指導部長などから進学のことも含めてもう少し詳しい話があると思います。
参考にしてください。それから9月1日にホームページを刷新しました。より見やすくなったと思います。
がんばっている生徒の様子を載せています。ぜひご覧ください。
最後に、本日の進路説明会が有意義なものになりますことを祈念し、簡単ではありますが開会の挨拶とさせていただきます。
(平成20年11月15日)
PTA社会見学会挨拶
みなさんおはようございます。
あいにくの天気となりましたが、みなさんの元気パワーで明るく楽しい行事にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
学校の方、生徒がいろいろの部門で活躍しています。
つい先日ですが、府下の英語の弁論大会で好成績を収め、また環境に関わるコンテストでも賞を獲得しました。
さらに早朝の美化清掃活動がしっかりと定着し、校内外がとてもきれいになってきました。
中心になって活躍している生徒を、10月31日に表彰しました。
4日の火曜日に大阪府教育委員会の幹部3名が視察に来られました。
「思ったより学校が美しく整然としている。
授業も一定の秩序が保たれており学校改善の兆しが随所に感じられる」との言葉をいただきました。
「大乗川沿いの通学路が数年前と比較して見違えるようにきれいになった。
往来する地域の方も驚いておられるだろう」とも。校長として本当にうれしく思いました。
これらも生徒や教職員の努力はもちろんのことですが、
それを支えていただいていますPTAのみなさん、
しらとり会のみなさん、卒業生のみなさん、地域のみなさん、及びOB教職員みなさんのお陰だと深く感謝しています。
西浦高校は、あと2年5か月で閉じますが、少しでもよい状態で平成23年の春が迎えられますように、
校長として今後も身を挺して努めますので変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、今回の社会見学会の企画運営でいろいろとお世話いただいています役員の方々、
そして、しらとり会の渡辺さん、本校の石井さん、
加えて本日も添乗員としてお世話いただいています同窓会会長の柱尾さんに感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。
それではみなさん、よろしくお願いいたします。
(平成20年11月7日)
後期生徒会役員認証式
本日(11/5)昼休み校長室において、後期生徒会役員の認証式を行った。 全員に、みんなのために汗をかこうという意気込みが感じられ、とてもうれしく思った。 みんなのお世話をするということはいろいろと苦労も多いことだろうが、西浦高校の活性化のためによろしくお願いしたい。 来年度から、認証式は全校集会の場で実施したい。
(平成20年11月5日)
府教委からの視察
本日午前、大阪府教育委員会事務局(教育振興室長、高等学校課長、高等学校課改革支援グループ指導主事)からの視察があった。 1時限の授業や各施設等を視察していただいた。その中で、校内や通学路がとても美しくなっているとの指摘があった。 また、静寂な雰囲気が作られているし、体育の授業なども整然と展開されていたとお褒めの言葉もあった。
(平成20年11月4日)
早朝美化清掃活動への協力者を表彰
今年6月から始まった週2回の早朝美化清掃活動だが、生徒の中には協力回数が20回を超えた者が4名にもなった。
そのうちの1名は、30回を上回った。
本日(10/31)昼休みに校長室において、教頭・事務長・当該生徒学級担任他、関係職員立会いのもと、この4名に対し表彰状と記念品を贈った。
全校生徒の範となる善意の行動を大いに称えたい。
また、朝早くから登校しこのボランティア活動を支えている教職員に対し、心から謝意と敬意を表する。
この活動の輪がさらに広がり、継続していくことを望む。
表彰に当り、当該生徒たちには、私から次のように述べて慰労した。
「いつも本当にご苦労様。今年6月からこの活動が始まったが、君たちはその先頭に立って活動してくれた。
心からお礼を言いたい。ありがとう。西浦高校をもっともっと良い学校にしたいと、
生徒も教職員も保護者の方も、そして卒業生も努めているが、この活動はそのひとつの柱になっていると思う。これからも協力をお願いしたい」
(平成20年10月31日)
職員会議で
前回の会議から随分と間があきましたが、この間、中間テストや芸術鑑賞、及び二年生の保護者対象の進路説明会など、多くの行事がありました。
みなさんには、いろいろと尽力いただき、ありがとうございます。
課題は相変わらず多いのですが、外部でのコンクールや発表会などでの生徒の活躍、部活動で他校や中学校との合同練習でがんばっている生徒、
早朝の清掃活動に協力する生徒など、明るいニュースも続いています。引き続き、指導よろしくお願いします。
今日は、日ごろ考えていることをお話し、そのうえでいくつかお願いをしたいと思います。
本校には、今も例に挙げましたように、まじめにこつこつがんばっている生徒が数多く在籍しています。
一方で、規範意識が低く、セルフコントロールがなかなかままならない生徒も少なくありません。
これらの生徒の多くは、恐らく小学校や中学校でも気ままに過ごし、きちんと授業を受けることができず、
系統的な指導も受けて来なかったのではと推測します。家庭においても、同様の状況ではないでしょうか。
そういった生徒は一般に、服装・頭髪などが乱れ、遅刻や欠席も多いのが常です。
また落ち着きが無く、50分の授業が、いや15分でさえなかなか集中できません。
学年集会や全校集会でも、私語をしないで静かに人の話を聞くことがごく短い時間しかできません。
一学期の終業式ではご存知のとおりの有り様で、府民から「高等学校としての体をなしていないではないか」と指摘があれば、
返答に窮する状況でした。みなさんの働きかけにより二学期の始業式は少しましになりましたが、
府民の求める高校生の水準までには、ほど遠いものがあります。校長として大きな責任を感じており、何とかしなければといつも思っています。
みなさんも同様の気持ちでしょう。
今日、「学校のミッション」「学校の使命」ということがよく話題になります。西浦高校に求められている使命は何でしょうか。
みなさんは、どのようにお考えですか。国公立大学への合格者を増やすことではありませんね。
本校の生徒たちに基礎学力をつけて卒業させることは当然の目標ですが、それ以前の問題として、基本的な生活習慣を身につけさせ、
規範意識を高めて社会に送り出すことが、本校に求められている一番の「使命」ではないかと私は考えます。如何でしょうか。
基本的な生活習慣を身につける、規範意識を高めるなどの「自己統制力」の育成については、家庭に責任を持って担っていただかねばなりません。
そして、それを地域や学校がしっかりと支援していくというのが理想の姿でしょう。
ですが、子どもの自由と権利を過度に尊重する風潮に加え、核家族化による支援体制の弱さが露呈しています。
また少子化や共働き家庭の増加等による過保護や放任などの広がりも指摘されています。
このような社会情勢のもと、家庭における教育力の低下が急速に進み、理想とはかけ離れた現実があります。
そのような中、求められるのは地域社会の堅固な支援体制であり、加えて家庭と学校、学校と地域社会との連携の強化であると思います。
前置きが長くなりましたが、静かに人の話を聞くという態度を育てるためには、妥協することなく、
繰り返し繰り返しそういった機会をつくって訓練していくことしかないのではと思います。
手間がかかっても「繰り返し訓練する」、学校においてはそのことしかないのかなと。
そういった意味で、日々の授業の中で妥協することなく「自己統制力」の育成に係って粘り強く指導していただくと共に、
今後これまで以上に学年集会を数多く実施してほしいのです。
そして、来年度は行事予定の年間計画の中に、
始業式・終業式の無い5月、6月、10月、11月に全校集会を組み込んでいただきたいと思います。
繰り返します。日々の授業の中で妥協することなく「自己統制力」の育成に係って粘り強く指導していただくと共に、
今後これまで以上に学年集会を数多く実施してほしいのです。
そして、来年度は行事予定の年間計画の中に、始業式・終業式の無い5月、6月、10月、11月に全校集会を組み込んでいただきたいと思います。
そのような取り組みを強化する中で、徐々に訓練していくことが大事かと思います。
どういった時間帯に組み込むことが最も効果的か、タイムリーな内容はどういったものになるかなどを含めて、
教務や学年を中心に知恵を出し合ってください。お願いします。
みなさんにとって手間のかかることが増え、大変であることはよくわかりますが、手間がかかるからやらない、
やらないから訓練できないという悪循環を何としてでも断ち切りましょう。
「本校に求められている使命」を今一度一人ひとりがお考えいただき、協力をお願いします。
「自己統制力」の身についた生徒は、就職した先でも進学先でもきっと明るく挨拶ができ、協調性をもって仕事や勉学に励んでくれると思います。
株価の乱高下や急激な円高など、さらなる就職状況の悪化が予想される中、
合格率を上げるためにも基礎学力の充実に力を注ぐことが先ではという意見もあるかと思います。
ですが、このような情勢の中でも本校においては、
どちらが先かと問われるなら先ずは「自己統制力」の育成に力を注ぐべきではないかと私は考えます。
学力面での基礎基本の徹底は、その後だと思います。「自己統制力」の育成をきちんと押さえないで成果はあがらないと考えます。
挨拶ということに触れましたが、本校の目標は「挨拶の飛び交う 秩序ある元気な学校」の実現です。
多くの方が、生徒たちに対して元気のよい挨拶を投げかけていただいています。ありがとうございます。
しかしながら、一方でそうでない方がおられます。ごく一部ですが、私が挨拶をしても声を出して返していただけない方がおられます。
至らぬ点が多い私ですので、感情を害されているのかとはじめは思っていましたが、前校長に対しても同様であったと周りから聞きます。
とても残念です。私は今後もその方にあきらめることなく挨拶を投げかけます。
私に対して返していただけなくても、生徒たちには明るく「おはよう」と投げかけてやってください。
いやなことがあっても、いくら疲れていても、人生の先輩として、教師として挨拶を投げかけてください。
当然の義務です。挨拶の飛び交う学校にしていきましょう。挨拶の励行についても、お願いをしておきます。
生徒たちの家庭環境は多様ですが、保護者に担っていただかねばならないことは、
学校として遠慮や躊躇することなく毅然と協力を求めることが大事です。
校長として私はそのように努めていますし、今後もそのようにします。
同時に、当然ですが、学校として担うべき点については一丸となって全力を傾注する必要があることを自覚願います。
学校と家庭の信頼関係は、そのような中でより堅固になると思います。
いろいろとお願いしました。あと2年5か月となった西浦ですが、何とか一歩でも二歩でも前進させたいという思いから申し上げています。
御理解のうえ、協力をお願いします。
(平成20年10月30日)
環境科学会2008で受賞
先日開かれた社団法人 環境科学会が主催した「環境科学会2008」おいて、 本校2年の澤田 采佳 さんが「学部学生・高専生・高校生等の部」で優秀発表賞を獲得した。 澤田さんは、「アンケートからみる鳥インフルエンザの人への感染に関する意識」について発表したが、 プレゼンテーション能力が高く評価されての受賞である。今回の受賞を大いに称えたい。 なお、澤田さんは前期の生徒会副会長として、体育祭や文化の集いなどの運営で大活躍したが、 10月23日に行われた後期役員選では会長に選出された。生徒会のリーダーとして、さらなる活躍を期待する。
(平成20年10月29日)
叱り上手に
生徒の基本的生活習慣の確立や規範意識を高めるなどの「自己統制力」の育成については、家庭に責任を持って担っていただかねばならない。
そして、それを地域や学校がしっかりと支援していくというのが理想の姿であると考える。
だが、子どもの自由と権利を過度に尊重する風潮に加え、
核家族化による支援体制の弱さや少子化及び共働き家庭の増加等による過保護や放任などが広がり、
家庭における教育力の低下が急速に進み理想とは乖離した現実がある。
そのような中、求められるのは地域社会の堅固な支援体制であり、加えて家庭と学校、学校と地域社会との連携の強化である。
生徒たちの家庭環境は多様だが、保護者に担っていただかねばならないことは、学校として遠慮や躊躇することなく協力を求めることが大事である。
同時に、当然だが、学校として担うべき点について一丸となって全力を傾注する必要がある。
学校と家庭の信頼関係は、そのような中で堅固になることを確信する。
「ほめ励ます」は教育の原点であることに、論を待たない。
周囲を概観するとき、「ほめ励ます」については、概ね実践できていることを実感する。
「ほめ励ます」に加え、ルール違反や非行、及び弱い者いじめなどについては毅然と叱り、改めさせるということが求められる。
すぐに改めさせることは難しいが、見て見ぬふりせず全員が「ダメなことはダメ」と指摘することで、当該生徒に強く認識させることにつながる。
心の通う温かいふれあいや叱咤激励に努め、自尊感情を高め意欲を喚起することが大事である。
そのような中、気になるのは心に迫る、心に響く「叱り方」ができない教師が概して多いことだ。
一般的な話だが、叱って諭すことを不得手とする人が多い。中には、叱ることから逃げているとしか思えない教師さえ見受けられる。
教師には模範生が多く、叱られた経験が乏しいからだろうか。トラブルへの過剰な防衛反応で、「叱る」ことを意識的に避けているのだろうか。
あるいは、一部保護者や地域住民からのクレームなどへの対応で疲弊し、叱る元気を失くしているのか。
どちらにしても、初心に返り教育のプロとしての気概を持ち続けて欲しいと願わずにはおれない。
できの悪かった私は、幼少のころ親からも先生からもよく叱られた。
そういった経験は、人一倍豊富である。もちろん、ほめ励ましても貰った。
私には、小・中・高校・大学と、薫陶をうけた多くの師との出会いがあった。
ただただ感謝あるのみだ。あと数ヶ月で36年になろうとする教員生活を思い起こせば、試行錯誤の連続で数多くの失敗もあった。
生意気言うが、「叱り方」については教職に就いた最初の3年間でそのコツを相応に会得し、年数を重ねるごとに肉付けしてきたような気がする。
また、中学校から大学までの10年間に亘る部活動経験やスポーツ活動を通しての異業種に携る方々との交流が、大いに役立った。
今後さらに研修を深め識見を高める中で「効果的な叱り方」を飽くこと無く模索すると共に、これまでもそのようにしてきたが、
後輩たちが「心に迫る、心に響く叱り方」を身につける手助けに努め、「叱り上手」の教師を育てたい。
今の世の中、政治・経済をはじめ何事も変動が激しく、不確実で先行き不透明な時代である。
教育の分野も例外ではない。ここ十数年、山積する課題の克服や学校教育に対する社会の期待等に応えるため、
文部科学省や教育委員会から改革案が矢継ぎ早に示された。学校現場では少なからず消化不良があり、正直戸惑いも隠せない。
学校教育に対する期待が大きい中、学校管理職、受難の時代と言われて久しいが、
困難な時代だからこそ余計に校長としての真価が問われているとも言える。困難から逃げるのではなく、
困難なときに校長として、次代を担う生徒たちのために汗がかけることを大きな喜びとしたい。
(平成20年10月28日)
再び、明るいニュース
またまた、明るいニュースをお伝えできる。
26日に開催された「第48回大阪府高等学校英語暗誦弁論大会」において、
本校1年生の宮井 杏加里 さんが大健闘し、参加者大勢の中から予選通過10名に入った。
高いレベルの中での予選突破は大きな賞賛に値する。
日ごろの努力を大いに称えると共に、放課後等を活用して熱心に指導いただいた本校英語科教員にも心から感謝したい。
宮井さんは、早朝の美化清掃活動でも先頭に立って協力している。
さらに、本校の芸術科講師が大阪府の教員採用テストに合格したことは既報のとおりだが、
2学期から非常勤で勤務中の数学科の講師も見事に合格を果たした。
今朝、本人からの報告でわかり、早速職員朝礼で全教員に報告し全員で称えると共に、4時限目に校長室で花束を贈った。
このところ明るいニュースが続いている。とてもうれしいことだ。
(平成20年10月27日)
明るいニュースが
明るいニュースが飛び込んできた。
本日、平成21年度大阪府・堺市公立学校教員採用テスト二次選考合格者発表があり、本校芸術科の講師が見事に合格を果たしたのだ。
私も今日の発表を心待ちにしていた。心から祝福したい、おめでとう。
昼休み、首席から全教員に招集をかけて貰い、職員室で私から合格祝いの花束を贈った。
その際、思わず目頭が熱くなった。彼の合格がとてもうれしかったことと、あわただしい時間帯にも拘わらずその席にほぼ全員の教員が揃ったことだ。
みんなで喜びを共有できた。何と温かい心根をもった教師集団だろうと感激した。このような学校に校長として勤務できることを幸せに思う。
今回合格を果たした講師に対しては、これまでの努力を称えると共に「勝って兜の緒を締めよ」の言葉を贈る。
今日の感激を胸に刻み、さらに一層の精進を重ねて来年4月からの教諭としての勤務に備えて欲しい。
同時に、教諭として先輩である私も、これを機会に36年前の感激を新たにし、残りの教員生活を悔いの残らぬものにしなければと思っている。
(平成20年10月24日)
防災訓練訓話
消防署のみなさんのご指導の下、避難訓練を実施したわけですが、火事や地震などが起こった場合、
本日の訓練を思い起こし安全に避難してほしいものです。
つい先日も、大阪市内で16名の命が失われるという大変痛ましい火災がありました。
あのときも、一人ひとり避難経路等を事前にしっかりと把握できており敏速な行動がとれていれば、
もしかしたら何人かの人は助かっていたかもわかりません。
火事などを起こさないよう予防することが最も大事ですが、起こったときにどのように行動するかを日ごろから考えておく、
シュミレーションしておくことが次に大事であると思います。
そういった意味で、今日のような避難訓練を実施するわけです。
「備えあれば憂いなし」という言葉がありますが、ことが起こったとき本日の訓練をぜひ生かしてください。
最後になりましたが、柏原・羽曳野・藤井寺消防組合のみなさんには、ご指導ありがとうございました。
本校のために時間を割いていただき、深く感謝申し上げます。
以上で、私の話を終わります。
(平成20年10月21日)
二年保護者向進路説明会挨拶
皆さん、おはようございます。進路説明会へのご出席、ご苦労様です。秋晴れのとてもさわやかな天気になりました。
予報では、木曜日くらいまで続くと聞きましたが。昨日の夕刊で、大台ケ原の紅葉が写真付きで紹介されていました。
見ごろを迎えているようです。先週、金剛山・葛城山を奈良県の五条のほうから歩きましたが、こちらの紅葉はもう少し時間がかかりそうでした。
日ごろは、教育活動の推進にご協力を賜りましてありがとうございます。
また、9月の「文化の集い」のバザーでは、多数の物品を拠出していただき感謝申し上げます。
現在、中間テストの最中ですが、生徒たちは家で試験勉強のほうがんばっていますでしょうか。
まじめにこつこつと努力できている生徒も多いのですが、テスト期間中くらいは、
もっと集中してやってくれたらとつい思ってしまう生徒も少なくないのが現状です。
自分の高校時代を振り返りますと、部活動の練習に明け暮れ、ふだんほとんど家庭学習というものをしませんでした。
勉強に関しては、いい加減な生徒でした。ただ私以外の本校の教員は違いますよ。学生時代よく勉強された優秀な方ばかりですのでご安心ください。
私はふだん勉強しなかったので、テスト一週間前からは遅れを取り戻すために必死でがんばらざるを得ませんでした。
学校自体は楽しかったのですが、勉強は嫌いで「テストさえなければ」といつも思っていました。
こうして今みなさんの前に立たせていただいておりますが、胸を張って「学生時代よく勉強しましたよ」とお話しできない自分が、
少しだけ恥ずかしく思います。少しだけというのは、世の中、机に向かっての勉強だけが勉強ではないという気持ちが、どこかにあるからでしょうか。
そのような中、私にとって辛い、苦しい学生時代のテストを何とか乗り越えてきましたが、本校の生徒諸君にも、逃げずに乗り越えてほしいと願っています。
生徒諸君の生活指導については、学校のほうも一層の充実をめざして努めてはおりますが、大きな成果を収めているという状況にはありません。
きちんと基本的生活習慣が身につき、社会のルールや校則が守られている生徒も多いのですが、一方で服装・頭髪が大きく乱れている、
遅刻が極端に多い、上履きと土足との区別ができない、授業に集中できない生徒など、残念な状況があります。
今申し上げました基本的な生活習慣の確立や規範意識の向上については、何よりご家庭の協力が大事であることは改めて申すまでもありません。
2年の担任団、学年団も、学年主任を中心に全力を傾注しております。保護者の皆さんに於かれましても、
引き続きお子さんへの指導、叱咤激励、並びに本校の指導への協力・支援をお願いいたします。
前置きが長くなりましたが、二年生の生徒諸君、高校生活も二分の一が経過しました。卒業後のことについては、ご家庭に於かれましても、
いろいろと話題にあげられ話し合われているかと思います。しかしながら、まだまだ先のように思っている生徒も中にはいます。
就職にしても、進学にしても、悔いの残らぬようにしっかりと準備をしなければなりません。
進路決定の時期が目前に迫ってきていますことを、保護者のみなさんのほうからも生徒に認識させていただきたいと思います。
進学も就職も楽観はできないのですが、とりわけ、学校斡旋の就職に関しましては、今年度の内定状況はひじょうに厳しいものがあります。
一次試験での内定率は、四割にも満たない状況です。周りの学校でも、五割に満たないという学校が多いようです。
進学に関しましても、決して楽観は許されません。
後ほど、進路指導部長他、担当教員のほうからそれぞれに詳しい話がありますので、参考にしていただきたいと思います。
最後に、本日の説明会が有意義なものになりますことを祈念し、簡単ではありますが開会の挨拶とさせていただきます。
(平成20年10月18日)
門柱の校名が
正門・通用門の門柱に彫り込んである「大阪府立西浦高等学校」の文字が、永年の風雪で塗料が剥がれ寂しい状態になっていた。
この度、本校の技能員が補修し、見違えるようにきれいになった。毎日、目にはしていたが、深く気に留めることはなかった。
見方を変えれば、31年の歴史を感じて風情があると言えなくもなかったが。
往来される外部の方の中には、「再編統合となるので、手をつけないのだろう」と残念に思われた人も。
ボーと放置していた自分を恥ずかしく思う。校長として、早く指示すべきであった。
蘇った「大阪府立西浦高等学校」を、訪問あるいは付近を往来の節はぜひご覧願いたい。
(平成20年10月15日)
1万回突破
本校ホームページへのアクセス数が、リニューアル後40日で1万回を突破した。
周りの人たちの関心の高さを示している。1万回の突破を素直に喜ぶと共に、更新等で尽力いただいている職員に対し謝意を表したい。
今後も本校の展開している教育活動を、外部に向けきちんと発信していきたい。
(平成20年10月11日)
不可能だとあきらめることが
今年のノーベル賞受賞者が発表されているが、物理学・化学の分野で日本人4名に贈られることが決まった。
閉塞感が漂い明るいニュースの少ない中、大変喜ばしいことである。
南部・益川・小林・下村の4氏には、心からお祝い申し上げると共に敬意を表したい。日本の誇りである。
テレビでの報道を見て感じたことは、みなさんそれぞれ飄々とした態度で、その道を究めた人間だけしか持ち得ない味が滲み出ていることだ。
僭越ではあるが、とても好感をもった。特に私が印象に残ったのは、化学賞を受賞することになった下村 脩 氏の「ただこつこつとやって来ました。
不可能だとあきらめることがだめだと考えます」の言葉である。
まさに、「飽くこと無く 可能性を求めて」である。また、「妻にとってうれしいことは、私の喜びである」とも。
氏はさりげなく述べられたが、含蓄のある言葉だ。
(平成20年10月9日)
再び、キンモクセイ
6日にキンモクセイのことを書いたが、通学路になっている本校裏の大乗側の川沿いにも、数本のキンモクセイが植えられており今満開である。
通用門の向こう岸にも、2本のキンモクセイが。通用門付近に立って挨拶を投げかける私に、生徒たちが「いい香りですね」と返してくれる。
犬の散歩などで行き交う地域の人たちも「ご苦労様。何とも言えぬ心地よい香りがしますね」と。
ここ数日、雨がよく降り蒸し蒸ししたが、今日はさわやかな秋晴れとなった。生徒たちも体育の時間には、いい汗がかけることだろう。
つい先日、近所にお住まいの方が学校を訪ねて来られた。「羽曳野地域新校」の校名に係っての来校であった。
2時間ほど面談したが、その際、本校の創立当時の話も伺うことができた。興味深く聞かせていただいた。
「10年くらい前までは部活動がとても活発で、一定の進学実績も残していたし、活力のある学校であった。
地元の者として、最近の西浦の状況はとても残念である」と話された。これまでも地域のみなさんやPTAのOBの方から同様のお話を伺っている。
私からは「まじめにコツコツとがんばっている生徒も多いのですよ」と。
また、最近本校のホームページをご覧になっていないとのことだったので、「この9月にリニューアルしたところです。
生徒・職員ががんばっている様子も載せていますので、ぜひご覧になってください。
少しでもよい形で閉校にもっていけるよう微力ながら全力を尽くしています。力を貸してください」とお願い申し上げた。
その他にも、日ごろ考えていることをお話しした。思いは伝わったのではないかと考えている。
校名に関しても、「偏った情報しか掴んでいなかった」と一定の理解を得ることができた。
(平成20年10月8日)
キンモクセイの芳香
キンモクセイの花が、あちらこちらで芳香を放っている。
夕方や夜間、その香りは際だつ。小花で地味だが、芳香の点では花木の中で、春先のジンチョウゲと並んで東西の横綱であろう。
モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹で、ギンモクセイの変種と聞く。
中国南部が原産で、江戸時代に渡来した。中国では桂花、あるいは丹桂と呼ばれるそうだ。
国内では、十四の市町村が、我が町の木や花に指定している。私の記憶では、昭和五十年代以前には9月末に咲き始めていた。
当時に比べて、開花が一週間ほど遅くなっている。もしかしたら、夏の高温や残暑が影響しているのかも。
我が家の庭にも、かなり大きくなったキンモクセイが三本植わっていたが、三年前に庭を改造したときに処分した。
庭の改造について妻は、孫たちが走り回れるようになったと喜んでいるが、
「一本くらいは、キンモクセイを残して欲しかった」とこの季節になると嘆く。
大きくなりすぎて剪定に手がかかり過ぎるようになったなど、三本ともそれぞれに処分の理由があったのだが、
私にも少しだけ妻と同様の残念な気持ちがある。
通勤で通るJR王寺駅近くのお家に、大きくて見事な形のキンモクセイが植わっている。
我が庭に鎮座していたものとちょうど同じくらいの大きさだ。ここ一日、二日で満開になるだろう。
今朝も粉糠雨の中、何とも言えぬ芳香を漂わせていた。一週間程度は、往き帰り和ませてくれそうだ。
(平成20年10月6日)
「懐風舘高等学校」(仮称)を府教育委員会が承認
「お知らせ」のページで既報のとおり、9月の定例大阪府教育委員会議で「羽曳野地域新校」の校名(仮称)は、
「大阪府立 懐 風 館 高等学校」(かいふうかん)と報告され了承されました(詳細は、「お知らせ」のページを参照)。
正式には、12月の大阪府議会で決定します。
なお、「大阪府立 懐 風 館 高等学校 仮称」(かいふうかん)は、平成21年4月の開校で、現在の羽曳野高校の校地・校舎を利用します。
残念ですが、本校は平成23年3月をもって閉校となり、その後の校地・校舎の使用については未定です。
(平成20年10月3日)
「中間考査が15日から」
中間考査が15日から始まる。
「文化の集い(文化祭)」が終わり、生徒も教員も一息ついているところだが、生徒諸君には気持ちを入れ替えて、全力でしっかりとがんばって欲しい。
来年度は一学年の設定が無いので、とりわけ現1年生は必死で取り組まなければ、困った事態になる。
そのことを知らないはずは無いが、のんびりの雰囲気を漂わせている生徒を時折り見かける。一人ひとりがもっと自覚せねばならない。
私は勉強は元来好きではなく、中学校・高校時代は、部活動(陸上競技・長距離)の方に力を注いだ。
一般に教員は学生時代コツコツと良く勉強された方が多いようだが、私はご多聞に漏れ、ふだん家での勉強はほとんどやらなかった。
そういったわけで、テスト前、テスト中は、落第点をとらないために必死でがんばらざるを得なかった。
卒業した高校は地域では一番の進学校であったので、離れ小島や山間部僻地などからの生徒は下宿をして通学していたが、
そういった者の多くは成績優秀であった。テスト中はそういった下宿先によく転がり込んで助けて貰った。
何とか落第せず、今日があるのも彼らのお陰である。ただ私からは彼らに、体力強化のコツを伝授した。
持ちつ持たれつというわけだ。昭和30年代後半から40年代初めの、懐かしい思い出だ。
秋晴れの天気が続いている。実にさわやかである。まさに、「清風万里の秋」だ。
20代後半で大きな借金をして家を手に入れた。
建売の安普請だったが一応床の間もあり、軸なしでは寂しく一幅をと思っていた矢先、
駅前の骨董屋で大徳寺の高僧・細合喝堂師が揮毫した「清風万里秋」が目に止まった。
当時の月給の1/3くらいだったと思うが、やりくりして求めた。30年が経ち、家も変わった。
その後も軸は他に幾つかを購入したが、最も気に入っている一幅である。掛ける時期が限られるが、今ちょうどその時である。
自分では書も絵画もやらないが、鑑賞するのはとても好きである。その中でも、特に木版画を好む。
30代後半から、小遣いで書画を購入してきたが、ちょっとした数になった。
本校の校長室にも架けて、訪れる方に鑑賞して貰っている。
現在、置いているのは、「少女」織田廣喜(油彩4号)、
「バラ」山本彪一(油彩3号)、「波の果実」磯見輝夫(木版画59×93.5)、「漁村」大久保坦(木版画50×35)の4点である。
一日の多くの時間を過ごす部屋で、気に入った書画に囲まれることは至福である。
(平成20年10月2日)
地区教頭会会場校挨拶
こんにちは。本校校長の谷口です。
みなさんには、いろいろの面で厳しい状況がある中、日ごろそれぞれの学校で運営にご尽力いただいておりますこと、改めて敬意を表したいと思います。
また、本日のご出席、ご苦労様です。本校は、先の土曜日に文化祭を終えまして、今一息ついているところです。
ご存知のとおり、本校は再編整備の対象校となり羽曳野高校と統合します。
西浦高校としては、あと二年半を残すばかりです。
まじめに努力できている生徒も多いのですが、一方で意欲の極端に乏しい生徒も少なからず在籍し、
そういった生徒の多くは未だ基本的生活習慣も身につかず、規範意識も低いという現状があります。
問題行動等で懲戒を受ける生徒も少なくありません。
そのような中、高いレベルとは言えませんが、何とか秩序が保たれていますのは教頭の力に負うところが大きいと思っています。
私としては、ただただ感謝するばかりです。みなさんのところの校長も、みなさんに対しておそらく私と同感ではないかと思います。
先ほど申し上げたとおり、あと二年半ですが、地域の方々から
「西浦、最後は少しましになったじゃないか」と言っていただけるようにもっていけたらと思います。
その一環と言えば大げさですが、9月初めにホームページをリニューアルしました。
「何を今更」という声もありましたが、この一ヶ月間に7千3百回を超えたアクセスの数が、それに対する答えになったのではないでしょうか。
と同時に、この件に関しても汗をかいてくれた教頭や関係教員のお陰だと感謝しています。
機会ありましたなら、本校のホームページを一度覗いてみてください。
最後に、本日の会議が実り多いものになりますことを祈念申し上げ、会場校挨拶とします。
(平成20年10月1日)
「文化の集い」開会の挨拶
生徒諸君、おはようございます。
いよいよ「文化の集い」が始まりました。ただ今のオープニングの歌と演奏もよかったですね。
今回は、
One for all, all for one.
一人はみんなのために、みんなは一人のために
がテーマになっていますが、どういった形で盛り上がっていくのか楽しみにしています。
みんなが今日まで準備してきたすべてを出し尽くして欲しいものです。
期待しています。
「文化の集い」には直接関係のないことですが、伝えたいことがあります。
23日の秋分の日に、本校で同窓会の総会が開かれ、大勢の卒業生が集まりました。
卒業生のみなさんからは、「後輩たち、しっかりがんばれ」の熱いエールを送っていただきました。
また、同じ日にPTAの役員を務めていただいている20名余りの保護者の方が集まり、
「文化の集い」を盛り上げるために、たくさんのプランターに草花を植えていただきました。本館棟の東側と体育館前に置いてあります。
今日はPTAでバザーを行いますが、また、たくさんの品物を拠出していただきました。
昨日は雨の中、準備のために大勢の方が来校されました。
このように周りのみなさんは、いろいろの形で本校を応援してくれています。生徒諸君は、この応援や期待にしっかりと応えて欲しいものです。
お願いをして、私からの話を終わります。
(平成20年9月27日)
周りからの期待や応援
9月23日に本校で開かれた同窓会総会には、例年の倍以上の出席者があった。
卒業生のみなさんからは、それぞれの分野でご活躍いただいている雰囲気と「学校を思う気持ち」「在校生がんばれの熱いエール」が、
しっかりと伝わってきた。
卒業生みなさんには、ますますのご活躍をお祈り申し上げたい。
同じ日に実施されたPTAの園芸活動(プランターへの草花の植え付け)には、20名を超える保護者の協力を得ることができた。
卒業生約10名や在校生の応援もあった。また、「文化の集い」の前日、バザーの準備をしたが、
あいにくの雨にもかかわらずこちらには役員30名余りの協力があった。
いつも貴重な時間を割いてのPTA役員のみなさんの学校への奉仕や協力、本当に頭の下がる思いである。
加えて、朝、通用門前の道路を散歩等で通られる地域の方々が、「いつもご苦労様です」と私に声をかけていただく。
これも大きな支えとなっている。
本校は、あと二年半で閉校を迫られるが、こういった周りからの期待や応援は、身に沁みて有り難く思う。
在校生諸君には、周りのみなさんから温かい支援や熱いエールが届いていることをきちんと伝えなければならない。
私も期待や応援を糧に、さらに精進を重ねる。
(平成20年9月25日)
「教育の原点は」
「倫理道徳の研究」と「心の生涯学習」を推進する文部科学省所管の社会教育団体が、
機関誌の発行50周年を記念してエッセー(テーマ・心に残る話)を募集した。
高校時代の恩師(故人)からいただいた手紙をもとに綴った拙文が図らずも入選し、過日表彰された。なお、平成19年秋に書いた文章である。
教育の原点は、ほめ励ますことに尽きる
教員になって35年になる。
28歳で教科の中で最年長となり、教科主任を務めることになった。
かつ分掌長にも選ばれた。教員の平均年齢が今よりも若い時代であったとはいえ、20代の分掌長は異例のこと。
全力を尽くして職務に邁進したが、「 20代の若造に何が出来る 」の保守的な雰囲気の中、
人一倍生意気だった私は孤立し行き詰まることもしばしばで、一人悩むこともあった。
あるとき、高校時代の恩師に、私の分掌で作成した学校新聞を添えて近況報告の便りをお送りした。
すぐに細かい字で書かれた返信のはがきが届いた。弱音は書かなかったつもりだが、先生は教え子の状況を鋭敏に察知された。
『 手紙ありがとう。君が若くして分掌長に選ばれたのも、君の人柄がそうさせたのだと信じる。
文は人なりと言いますが、君の文章を読んでそう感じた。君は本当に正義感の強い人だ。若い頃は失敗も多い。
あたりまえですよ。君はまだ若い。人生に矛盾や苦痛を多く感じて悩むことが多いだろう。
そのようなとき、そこから逃避するのを急がずに、その体験の中から人生如何に生くべきかを君自身でよく考えてみることだ。
工夫してみることだ。何事も善意に解して「おれは今鍛えられているんだ。良いチャンスだ」と思えば苦しみがむしろ喜びになる。
そして調子が良い時に決して有頂天になってはいけない。謙虚な気持ちを忘れてはいけんよ。
人生は死ぬまで勉強だ 』読みながら涙がとめどなくこぼれた。いじけていてはだめだ。
「 おれは今鍛えられているんだ。良いチャンスだ 」と思い直し、新たな気持ちで最善を尽くそうと自らに誓った。
まさに「教育の原点は、ほめることに尽きる 」である。
恩師は亡くなられて久しいが、「 調子が良い時に決して有頂天になってはいけない 」は、廣池千九郎博士が遺した最高道徳の格言、
「 盛時には驕らず衰時には悲しまず 」にもつながる。ほめ励まされ奮起した自らを振り返り、
生徒たちのよいところを見いだしほめ励ますことに、日々努めている。
文中の故 渡邊一生(わたなべ いっせい)先生には、愛媛県立宇和島東高校で三年次、学級担任としてお世話になった。
謹厳実直な方で、道徳教育の推進に熱心な先生であった。高校卒業後も仲間と先生のお宅を幾度も訪ね、薫陶を授かった。
高校在学中、三年次の校内マラソン大会で、(昭和44年1月)先生はスクーターでの先導を担当されたが、
私の優勝をとても喜んでくださった。実は、先生は前年の大会も同じ役割で、
その年担任をしていた山平明生(やまひら あきお 現 愛媛県宇和島市立城東中学校長・陸上競技部の一年先輩)先輩を優勝に導かれた。
渡邊先生の遺されたエッセー集の中で、当時のことを次のように述べられている。
「2年連続で自分のクラスから優勝者を出した。その上に、先導もできるなんて、何と幸せなことか。教師冥利に尽きる」と。
40年前の話である。
本校では、コツコツとまじめに努力できている生徒が多くいる一方で、なかなか目標や希望を見出せず、
問題行動や非行にはしり懲戒の対象となってしまうケースも少なくない。そのような生徒の多くには、背景に恵まれない環境が見え隠れする。
生徒理解の前提として、どのような生徒にも「認めてほしい」「認められたい」という気持ちがあることをけっして忘れてはならない。
学校に対して斜めに構え素直でない生徒も必ずよいところをもっているので、掘り起こしてよいところを見つけることが我々の仕事である。
懲戒申し渡しの際なども、一つふたつは必ずほめ励ますように心して努めている。
ただ、やさしさだけでは子どもは育たない。だめなことはダメと毅然と叱ることも大事である。
教師にとって上手に叱る技術は必携であろう。「やさしさの中に厳しさを、厳しさの中に温かみ」を、若いときから実践してきたつもりではある。
しかしながら十分であったかと問われると、はなはだ自信はない。
定年まで2年6ヵ月余り、「やさしさの中に厳しさを、厳しさの中に温かみ」をこれからも常に念頭に、悔いの残らぬよう全力を傾注する。
(平成20年9月24日)
同窓会総会挨拶
卒業生のみなさん、こんにちは。
この4月に着任しました谷口です。よろしくお願いします。もしかしたら、6月の体育大会のときにお会いしているかもわかりませんね。
みなさんには、同窓会の総会への出席、ご苦労様です。本日出席されている大半のみなさんが、今年3月に卒業された方であると聞いております。
卒業後半年が経過しましたが、それぞれの分野でバリバリとご活躍のことと思います。
先日、部活動の生徒全員に同窓会からTシャツをプレゼントしていただきました。
また、生徒会のメンバーなどにスタッフジャンパーも作っていただきました。この場をお借りしまして、御礼申し上げます。
さて、みなさんご存知のとおり、再編統合によりこの四月の新入生が最後の入学生となりました。
後輩たちも、地域の方々からの信頼を取り戻し、より望ましい形で閉校に持って行こうと勉強に部活動に、そして学校行事にとがんばっています。
そのような中、この9月から本校のホームページがリニューアルしましたが、見ていただきましたでしょうか。
リニューアル後、本日でまだ22日ですが、すでに6千回を超えるアクセスがありました。
きっと卒業生の方からのアクセスも多いのではと思っています。
まだご覧になっていない方は、後輩たちの活躍ぶりも掲載していますので、ぜひ一度アクセスしてみてください。
先ほどのTシャツの件も載せています。また、これまでなかった「同窓会」のページも新しく作りました。
校歌も聞けるようになっていますよ。今後さらに充実させていきたいと思います。
後輩たちを勇気づけるようなニュースがありましたなら、どしどしお寄せください。適宜、掲載したいと思います。
加えてもう一件、報告させていただきます。
本校と羽曳野高校が統合し、普通科総合選択制の新しい学校が来年4月にスタートするわけですが、
その新校の校名が9月18日に開かれた大阪府教育委員会会議で承認されました。
正式には12月の府議会で決定しますので、今のところは仮称ということになります。
新校の仮称は、懐風館(かいふうかん)です。懐かしい風の館と書きます。
懐風には、もっと深い意味がありますが、そのあたりのことを明日の夕刻以降本校のホームページに掲載する予定です。そちらを見てください。
当たり前の話ですが、本校のために私は微力ながら全力を尽くしています。
重田教頭以下、全教職員も同様です。周りから「西浦、最近元気だね」と言われるようにしたいものです。
みなさんには、お忙しいとは思いますが、いろいろの形で本校の生徒ために力を貸していただければと願っています。
応援をお願いします。応援・支援と申しますと、何かの折に寄付などをお願いしますととられそうです。
もちろん後輩たちのためにそのこともお願いしますが、それよりも卒業生のみなさん一人ひとりがそれぞれの分野で、
全力でがんばっていただくことが学校への応援・支援になると私は考えます。みなさんのご活躍をお祈り申し上げます。
本日は総会ということで、この後、議事が続きますが、審議よろしくお願いします。
簡単ではありますが、これにて開会の挨拶とします。
(平成20年9月23日)
第二回学校協議会挨拶及び謝辞
≪挨拶≫
みなさんこんにちは。
委員のみなさんには、ご多用の中、ご出席いただきましてありがとうございます。
また日ごろは、本校の教育活動の推進にご支援を賜り、深謝申し上げます。
二学期がスタートし、今週から平常授業を展開していますが、生徒たちも、まだ本来のペースを取り戻せていないようです。
また、今月27日に「文化祭」を実施しますが、これから準備が本格化してくることと思います。
さて、すでにご覧になっていただいた方もあるかと思いますが、本校のホームページを刷新しました。
昨年まで本校のホームページは元気がないと指摘されていたのですが、
今回のリニューアルで随分と内容も豊富に、そして見やすくなりました。
リニューアル後10日間で、本校ホームページへのアクセス数は3,100回を超えました。
「今後、新入生はいなのに、何を今さら」の声も聞こえてきましたが、
この10日間で3,100回以上という数字は、生徒・保護者・しらとり会のみなさん・地域のみなさん・旧職員、
そして1万1千有余名の卒業生等、多くの方が西浦高校に関心をもっていただいていることを示しているのではと思います。
とてもうれしく思いますと同時に、私以下、本校の教職員は周りの関心や期待を肝に銘じ、気を引き締めて教育活動に当らなければと自戒しています。
今後、さらに多くの学校情報をタイムリーに発信していきます。本協議会の報告もスピーディに掲載したいと思います。
本日は協議に先立って、この後、校内を視察していただきます。
また教室に入って、実際に授業も見ていただきたいと思います。視察後は休憩の後、
協議に移りますが、本日のテーマは、ご案内のとおり禁煙指導・禁煙教育です。忌憚のないご意見・ご提言をお願いいたします。
簡単ではありますが、開会の挨拶といたします。
≪謝辞≫
ご協議、ありがとうございました。委員のみなさんの本校に対する思いが、ひしひしと伝わってきました。感謝申し上げます。
さて、学校協議会の本来の趣旨は、学校の展開している教育活動が生徒の実態に即し、真に生徒や保護者、
及び地域のみなさんなどの要望に応えたものになっているかどうかを検証していただくことにあります。
その趣旨から言いますと、今回のテーマは少し外れたものになったかと思います。
敢えてそのようにさせていただいたのは、それだけ中学生、高校生の喫煙問題が深刻であるということに尽きます。
先ほど、体育館のトイレを見ていただきましたが、青少年の非行や問題行動に精通しておられ、
本校の実情に詳しい羽曳野警察署の方も、ここまでとは思われていなかったことでしょう。
ただ本校も何もしないで放っているわけではなく、生活指導部長が配付資料に基づき説明したとおり、
いろいろの指導の過程がありやっとここまできたということです。私は実情を隠すのではなく、
訪問される教育委員会の方にも見ていただいています。先日は、PTAの役員会の途中で、見ていただきました。
個人情報を除き何もかもさらけ出して、学校改善向け共に考えていただくというスタンスです。
首席の一人が「学校が現状を認識しているのに、生徒たちに学校は見て見ぬ振りをしていると思わせることはまずい」と申しましたが、
まさにそのとおりです。服装・頭髪・遅刻・集会時の態度・土足での入室等でも望ましくない状況がありますが、
喫煙に関してもう一歩踏み込んだ指導ができていないことが少なからず影響していると、私はそのように考えています。
今回の協議の中でも指摘がありましたし、また生活指導部長の説明の中にも出てきましたが、
「禁煙教育」の充実を早急に図ることが求められていると改めて強く感じました。
「禁煙教育」については、小学校、中学校でも取り組みがなされているはずですが、
本校生の中にはその指導の網の目からこぼれてきた者が少なからず存在すると思われます。
本校での「禁煙教育」も、けっして十分とは言えません。
今後、生活指導部・保健部・保健室・保健体育科等、関係分掌が喫緊の課題として、校内での連携強化はもちろんのこと、
外部機関にも協力を求め学校全体として「禁煙教育」取り組む必要があります。
委員からのご意見として、「体育館のトイレを一度閉めてしまうことは考えられないか」とありましたが、
体育の授業や部活動でも本館棟のトイレが使用でき大きな支障はないとのことですので、
このことについても早急に検討したいと思います。
また、協議の中で、学校としての方針を毅然と示すようにとのご意見もありましたし、
さらにその際は、ていねいな説明を欠落させないようにとのアドバイスもいただきました。
ご指摘のとおりだと思います。
本日いただきましたご意見・ご提言を教職員全員でしっかりと咀嚼し、
タイムリーに、スピーディーに対応していきたいと思います。その積み重ねが、
周りからの信頼回復につながると確信します。今後とも、ご支援・ご協力をお願いいたします。
ありがとうございました。
(平成20年9月12日)
同窓会からプレゼント
毎朝、6時20分に家を出て最寄り駅まで約20分を歩く。途中、大和川を渡る。車の通行しない道が大部分なので助かっている。ついこの間まで背中に大量の汗をかいたが、このところ気温も下がり涼しく、今朝は半袖シャツの腕のあたりにさわやかな冷気を感じた。とても気持ちがよかった。これからさらに心地よさが増してくるだろう。
本校の校庭には、アメリカハナミズキが何本も植わっている。あと三週間もすると他の樹木に先がけて色づいてくると思われる。アメリカハナミズキの紅葉は、徐々に色を変えながら長い期間楽しめる。今から楽しみだ。何かと気ぜわしい世の中だが、生徒諸君も美しいものを美しいと賞でる気持ちを忘れないようにして欲しい。
文化の集い(本校では、文化祭をそう呼んでいる)が、9月27日に迫ってきた。これから準備が本格化してくるものと思われる。クラスや部で団結して、大いに盛り上げて欲しいものだ。先日、本校同窓会から部活動をしている生徒全員に、オリジナルのTシャツがプレゼントされた。なかなかかっこいいTシャツだ。ありがたいことである。この場をお借りして御礼申し上げたい。
卒業生の方も皆、後輩生徒諸君に期待しているのだ。生徒諸君は、その期待にきちんと応えて欲しい。
部活動でがんばっている人、早朝美化清掃ボランティアに努めている人、元気のよい挨拶ができる人が増えてきたなど、いろいろの場面で、文字どおり「ニュー西浦」の実現に、「挨拶の飛び交う、秩序ある西浦」の実現に、一歩一歩近づいていると喜んでいる。この流れを、みんなの手で確かなものにしていきたいものだ。
君らの可能性は限りなく大きい。
It`s important to keep challenging yourself.
Impossibility is nothing.(不可能は無い)
飽くこと無く
可能性を求めて
途中であきらめることなく、自分自身の可能性を追求して欲しい。
どんな人でも、目標や夢や希望がなければ、意欲が湧いてこない。一人ひとりがそれぞれの夢を持ち、目標を定め、その実現に向け努力を積み重ねて欲しい。
今、勉強の方で成績が思わしくなくても、努力すれば必ず成績は上がってくる。体力でもそうだ。
今、体力が低くても、トレーニングを積み重ねていけば、見違えるように体力がついてくる。
生徒諸君の頑張りに期待したい。
(平成20年9月9日)
女子バスケットボール部の活躍と北京オリンピック雑感
8月最後の日曜日、門真なみはやドームへ本校女子バスケットボール部の応援に出かけた。
女子バスケットボール部は、本校の部活動の中でも最も熱心に活動している部のひとつである。
当日は、私学との対戦であったが終始圧倒し、ほぼダブルスコアで退けた。
ウオーミング・アップのときから両チームの動きに目を凝らしたが、相手校よりも数段動きがよく、
チェストパスひとつ取りあげても、バスケ素人の私の目にも差が歴然であった。
本校生徒たちの研ぎ澄まされた体つきが、日ごろの厳しい練習を物語っていた。
試合中、ベンチに入らせてもらったが、目標をもって努力している生徒は目の輝きが違う。
外は残暑厳しかったが、私の心に一陣のさわやかな風が吹き抜けた。さらに上をめざして精進して欲しい。
北京オリンピックが終了した。
中国首脳はオリンピックを国威発揚の場と捉え、国の威信をかけて取り組んだ。
中国の人民は多くの犠牲も払ったようだが、中国首脳部側から見れば一定の成果を収めて幕を閉じたと言えるだろう。
チベット問題をはじめとして抑圧されていると言われる少数民族による暴動等が懸念されたが、
開会中、大きな事件は起こらなかった。だが、今後のことは予断を許さない。
また、ほころびが目立ってきた中国経済の破綻も心配されるとの各紙の報道も際立つ。
今や中国が最大の貿易相手国となっている日本にとって、対岸の火事とは言っておれない。他の国にとっても同様であろう。
オリンピックで気になるのは、開・閉会式が異常に華美になっていく点だ。
演出の懲り過ぎ、経費のかけ過ぎである。ロサンゼルス大会あたりから、そのような傾向が強まったように思う。
もっとシンプルにできないものか。聖火台への点火一つとっても、東京オリンピックの開会式がとても懐かしい。
最終走者が煙をたなびかせながら聖火台めがけて階段を一直線に駆け上がり、おもむろに点火した。
決して懐古趣味ではなく、お祭り騒ぎになっていることが望ましくないと考える。次回、ロンドン大会に期待したい。
日本勢の競技成績では、種目によって明暗を分けた。
北島の平泳ぎ2種目の連覇をはじめとする水泳、ソフトボール、女子レスリング、女子柔道は期待どおりと言ってよい。
その他では、フェンシング、バドミントン、卓球、体操などがよく健闘したと言えるだろう。
残念だったのは、野球、男子サッカー、男女のマラソンなどである。
男女のマラソンでは、合わせて6人の代表のうち、二人が故障でスタートラインにも立てなかった。
改めて、代表の重圧と調整の難しさを知らしめることになった。
女子マラソンでは野口みづき選手が走っていればと、返す返すも残念である。
厳しいコンディションの中、実施された男子マラソンでは、これまでの記録を3分も上回る2時間6分台のオリンピックレコードが出た。
テレビでの解説者も話していたが、世界では予想以上にスピードマラソンへの移行が進んでおり、
暑さ寒さに関係なく序盤から速いペースで展開されることがほとんどである。
日本選手も、心してトラックでのスピード練習にさらに磨きをかけないと、今後、世界では太刀打ちできないだろう。
もう一つ、ここ何回かのオリンピックの度に気になっていたことがある。
「楽しむことができました。楽しくやれました、悔いはありません」の選手からのコメントだ。
今回は、それをほとんど聞くことはなかった。遠征費や強化費の一部で、少なくない税金が使われている。
そのような中、自己のべスト記録も出せず敗れ去った選手が「楽しむことができました」はないだろう。
観光客気取りのコメントが目立たなかったことは、うれしかった。
また、これはいつものことだが、韓国や中国の選手のここ一番での勝負強さが際立った。
選手一人ひとりの背中に、家族や親族の生活がかかっていることが多いからだろうか。
わが国では死語に近くなった、いわゆる「ハングリー精神」が旺盛なのであろう。
今の日本選手に「ハングリー精神」を望むのは酷ではあるが、
どんなに時代が変わろうとも日本代表としての心意気だけはしっかりともって欲しいものだ。
ただ、それが必要以上に重荷となっても困るが。
最近、下火になったような気もするが、以前「スポーツ」や「体育」の世界では、「楽しくなければスポーツではない。
楽しくなければ体育の授業ではない」が強く叫ばれた。このことが、「体育」の授業においても、
鍛練的な内容が乏しくなったことにつながったと考える。生徒たちの体力の低下については、かなり深刻な状況だが、
過度の「楽しさ」追求が原因のひとつであることは疑いの余地がないだろう。私はこの兆候を苦々しく思い、
「苦しくなければスポーツではない。苦しくなければ体育ではない」と主張し、実行してきた。このような考えは、少数派であろう。
もちろん、最後には「楽しさ」も必要だが、
途中の苦しみや辛さから逃げ出して「真の楽しさ」を味わうことはできないというのが、若いころからの一貫した思いである。
(平成20年9月5日)
二学期始業式式辞
おはようございます。
三年生は、一週間前から授業が始まっていますが、今日は全学年揃いました。みんなの元気そうな顔を見て、とてもうれしく思います。それぞれにいい夏休みを過ごしたことと思います。
二学期は最も長い学期で、落ち着いて勉強に学校行事に、また部活動に取り組める学期だと思います。今月、27日には「文化の集い」がありますが、こちらもクラス等で一致協力して臨み、思い出に残る行事にしてください。
一学期の終業式で北京オリンピックに触れましたが、水泳の北島選手をはじめ、柔道・レスリング・ソフトボールなどで、代表選手が大活躍をしてくれました。その大活躍の裏側には、血のにじむような猛練習があることを忘れないで欲しいと思います。君たちもとにかく、何事にも全力を尽くして欲しいものです。
君たちの活躍を期待して、始業式の挨拶とします。
(平成20年9月1日)