11月24日(土)曇
「悩みとつきあおう」関西大学文学部総合人文学科教授 串崎真志先生
右脳と左脳の働き方による図形認識の差に驚いたり、YouTubeの映像を使った選択注意テストで私たちがどれほど物事を「正確に」ではなく「主観的に」見ているのかに驚いたり、9時30分から11時まであっという間の90分でした。串崎先生は岩波ジュニア新書「悩みとつきあおう」の著者です。今回も思春期はどうして悩みやすいのか、またリフレーミング(悩みを変えるのではなく、悩みに対する見方を修正する)など悩み方の癖を修正しながら上手に悩みとつきあう方法をお話くださいました。
私の好きなジブリ作品「となりのトトロ」「魔女の宅急便」の映像も取り上げられていて、「なぜサツキとメイにだけトトロが見えたのか?」(作品をご存知ない方すみません)孤独や不安、けんめいに生きているのにうまくいかない時、自分の寂しさを慰めるために生み出した心の中の支え(imaginary companion)がトトロで、想像力と冒険によって不安を希望に変えていく物語が「となりのトトロ」なのだという解釈になるほど、と思いました。想像する力が自尊心を回復する、人には自分で自分を支える力があるということなのですね。
ともあれ心理学の分野では「脳」の研究がものすごい勢いで進んでいるようです。もちろん数学の力は必要でしょうし、文学部だから文系科目だけでいいのだと思っている人がいたら、その考えは修正しなければなりません。他の分野でもそうです。
市岡高校生のみなさん、今は少々しんどくても、どの教科、科目も幅広くしっかりと勉強しておきましょう。それが将来の選択肢を狭めないですむことにつながります。
岩波ジュニア新書「悩みとつきあう」 講演のようす
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