地歴部員、「安政南海地震津波の碑」の教訓に学ぶ

8月19日(月)晴れ

JR、地下鉄大正駅からすぐの大正橋東詰北側に「大地震両川口津浪記石碑」があります。

安政元年(1854年)11月4・5日発生した地震と、それに伴う津波によって犠牲となった人々の慰霊と後生への戒めを語り継ぐことを目的として地震発生の翌年に建てられ、平成19年、大阪市指定有形文化財に指定されました。

 碑文には、地震後船に避難した人が津波によって大きな被害を受けたこと、148年前の宝永地震でも同じことがあり、教訓を生かすことができなかったことが書かれ、年月がたてば伝え聞く人は希となり、忘れ去られてしまうが、今後心ある人が毎年文字の読みやすいよう墨を入れて欲しいと結んでいます。現在、地域の大地震両川口津浪記念碑保存運営委員会(委員長山本善三郎さんは市岡高校の先輩にあたります)が、碑を保存管理。8月の地蔵盆には、津波碑を洗い、文字が読みやすいように「墨入れ」をしておられ、建碑の精神が160年間受け継がれている希有な例と言われています。

 今日は、本校地歴部が午後5時から行われる「墨入れ」に参加させていただきました。生徒たちは、地域の保存運営委員会のみなさん、浪速区役所市民協同課長の多田さん、大阪市教委主任学芸員の櫻井さんたちに交じり、碑文をよく読み、意味を噛みしめながら一字一字真剣に墨を入れていました。文字数はかなりありましたが、約1時間半かけて完了。地域のみなさまから是非来年も来てほしいと言っていただきました。その頃には、ようやく陽も傾き、木津川を渡る涼やかな川風が何とも心地よく感じられました。

 本校はユネスコスクールとしてESD(持続発展教育)に取り組んでいますが、本校の重要なテーマのひとつに「防災」があります。今回の地歴部の活動もその一環として取り組まれているものであり、9月6、7日に行われる文化祭でその成果を発表します。その際には、ぜひご来場ください。

 

      ◇「墨入れ」をお手伝いする地歴部青木君、田中君と山本一之先生

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終了後、みなさんと記念撮影     ◇頑張った2人です              ◇帰途、大正橋より木津川を臨む

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