パート担当者による楽器紹介⑤ ホルン

 ホルンという楽器はとても長い歴史をもっています。もともとは狩りの合図に使われていたものが長い時を経て発達し、楽器となりました。その歴史の長さゆえにホルンには幅広いレパートリーがあります。モーツァルトはホルンのために管楽器で一番多くの協奏曲を残し、その時代からはホルンなしには西洋音楽の歴史は生まれなかったと言えるほど、その音は重要視されてきました。他にも数多くの作曲家たちがホルンにとても魅力を感じていて、シューマンは「ホルンはオーケストラの心である」という言葉を残しました。そして現在でも、吹奏楽やオーケストラにおいて、全体のサウンドを左右するとても重要な役割を担っています。4オクターブという金管楽器の中で一番広い音域を持つホルンには、金管楽器特有の華やかで明るく鋭い響きだけでなく、やわらかであたたかいホルンにしかだせない響きがあり、とても色彩感豊かな表現が可能となっています。その美しいハーモニーはアンサンブルで特に生かされます。実はあまり知られていないのですが、木管5重奏にはホルンが含まれているのです、、!金管・木管・弦楽器問わず、どんな楽器にも調和してくれるホルンは、まさに吹奏楽においての縁の下の力持ちだと言えるでしょう!!

 ホルンは英語hornやドイツ語hornであり、フランス語では「コールcor」、イタリア語では「コルノcorno」と呼ばれています。「コール」や「コルノ」は角を指す言葉であり、10世紀頃からヨーロッパでホルンは戦争や狩りのために角笛として使われていたことからの意味だと思われます。
ホルンは見た目が特徴的であり、私は3つの疑問を抱きました。この3つの疑問を解明していきます。
1つ目は「なぜ管がそんなに長いのか?」ホルンはF管であれば最長で約510cm、B♭管であれば最長で約385cmと、とても長いです。なぜこのような長さが必要だったのかと言うと、上記でも述べたようにホルンは昔、狩のために使われていて、狩りをする場所が広くなればなるほど大きな音をだす必要があったからです。
2つ目は「なぜベル(朝顔)が後ろをむいているのか?」これについては諸説があるので、1つを例として説明します。ホルンが狩りのために使われていたとき、狩りをする者は馬に乗りながら狩りをしていました。そのため、ベルが前向きであると馬の耳に近く、馬が驚いてしまうからベルは後ろ向きになったと言われています。
3つ目は「なぜ右手をベルの中に入れるのか?」ホルンは昔、右手の入れ加減で音程を変えていました。現在は楽器を支え、音程・音色を微妙に変えるために右手をベルの中に入れています。
ここまで3つの疑問を解明してきましたが、少しでもホルンに興味を持ってくれましたか?ホルンについて興味を持った方は、ぜひより深く調べてみてください。

ホルンは音を出すことが難しい楽器です。そのために譜面に音を並べることだけに、一生懸命になり、音が並べばそれで満足しがちです。そこでホルンの難しいところを具体的に2つあげようと思います。
(ⅰ)マウスピースについて
ホルンのマウスピースはトランペットと同じくらい小さいです。そのため、音が出しにくいです。また、高音だけでなく中低音域も吹かなければいけないです。それを解決するポイントは、マウスピースを唇の中央に当てることです。中央といっても多少左右にぶれるのは大丈夫です。中央から大きくずれてしまうと、全音域を吹くのが難しなります。また、マウスピースにおける唇の割合も大切です。一般には上唇:下唇=2:1がいいそうです。高音が吹きやすいからといって、上唇だけで吹いてはいけません。
上記の2つを守れなかったという奏者は、アンブシュア(口の形)を1から作り直したそうです...
でも、正しい位置で吹いたら、問題ないので大丈夫です!
(ⅱ)息について
息のスピードや太さも重要です。ホルンは管が長いので、息の抵抗が大きいです。そのため、楽器の反応が遅くなり、常に遅れやすくなってしまいます。それを解決する練習法は、まず他の管楽器と同時に音を出せるように、訓練することです!少し難しいですが、音を出すタイミングを頭で出そうとするタイミングではなく、楽器が反応して実際にベルから音が出る瞬間に合わせるようにします。
自分の音が出るタイミングがつかめれば、少なくとも近くにいる人と同じタイミングで音を出すことができます!
あとは日々意識して練習することです。
また、息が足りなくて音が小さくなってしまうという人は、2m先にろうそくをイメージしてそれを消す意識で吹けばいいと思います。「音が安定しない!」という人は、お家で腹筋とプランクをしてお腹の支えを作りましょう!

生野高校ホルンパートの素敵なところ♡
ホルンパート最大の魅力はなんといっても仲の良さです!!!!同期はもちろん、先輩ともめちゃくちゃ仲良しです(^^)生野高校の吹奏楽部は、休日の1日練習のときにはお昼休みが1時間ほどあるのですが、ホルンパートはクイズやトランプでいつも大盛り上がり!ぜひ76期のみんなも一緒にやりましょう!もちろん他パートも大歓迎ですよ^^
とにかく優しい人しかいないので、吹奏楽部なじめるかなあ〜、先輩怖いのかなあ〜、って不安に思っているそこの1年生、全然心配いらないです!他のどのパートにも負けないフレンドリーさを武器に、75期ホルンパートは76期生を歓迎します!!ぜひホルンパートへ!!!

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