円筒形容器に入れた混ざらない液体を回転させたときの
液体の境界面の形状に関する研究
研究者:2-10 T.K. Y.S.
指導者:物理教諭 T
2.研究方法 実験①:ビーカーに水を入れ、レコードプレイヤーに乗せて回転し、液面の形状を観察する。 実験②:ビーカーに水を入れ、その上に灯油を乗せたものを①同様に回転し、境界面の形状を観察する。 実験③:ビーカーにコーンシロップを入れ、その上に静かに水を入れ、さらにその上にコーン油を乗せたものを①同様に回転し、境界面の形状を観察する。
3.実験結果 ①では、水の中央がへこむ形状が見られた。早く回転させないと、中央がへこむ様子を見ることができなかった。 ②では、図1のように境界面で水がへこむようすが観察された。①と同様に、早く回転させる必要があった。


4.考察
これらの形状の原因は、液体の粘性にある。粘性の大きな液体は、ビーカーを回転し始めるとすぐに液体自身も回転をはじめ、遠心力を受ける。粘性の小さい液体は、ビーカーを回転させてもすぐには回転を始めない。そのため、粘性の大きな液体が早く遠心力の影響を受け、実験結果のような境界面の形状を作る。 回転を止めると、逆に粘性の大きい液体はすぐに回転を止める。一方、粘性の小さな液体はすぐに回転を止めない。その結果、粘性の小さい液体の方が大きな遠心力を受ける事になりこのような現象が起こる。 境界面の形を求めたかったが、イオンクラフトの研究の時間をとられ目標は達しなかった。後輩が引き継いでくれることを期待する。
5.参考文献
「不思議な円形流体」加藤誠也科学の祭典函館大会ガイドブック1999)