一時間めは体育の授業見学。旗の掲揚とゴミ捨てをして生徒玄関でのあいさつをするためいつもより少し早く目的地へ向かう。生徒玄関のところに朝早くから多くの生徒がいる。明らかに登校してきたばかりの生徒たちとは違う。よく見ると何か棒のようなものを持っている。より近づくと箒であることに気づいた。生徒玄関のロッカーのところで掃き掃除をしている。靴の泥を落とす部分をまくり上げ、徹底的にほこりを取り除いていた。当番としてあてがわれたときにできる掃除の範囲はとっくに越えていた。別のところの掃除を終えて駆け付けたメンバーもいる。懸命に掃除をしているところ中断させるのが悪いと思ったが恐る恐る声をかけた。少し照れ臭そうに、でもしっかりとサッカー部の部員であること、そして、自分たちでやろうと決めてやっていると伝えてくれた。それ以上の時間はもらえないと判断し、ブログへ記載することへの許可をもらい、朝の挨拶を続けた。
大人のいけないところだ、本当にいけないところだが、顧問の先生に尋ねた。顧問の先生も知らないとおっしゃる。そしてそのことがこの上なくうれしいと続けておられた。
一週間の6日めだ。少しでもゆっくりしたいところだ。その土曜日の朝、みんな生き生きと掃除をしていた。床は「きれい」になり、心も「きれい」になった。
もし10分遅く生徒玄関に到着していたら、気付かなかったんだろう。そして、そんなことが山ほどあるんだろう。届けられない「ありがとう」がたくさんあることに気づけたこと、そして今日は「ありがとう」を伝えられたことに感謝して2025年12月第2週を終えたいと思います。もうあと半月で今年も終わりです。伝えられていない「想い」を届ける機会がありますように!