平成26年度入学式が挙行されました。

WADA2561.jpg平成26年4月3日午後2時から本校体育館において第69回入学式が挙行されました。

式は、合格者の呼名から始まります。一人一人が担任から呼名され、元気よく返事をし規律する姿を壇上から眺めていますと、新入生の意気込みと一人一人の個性が感じられました。この方式は市岡の伝統らしいのですが、「これは良い!」と思います。新入生も呼名されることで気合が入りますし、何よりも保護者にとって自分の子どもの名前が呼ばれることは、喜びも一段と増すのではないでしょうか。

以下、式辞を掲載します。

 春うららかな今日この日に、多くのご来賓と保護者の皆様のご臨席のもと、平成二十六年度市岡高等学校全日制課程入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びであり、心から感謝申し上げます。

 

 ただ今、入学を許可いたしました、三百二十名の新入生のみなさん、入学おめでとう。みなさんの入学をこころから歓迎いたします。みなさんは高校入試という人生最初の試練を見事に克服し、晴れて今日この日を迎えたわけであります。この喜びは、みなさんの堅実な努力の賜であることは、言うまでもありませんが、これまで、熱心なご指導をいただいた中学校の先生方や、保護者の皆様の力強い支えなしには、決して手に入れることのできなかったものでありますこれからの長い人生において、今日は、心に残る1ページになると思います。

 

 さて、本校は、1901年に大阪府第七中学校として開校された創立113年を迎える歴史と伝統を誇る学校であります。この永きにわたる歴史において、一貫して受け継がれてきたものは、「自彊の精神」であります。「自彊の精神」とは「志や夢に向かって、自らが自分自身を励まし奮い立たせ、努力することを怠らない」ということです。創立から100年以上が経ち、今こそ「自彊の精神」が光り輝く時期であると思います。

 

 新入生のみなさんに、二つの事を伝えます。一つ目は、「志を持て」ということです。市岡高校で学ぶ三年間でどうか人生の「志」を育ててほしい。今、日本の若者は、自分の「外」に目を向けるよりも「内」に目を向けてしまう傾向にあります。日本の若者が「内向き志向」に流れている間に、アジアはもちろんのこと世界の多くの若者たちは、どんどん世界を舞台に活躍する準備をしています。本校で学ぶ若者は、「世界」を視野に、その「志」を育ててほしいと思います。また、その志は、己の夢を実現することに終始することなく、「世のため、人のため」に自分はいったい何ができるのか、ということでなければなりません。古代ローマの有名な街道、「アッピア街道」は財務官であったアッピウス・クラウディウスが元老院の反対を押し切って、時には私財を投じて建設したといわれています。この街道は、その後「街道の女王」と言われ、古代ローマの街道のモデルとなりました。このように、自分の能力や地位がどのように社会に役立つか、役立てることができるかということが重要であり、この精神は、「ノブレス・オブリージュ」と言われて、欧米では脈々と受け継がれています。旧制中学の流れをくむ伝統校である本校は、この「ノブレス・オブリージュ」の精神が重要であると考えます。

 

 二つ目は、「自分に厳しくあれ」ということです。現在のような変化の激しい時代、そしてグローバルな視点が必要な時代には、学び続ける必要があります。人は、どうしても自分に甘くなりがちです。自分に満足した時点で成長はありません。どんな職業についても常に現状に満足せず「学び続ける」必要があります。そのためには、常に「自分に厳しく」あらねばならないのです。昔の人は「若い時の苦労は買ってでもしなさい」と教えてきました。若い時ほど自分に厳しくし、挫折を恐れず困難な課題に立ち向かっていってほしいと思います。それが自分の人生の糧となるのです。

 

 ご列席いただいています保護者の皆様、お子様のご入学、心からお祝い申し上げます。今日まで、いろいろなご苦労も、ご心痛もあったかと存じますが、これでひとまずご安心されたものと思います。私ども教職員は、本日入学したお子様への指導に、渾身の努力を惜しまないことをお誓い申し上げます。高等学校の3年間は、「親離れ」「子離れ」の時期であります。今まで手塩にかけて育ててきたわが子を自立させる時期です。今までは時には暖かく抱きしめ、時には叱咤劇励し、両手で包み込んだ子育てをされてきたと思います。これからは、親の「生き様」を子どもに見せる「背中で育てる」ことが大事になります。どうか、保護者の皆様におかれましては、本校の教育方針をご理解いただいた上で、ご協力ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

 本日、御多用にも係わらず、入学式にご臨席賜りました皆様方に、重ねて感謝を申し上げ、式辞といたします。

 

平成26年4月3日

  大阪府立市岡高等学校

  校長 上野 佳哉