ガンバレ!市岡生№3

 さて、今回は大学受験の勉強のスタートについて話をしたいと思います。

1.まずは何から始める?

 まず、何から始めるかということですが、「1・2年生の復習から・・・」と色々なところに書いてあります。それには根拠があります。センター試験にしろ、二次試験にしろ、私大入試にしろ、高校入試の時のように90%以上正解しなければ合格しないということではないのです(高得点を取れるにこしたことはないですが・・・)。よく言われるように、センターでは75%以上、二次試験では60%以上というのが一つの目安になるのです。このあたりが正解の目標値になります。センター試験で75%以上とってはじめて勝負ができるということは、あるところまで点数をとらないと勝負にならないということです。それが60%ライン。これに届かないと勝負になりません。60%以上の点数をとるということは、「絶対間違えてはいけない問題は、間違えない」という基礎の基礎ができているということです。ですから、2年までの学習を振り返って、「苦手だった教科、苦手だった分野を徹底的に克服する」ということが、今の時期最も必要になります。もう一度、過去の定期テストを振り返ってみましょう。定期テストならば、ほぼ完ぺきに内容を把握していなければなりません。平均点レベルの得点ならば、「弱点がある」ということです。この弱点を克服するために、「まずは1年・2年の復習から・・・」なのです。みんなが正解する問題は、絶対に正解する力をつける。受験勉強はここから始まります。

2.「とりあえず、予備校に行こう」????

 3年生になって大学受験に意識が向いている人は、もう予備校や塾に通っている人もいると思います。それ自体は全然悪いことではありません。学校で行う勉強以上のことをやろうという意欲は、とても大切です。さて、予備校に行っている人に聞きます。予備校に行って授業を受けている、講義を聴いている、通信講義を聴いているとき、自分の頭はどれだけ働いていますか?とりあえず、予備校の教室の椅子にすわってなんとなく勉強している気になっていませんか?この時期、それが一番怖い!受験勉強を何から始めていいかわからないので、まず高校受験と同じように塾に行こう、予備校に行こうという不安な気持ちはわからないわけではありません。だけど、行ったことによって安心してはだめです。そこで自分の頭を働かせないといけません。

 さらに聞きます。今受けている予備校の授業内容は、自分に合っていますか?レベルが高すぎたり、求めているものが得られなかったりしていませんか?それを考えようと思ったら、自己分析が必要なのです。自分は何が弱いのか、今何をすべきなのか、をきちんと自覚しないといけません。だから「1年・2年の復習から・・・」なのです。そういう自己分析ができて、はじめて予備校の授業は効果を発揮します。

3.1年・2年のみなさんへ

 いままでの話は3年生の人を対象に書きました。この内容を1・2年生向きに言いますと、今学習している内容が、大学受験でいうところの「基礎の基礎の基礎」になるということです。おそらく2年生の人が、いま1年生の内容のセンター試験を受けても40%も取れないと思います。しかし、この40%を固めておかないと絶対に60%はあり得ません。まずは、今の勉強で「穴」を作らないこと、苦手分野を作らないこと、苦手教科を作らないことが大切です。学習の「穴」や苦手分野は、ほっておくとどんどん膨張します。そして3年になったときに取り返す労力は、1・2年の時と比べて数倍必要になります。まずは、今の授業を理解することです。

 私は、「理解する」と書いて「覚える」とは書いていません。定期テストは、覚えることによってある程度乗り切れます。でもそんな知識は学力になりません。すぐに頭から消えていきます。頭に入れるべき知識は、繰り返し学習すること、理解すべき内容は必ず納得することが大切です。私は数学の教師なので、数学のことをいうと「なぜ、このように解くのか、なぜこのように証明するのか、なぜ答案をこのように書くのか」を納得しないと、次に同じ傾向の問題にぶつかったときに解けないのです。「先生に教えてもらった時は、わかったのに・・・、自分でやろうとすると解けない」ということはありませんか?それは心底納得していないのです。だから自分でやるときに解けないのです。数学の解答では1行・1行納得することが大事なのです。このことの勉強はとても苦しいですけれど、時間をかけて苦しむことは1・2年生だからできるのです。

 1・2年生のみなさん、「絶対間違っていけない問題を間違えない」受験の基礎学力を、しっかり身につけてください。そうすれば、現役生は3年次で飛躍的に伸びます。逆にいうと基礎学力がしっかりしていないと、伸び悩むということです。センター試験や二次試験に間に合わないのです。まずは、今の授業に全力で取り組みましょう。

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