平常化バイアス

 今日も新型コロナウイルスの感染に係わるニュースが流れています。私たちは2月中旬頃から、きわめて現実的にこのウイルスの脅威を感じ始めたわけですが、あれから1か月、感染者数は拡大を続け事態は深刻化する一方です。各種イベントや大会は言うまでもなく学校活動も停止、さらに高校野球やプロ野球、Jリーグといった国民的なスポーツ行事も中止・延期に追い込まれ、ここへきて東京オリンピック・パラリンピックの開催も危ぶまれているという状況です。さらに一般の経済活動にも大きな影響が出ており、この惨状の長期化は経済崩壊、国難ともいえるものだ、という論調も出てきたように思います。

 そんななか、特措法の成立によって、各自治体ごとに臨機応変な危機対応が始まろうとしています。おそらくそれは必要な措置なのでしょうが、ひとつ気になる事があります。それは平常化バイアスと呼ばれるものです。つまり、現実の厳しさに耐え切れなくなって、自分にとって都合の悪い情報を過小評価しようとする人間心理です。平たく言いますと「いろいろあるかもしれんけど、大丈夫、イケるイケる。」という根拠の乏しい楽観です。

 学校現場を預かる校長としましては、生徒と教職員の命と健康と安全を守ることが最優先であることは言うまでもなく、それに対して平常化バイアスのかかった動きは、ウイルスに匹敵する脅威です。理想を語るだけでは管理者とは言えないのですが、そのようなバイアスのかからないことを祈りながら、生徒と教職員を守るため「現実的にできることは何なのか」にとことんこだわっていく覚悟です。

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