視覚支援学校の特長の第3弾は「生徒1人あたりにかける指導時間が圧倒的に多い」です。
前回までの専門学校との違い1と2により、視覚支援学校では生徒一人ひとりにかける時間が専門学校や大学に比べて圧倒的に多くなります。
まず座学は、授業時間が少ない専門学校では要点だけ伝えて、あとは教科書や資料を見ておくように指示して終わり...ということも多いと聞きます。一方、視覚支援学校では前回までに述べたとおり、それぞれの内容について丁寧に時間をかけて説明することが可能で、これにより対話的で深い学びを得ることができます。
実技についてはどうでしょう。30人ほどの生徒を一度にみていく専門学校や大学では事故が起こらないように注意を払わなければならないため、教員が生徒一人ひとりの実技を受けるという機会はなかなか持てないようです。一方、視覚支援学校の場合は教職員の多くが視覚障がい者であることもあって、生徒一人ひとりに丁寧に実技の手順を教えるのはもちろんのこと、実際に教員が生徒一人ひとりの実技を順番に受けながら、そこで気づいたことを指摘・助言することも指導の主軸として重視しています。