中正紀念堂から、バスで約20分、龍山寺に着きました。
正式名称は「艋舺龍山寺(マンカーロンシャンスー)」。
艋舺は現在の萬華地区の意味で台北発祥の地と言われています。
中国大陸の福建省から人々が艋舺に移住してきた当時、生活環境が悪く疫病が流行したため、
神のご加護と平安を祈る為に1738年に建てられたのが龍山寺の始まりです。
龍山寺は伝統的な中国の四合院宮殿式を採用し、北を背に前殿、本殿、後殿、左右の鐘樓、
鼓樓と回廊で「回」の形に構成されています。
道教や儒教の影響も受けていますが基本的には仏教寺院で、本尊には観音菩薩を祀っています。
第二次世界大戦中には、米軍の空襲により本殿が全焼する大惨事だったにもかかわらず、
この観音菩薩像だけはまったくの無傷だった為、当時観音様のお膝元は絶対安心だと信じられ、
空襲の度に人々は龍山寺に集まったと言われています。
その他、地震や台風、火災などにもより何度も破損していますが、
その度に改修・修復されて来ました。
現在の伽藍は1953年に再建されたもので、
今も昔と変わらず龍山寺は台灣の人々の心の寄りどころとなっています。